第3巻あらすじ
「恵里衣ちゃん……君は何を知ってるんだ? 僕の何を知ってるんだ」
六月ごろ、日本海上に深宇宙探査衛星が着水した。
取り出された遺物――それは推定三千万年前に作られた石板。その石板と、十人目のスピリット、天ヶ瀬円がかつて出会った少女、美也子から貰った石板が同じ物質で出来ていた。
その検査、及び半年に一度行われるスカイベースの大規模メンテナンスの為、IA日本支部科学技術研究所がある新潟県――つまり地上に降りる事に。SSC一同は束の間の夏休みを貰うのであった。
その夏休みに吉宗の計らいで円の知り合いやその知り合いの友人ら数名も招待され、実質お祭り状態に。
そこに集まるのは円含むSSCのメンバー全員と円の幼馴染である園宮友里とその親友である鈴樹里桜、そして五人目のスピリットである桐谷恵里衣……のはずだった。
しかし何故かそこにいる四人目のスピリットである加々美鈴果。そして、皇の名を持つ二人目のスピリット、櫻満カイト。
彼らを引きつけるもの。
それは、「鍵」と呼ばれる物らしいが……?
古代の石板が示すのは光か闇か。ファントムヘッダーの悪意の中、円は第三の変身を覚醒させる――ッ!
その戦いの中、恵里衣の円へと抱く思いの真実。それは、かつての過去への贖罪そのものであった。
目覚め行く光。
恵里衣の抱く罪。
そして、戦いの果ての最悪の悲劇――
――躊躇わないで。あなたの手で、私を殺して、円……ッ!




