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異世界コンサル株式会社(旧題:冒険者パーティーの経営を支援します!!)  作者: ダイスケ
第二十五章 靴事業を拡大して冒険者を支援します

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第408話 職人としてのキャリア

職人の不満はよくわかる。子供に給与を払い、職人を軽んじていると思ったのだろう。

もちろん職人には、もっと良い給与を払っているが、会社うちの方針を知ってもらうためには誤解したままでも構わないので、説明を続ける。


「自分は、元冒険者だ。あそこの女性は工房の管理を担当しているが、彼女も元冒険者だ。この工房は冒険者の暮らしを良くするために、その道具となる靴を作るために設立した。だから、この工房では冒険者のための靴を作っている。だが、同時にこの工房で働く人達の暮らしも良くしたいと考えている。だから全員に賃金を払う。

評価の指標は、靴作りのためにどれだけ貢献したか、だけだ。職人の作業を手伝う子供も、靴の作業を行う職人も立場は一緒だ」


「もし俺がここで働くとしたら、やっぱり子どもと同じように働かないとダメなのか」


職人から、質問がでる。技術のある自分が、子どもと同じように下働きから始めないといけないのか。

その懸念はわかるので、おおまかな職人のキャリアについて説明をする。


「この工房では、最初に職人は見習いから始める。各作業を担当してみて、適正を見る。それから1つ目の担当作業を決める。しばらくは補助として。後で独立して作業できる担当として。そこで一定以上の速度で作業をこなせるようになった後は、2つ目の作業を担当してもらう。それも補助として始める。ここで正式に働くには、最低でも2つは担当作業をできるようになってもらいたい」


ここから先の説明が少し難しいので、理解度を確認しながらゆっくりと話す。


「気にしているのは、その先だろう。会社うちでキャリアを上げる方法は2つある。1つは、靴製造の作業で、難しい作業をできるだけの技術力をつけることだ。技術的に難しい作業、多くの作業を身に付ければ職人として将来が開ける。もう1つは、管理者として各作業の進捗を管理できるようになることだ。この工房では20以上の工程を経て靴が作られる。各作業について素材が足りているか、担当者が出勤しているか、中間在庫が過剰になっていないか。その調整を担当する仕事だ」


「そ、その管理者ってのは聞いたことはねえが・・・」


当然の疑問だと思う。何しろ、小さな靴工房には不要の職種だからだ。

そして、工場の拡大のためにもっとも不足している職種でもある。


「そうだな。さきほどの城壁を築く工事に例えるなら、工事現場の監督だ。靴を作る監督を務められるようになれば、職人としての賃金が上がる。そういえばわかるか?つまり、この工房で働けば、小さな親方になってもらうこともできる。下には20人以上の職人を抱える親方だ」


「それは、俺達みたいな他所から入った職人でもなれるものなのか?」


「なれる可能性はある。もちろん、割り当てられた仕事ができるようになってからだが」


「枢機卿様の靴は作れるようになるのか?」


「そうだな。大事なことを説明するのを忘れていた。枢機卿様の靴も、冒険者向けの靴と殆ど同じ作り方をしている。だから、会社うちに専門の担当というものはいない」


「そ、そうなのか・・・」


職人達の中には、枢機卿の靴が熟練した職人1人の手によるものではないと知って、大きく肩を落とすものもいた。

本日は22:00にも更新します

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