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百二十八話 インファイト

新年明けましておめでとう御座います。

今年もよろしくお願いいたします。

 タイミングはかなりギリギリだった。

 起きて直ぐに移動を再開させて漸く合流できたのだが、その時には既に第一師団は攻撃を受ける直前だった。

 前衛に出していたレンジャーから第二王子の軍団が迫っている。

 もっと言えば死んだはずのペイズリー閣下が指揮を取っていると聞いた時には、どうしようかと思った物だ

 半ば破れかぶれでジョーイに何でも良いから演奏しろと言ったのが、予想外に相手方に威圧感を与えたのは面白かったし、敢えて軍旗を何時もよりも高く掲げてみたり、有らん限りの声を張ってみてみたのも、全て上手く行った。

 と言うか、俺が来ただけで動揺しすぎでは無いだろうか。

 そんな、人を化け物か何かみたいに言ってくれて、ペイズリー卿も俺の事を買いかぶりすぎだろう。

 とは言え、お陰で手遅れになる前に押し止められたのは幸いだ。


「まあ、未だ窮地なのには変わり無いか」


 と言うかどうしよう。

 ここまで全力で行軍させた所為で馬も兵もヘロヘロになってる。

 流石に今すぐにこのまま戦闘に入るのは無理だ。

 俺達は部隊の展開も出来ていないのだ。

 せめて、戦列を整えるだけでもしないと抵抗も出来ない。


「アラン」


「何かな?」


「取り敢えずレンジャーで片っ端から撃ちまくって時間を稼げ」


「了解」


 命じると、アダムスは直ぐに部下達に下馬を命じて自分自身も徒歩で行動を開始した。


「ハンスとソロモンはこの場所に戦列を形成。戦闘の用意を調えておけ」


「分かりました」


「了解です」


 次に第一第二大隊に戦闘準備を整えさせる。

 別命無く普段通りの三列横隊にし始める辺り、中々に極まっていると思うが、この準備時間で息を整える位は出来るだろう。


「フィオナ少佐」


「はい!!」


 引くくらい元気だ。


「戦列右翼に移動しろ。待機だ。絶対に動くなよ。絶対だからな?」


「はい!!」


 心配になって念を押すが、やはり不安だ。

 と言うか、騎兵隊のテンションが可笑しい。


「私に続け!!」


「「「うおっしゃああああああああ!!!!」」」


 何奴も此奴も目が充血してキマリ過ぎな表情で、ただの移動なのに突撃するみたいなテンションだ。


「・・・不安だ」


「僕は如何すれば良いのかな?」


 最後に残ったエストが役割を尋ねてきた。


「俺と一緒に友軍の救助だ」


「と言うことは?」


「前進しろエスト」


「了解」


 このままあの場所に合流して戦いはじめても辛いだけだ。

 ならばいっその事拠点などくれてやれば良い。


「擲弾大隊!!前へ!!進め!!」


 サーベルを抜いて掲げたエストが命じると、擲弾兵は行進隊形のまま歩き始め、そのまま徐々に隊形を戦闘隊形へと変更させ始めた。


「前進そのまま!二列横隊に展開!!」


「「「応っ!!!」」」


 控え目に言っても変態的な集団行動は、日頃からの基本教練の賜だ。

 しかし、ここまで来ると、若干やり過ぎた感が有る。

 俺はヘンリーの背中で揺られながら、先頭を歩いているエストと、それに続く擲弾兵達を見ながらシミジミとした気分で眺めた。

 背後からは変わらずに演奏を続けるジョーイ達音楽隊の鼓笛の音色が聞こえてくる。

 擲弾兵達が歩く度に大地を踏み鳴らす軍靴の音が地鳴りの様に木霊して、音楽隊の演奏と混じってより迫力を増す。

 そして、そこへ、準備を完了させたレンジャーによる射撃音までが追加された。


「エスト!一師団の前方に着いたら敵に攻撃しろ!!師団が後退するまで何とか保たせろ!!」


「了解!!聞いたな!!カイルは僕らに無茶を通せと言っている!!君らに出来るか!!」


「「「応っ!!!やってやらぁ!!!」」」


 コレまた擲弾兵の何とも威勢の良い事。

 うちの部下共とくれば、度胸と根性が座りすぎていると言うか、段々と、この連中の上に立ち続けるのが疲れてきた。


「カイル!!敵が射撃姿勢に入ったぞ!!」


 見れば、敵軍の先頭に散兵が広がりだしている。


「このまま進め!」


「応っ!!」


 迷わずに前進を継続させる。

 すると、敵の散兵が射撃を始めた。

 耳許を掠める風切り音が聞こえたと思うと、数人の擲弾兵に中って倒れた。


「大丈夫か!」


 思わず声を掛けると、その擲弾兵は立ち上がって土を払った。


「痛くもかゆくもありません!」


 そう言って、彼は元気に戦列に復帰した。


「・・・まあ、距離も遠いからな」


 いや、それでも普通にボクサーのストレート喰らった位の威力はある筈なんだが、本当に頑丈な連中だ。


「怯むな!!あんな物はただの脅しだ!!」


 エストの鼓舞を受けた擲弾兵は、悠々と敵弾の中を歩き続け、そのまま擲弾大隊は第一師団の位置に到達する。


「ミハイル!」


 俺は直ぐに師団の本部に向かってヘンリーから降りて、師団長のミハイルを呼びつける。


「遅ぇぞ!!」


 俺の顔を見るなりに、ミハイルが文句を言ってきた。


「直ぐに師団を後退させろ。左翼から順に兵団の位置まで下がるんだ」


 俺はミハイルからの言葉を聞き流して直ぐに指示を出す。


「ここは放棄するのか?」


「固執しても意味が無い。今なら立て直しが利く」


「分かったよ」


 珍しく、ミハイルは素直に俺の言う事に従った。

 本来は、俺の方が階級が下なのだが、誰も違和感なく受け容れている。

 この辺は後に是正する必要があるだろう。


「カイル団長!!」


 ミハイルが指示を出しに行った直後、不意に呼び掛けられた。


「っ!!リゼ大尉か!!」


 その姿を見付けた時、俺は本当に嬉しかった。


「リゼ大尉!!」


「団長!!」


 大尉が俺に走り寄ってくる。

 無事だった。

 あの夢の中とは全く違う、何時も通りの格好のリゼ大尉が、泥だらけで笑っている。

 その姿を見ただけで胸が熱くなる。


「団長!!」


 そして、大尉が俺の目の前にまで迫る。


「リゼ大尉」


 至近距離で見つめ合い、それから、大尉が口を開く。


「リゼ大尉以下86人!!カイル・メディシア大佐の指揮下に入ります!!」


「了解だ大尉。良くやってくれた。疲れているところを悪いが、直ぐに戦闘に加わってくれ。敵弾と一緒に一師団の後退を援護しろ」


「了解!」


 それで大尉は敬礼をして直ぐに部下の下へと走り去る。


「いや、ちょっと待て!!」


 突然、グリムが叫んだ。


「それだけか!?それだけなのか!!?」


「そうですよ大尉。あそこはそのまま抱き付くなり、キスするなりするところですよ」


 モケイネスも何事かを叫んでいる。

 その他にも、リゼ大尉の周りでレンジャーが何かを言っているが、俺には良く聞こえない。


「五月蠅い!!今すぐに任務に取り掛かれ!!!」


 そんな緊張感の欠片もない部下にリゼ大尉が怒号で答えた。


「彼奴ら・・・豪胆と言うべきか何と言うか・・・」


 俺は首を振って、連中の緊張感のなさを嘆く。

 と同時に、頼もしく、誇らしくも感じる。


「随分・・・遅いお着きでしたわね」


 不意に、背後から声が掛けられた。

 

「・・・」


 振り向くのが恐ろしい。

 有り得る筈が無い。

 その声が、この場所で聞こえるわけが無い。


「此方を向いて下さいませ。カイル・メディシア様?」


 ヤバイ。

 身体が動かない。

 と言うか、動かしたくない。

 後を振り向きたくない。

 コレまでで一番恐ろしい思いをしているかも知れない。


「?何故、わたくしの方に向いて下さらないのです?」


「・・・失礼した」


 意を決して、俺はゆっくりと振り返って彼女の姿を見た。


「お久し振りですわね」


「あ・・・ああ、久し振り・・・です」


 金糸の髪は、後頭部で一つに纏められている。

 化粧が必要ないとまで言われた彼女の白い柔肌には、土埃や泥が付いて汚れていて、服装も、普段の絹の物とは全く別の麻と木綿と革で出来た物だ。

 貴族の女性が身に付けるのは、はしたないと言われるラインのクッキリとした丈夫なズボンとチャップスに白い飾りの少ないブラウスとレザーのコート、剣帯を掛けてサーベルを佩いている。

 控え目に言って、よく似合っていた。


「どうかしまして?」


「っ!いえ・・・何故ここに居るのかと思いまして」


 率直に疑問を打つけた。


「義務を果たしているだけですわ」


 答えも率直だった。


「戦争は男の仕事です。貴女は早く安全な所へと避難されるべきだ」


 俺は今でも、機会さえあればリゼ大尉とフィオナ少佐は軍籍から外れるべきだと思っている。

 やはり、ここは男の世界で、男の仕事なのだから、そこに居る必要の無い人間が留まるべきでは無いと思っている。


「あら・・・わたくしは、別に貴方方殿方の領分に足を踏み入れた覚えは御座いませんわ」


「では・・・」


「わたくしは、わたくしの意志で、わたくしの為の戦争をしているだけですわ」


「はあ?」


 意味が分からない。


「良く覚えておく事ですカイル・メディシア様。貴方も、淑女の戦いに口を出さないで頂きたいですわ。わたくし達の戦争に手を出せるのは、誰もいないのですから」


 言っている事の意味が何一つ分からない。


「・・・一体何を?」


「わたくし達の戦争は殿方のそれよりも遥かに複雑なのですわ」


 そう言われて、俺は何故かそれ以上の追求が出来なくなってしまった。


「それで大佐」


「・・・」


「この後は如何なさるおつもりですこと?」


 有無を言わさぬ迫力で俺に作戦の説明を求める彼女は、まあ、随分と魅力的で心臓が跳ね上がる。

 少し会わない内に、表情も何もが随分と様変わりしている様に見える。


「・・・第一師団を後退させ、然る後に逆襲に出る」


「勝算は如何ほどお有りで?」


「極めて低い。が、今よりはマシだと考えている」


「そう・・・」


 リリアナ嬢は、ふと俺に背を向ける様にして後を見た。


「では・・・あの方々が走っているのも何かの作戦ですの?」


「は?」


 一瞬、呆然とした後にリリアナ嬢の指差す方を見ると、そこでは、待機を命じたはずのフィオナ少佐と騎兵隊が疾走していた。


「はあっ!?」


 また命令無視だ。

 驚く俺を余所に、騎兵隊は一度大きく散開して一騎ずつの間隔を大きく取る。


「駈け足!!」


 フィオナ少佐の良く通る声が聞こえて来て、騎兵は間隔を空けたまま加速する。


「アレは・・・」


 加速していく騎兵隊は、敵に近づく毎に徐々に間隔を狭めて行く。


「襲歩!!」


 そして遂に騎兵隊の速度は最高点に達し、それと同時に、散開した騎兵隊が完全に一個の塊となった。


「チャージ!!」


 散開状態での接近から、最高速度到達と同時の密集と突撃、嘗て見た帝国騎士団を彷彿とさせる見事な運動だ。


「命令違反じゃ無ければな!」


 アイツの所為で全てが崩れた。


「どうなさるのですか?」


「ッチ!」


 俺は舌打ちして、それからハンス達の方に向かって手を振って合図を送る。


「作戦変更です」


 そう言い残して、俺はヘンリーに乗ってミハイルの下に行く。


「ミハイル!作戦変更だ!」


「はあっ!?」


「今すぐに師団を立て直せ!このまま攻勢に出るぞ!」


「無茶言うなよ!」


「良いからやれ!!ささっとしないと後からぶちかますぞ!!」


「この畜生め!!」


 次に俺はエストの側に行く。


「前進かい?」


 エストは、勝手知ったるとばかりに聞いてくる。


「皆殺しにしてやれ」


「了解だ」


 言うなり、エストはやはり先頭に立ってサーベルを掲げる。


「擲弾兵!!前進!!」


 もう、こうなれば自棄だ。

 俺は直ぐにまた移動して、今度は一番端の連隊の下に向かった。


「連隊長は居るか!!」


 着く早々に連隊長に怒鳴り込む。


「わ、私が連隊長です」


 俺は軍服を見て連隊番号を確認した。


「第二連隊は直ちに前進しろ!!」


「うぇ!?で、ですが・・・」


 俺の命令に連隊長が異論を発しようとした。

 最早時間は無い。

 俺は直ぐに腰のホルスターから拳銃を抜いて連隊長の眉間に向ける。


「もう一度言う。今すぐに、第二連隊は前進しろ。必ず敵を打ちのめせ。分かったか?」


「・・・」


「復唱しろ!!分かったのか!!」


「た、直ちに第二連隊は前進して敵を打ちのめします!!了解であります!!」


 かなり強引に二連隊を動かして、俺は連隊の横について進む。


「行進が遅い!!進みながら隊列を整えろ!!」


「了解!」


「声が小さいぞ!!このクソッタレ共!!」


「「「「了解!!」」 」


「さっさと実行しろこののろま!!文句があるなら俺に言っていろ!!逃げた奴は俺が追い掛けていってやるから覚悟しろ!!」


「「「了解!!!」」」


 二連隊は、のろまで練度が低いながらも、俺の言う事には従った。

 そのまま、敵の散兵からの射撃を受けつつも二連隊は敵前40mにまで近づいた。


「連隊長。部隊を停止させろ」


「全体止まれ!!」


「射撃用意」


「射撃用意!!」


 俺の言葉に続いて、連隊長が復唱して号令を出す。


「撃て」


「撃て!!」


 疎らで稚拙な、何とも御粗末な斉射だった。


「第二射用意」


「第二射用意!!」


 流石の俺も、コイツらにランニングファイアなどと高度な事はさせなかった。

 やれと言ってもどうせ出来やしないし、出来ない事を命じても混乱して動きが止まるだけなのだから、簡単な事しか言わない。


「着け剣」


「つっ!・・・着け剣!!」


 着剣を命じると、連隊長はあからさまに動揺したが、それでも号令は出した。


「早くしろ!!」


 着剣が完了するまでの間、俺は拳銃で敵兵を撃ちながら檄を飛ばす。

 そして、着剣が粗方終わった頃、俺は拳銃をしまってサーベルを抜く。


「突撃」


「は!?」


「突撃だ!!さっさとしろ!!」


「っ!・・・突撃ぃ!!第二連隊突撃に!!前へ!!」


 第二連隊は俺の指揮の下、果敢に敵に向かう。


「走れ走れ!!敵に突っ込んで皆殺しにしてやれ!!」


 走る最中、散兵の後にいた敵の歩兵が前に出て来た。

 そして、直ぐに射撃姿勢を取る。


「そのまま突っ込め!!」


 俺は連隊の先頭に出てヘンリーを走らせる。


「おおおおおおおお!!!」


 直後、敵の戦列が火を噴いた。


「っぐあああああ!!」


 猛烈な銃声と共に放たれた銃弾の雨が、真っ直ぐに此方に突き進んで襲い掛かる。


「怯むな!!命をくれてやれ!!!」


 それでも俺はヘンリーを走らせ続けた。

 ヘンリーに中った弾が無い事は幸いで、背後からも二連隊のへなちょこ共が着いてきているのも僥倖だ。


「ちぇすとおおおおお!!!!」


 切り込みの瞬間、一人の兵士と眼が合った。

 其奴は、もう一発をお見舞いしようと弾を込めている最中で、俺の眼を見た瞬間に怖じけた表情をしていた。

 俺は、気合いを入れてサーベルを振るい、その男の首を斬って落とした。


「つああああああ!!」


 その後に続く二連隊の兵士達続々と敵に突っ込んで行って、敵兵に殺到する。


「怯むな!!敵は寡兵だ!!落ち着いて対処しろ!!」


 敵の指揮官が叫んだ。

 良い判断だ。


「死ね」


 俺は直ぐ近くに居たその指揮官をヘンリーで踏み潰してそれから、近づいてきた一人を斬り伏せる。


「このまま進めぇ!!」


 必死に叫んで檄を飛ばす。

 こう言う時は勢いに乗るのが大事だ。

 勢いが止まればそこまでだ。

 ならば、勢いを止めずに最後まで押し切るしか道は無い。


「部隊は下がるな!!部隊は下がるな!!部隊は下がるな!!」


 敵の指揮官の一人が、部下を押し止めようと必死になって叫んでいる。


「押し進め!!敵を圧倒しろ!!」


 それに対して、此方の連隊長が血だらけになって声を絞り出していた。


「死ねやああああ!!」


 一人の兵士が俺に向かって銃剣を突き出してくる。


「フンっ!!」


 俺はその銃剣をサーベルで切り払い、返す刀で顔面を深々と斬り付ける。


「ぎゃああああああ!!!」


 俺に切られた兵士は、どうやら死にはしなかった様で、悲鳴を上げて地面を転げ回る。


「ヘンリー!」


 地面を転げ回るおところ、俺は空かさずヘンリーの前脚で踏み付けてトドメを刺させた。

 ヘンリーの右前脚が男の頭に振り下ろされ、蹄鉄の打ち付けられた蹄が、頭蓋骨を、まるでスイカでも割る用に砕いて踏み抜き、地面には赤黒い汚物と他の液体がぶちまけられた。


「進め!!第二歩兵連隊!!」


 連隊長がサーベルを突き出して味方と共に奥へと斬り込んでいる。


「全員連隊長に続け!!」


 オレも連隊長に続けと叫んで更に斬り込む。


「撤退!!!全軍撤退!!!」


 戦列の中央の方から撤退の号令が聞こえた。

 その声は、間違いなくペイズリー卿の物で、目の前の敵兵もその言葉と共に一斉に下がり始めた。


「連隊長!!追撃だ!!このまま追撃させろ!!」


「ダメだ!!命令は取り消しだ」


 好機とみるや、俺は直ぐに連隊長に命じるが、その直後に後からその命令を取り消された。

 一体なんて勝手な事をしてくれたのか。


「何処のクソ馬鹿だ!!勝手な事を言いやがって!!」


 みすみす好機を逃す様な馬鹿な真似をしたのは何処の何奴か、怒りに任せて怒鳴りながら振り向いた。


「久し振りだなカイル。所で、私をクソ馬鹿呼ばわりしたかな?うん?」


 そこに居たのは、アレクト殿下だった。

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[一言] クソ馬鹿と言えるカイルがいい
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