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賢者の石を手に入れた在宅ワーカーだけど、神様って呼ばれてるっぽい  作者: パラレル・ゲーマー


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番外編 断章8話

 ニューヨーク、マンハッタン島。

 かつて世界の経済と文化の中心であったこの場所は、今、文字通りの「戦場」と化していた。

 崩れ落ちた摩天楼の谷間を、轟音と閃光が支配する。


「――撃てッ! 撃ち続けろ! 奴らに息継ぎの暇を与えるな!」


 ミラーの怒号が、無線機を通して響き渡る。

 ブロードウェイを北上する『ノアズ・アーク』の装甲部隊。

 その前に立ちはだかるのは、廃材やコンクリート片で武装したミュータントの軍団だった。


 彼らはただの獣ではない。

 バリケードを築き、ビルの高層階から瓦礫を落とし、側面から奇襲を仕掛けてくる。

 明確な「戦術」を持った軍隊だった。


「グオオオオッ!!」


 先頭を行くM1エイブラムス戦車に、体長3メートルを超える巨体のミュータントが突進する。

 その皮膚は岩石のように硬化し、手には引きちぎった信号機が握られている。


 通常弾であれば、その突進を止めることは不可能だっただろう。

 かつての軍隊が敗北した理由が、そこにある。


 だが今は違う。


「目標、大型変異体! 徹甲爆裂弾(AP-HE)発射!」


 ズドンッ!!


 戦車の主砲が火を吹き、魔力を帯びた砲弾がミュータントの胸板に直撃する。

 硬化した皮膚も、筋肉の鎧も、KAMIによるエンチャント(強化)の前では無力だった。

 砲弾は装甲を貫通し、体内で炸裂する。

 内側から破裂した怪物は、断末魔を上げることもなく、肉片となって四散した。


「効くぞ! 魔法弾は有効だ!」

「ヒャッハー! まるで豆腐だぜ!」


 兵士たちの士気は最高潮だった。

 彼らが持つアサルトライフルから放たれる銃弾の一発一発が、淡い光の軌跡を描いて吸い込まれていく。

 かつては傷一つ付けられなかった怪物たちが、次々と血飛沫を上げて倒れていく。

 その光景は、人類が5年ぶりに「食物連鎖の頂点」を取り戻した瞬間でもあった。


「……なるほどね。そこそこ骨はあるわね」


 戦場の遥か上空、浮遊するKAMIは、眼下の激戦を冷めた目で見下ろしていた。

 彼女の視線の先では、ミュータントたちが連携を取り、部隊を包囲しようと動いている。


「右翼から別動隊が来るわよ、ミラー。数は50。建物の影を利用してるわ」

「了解だボス! ――第3小隊、右翼へ展開! 火炎放射器で炙り出せ!」


 KAMIの「神の視点(俯瞰カメラ)」と、ミラーの現場指揮。

 この完璧な連携の前に、ミュータント軍団の戦術は全て後手に回っていた。

 徐々に、しかし確実に、戦線は押し上げられていく。


「……退却だ! 引けッ!」


 ミュータントの群れの中から、野太い、しかし明確な英語の命令が響いた。

 指揮官クラスの個体だ。

 彼らは不利を悟ると、蜘蛛の子を散らすように地下鉄の入り口や下水道、崩れたビルの隙間へと逃げ込んでいく。

 統率の取れた撤退。

 それは、彼らが単なる怪物ではなく、高度な知能を持った敵であることを改めて証明していた。


「追撃しますか?」

「いいえ、深追いは禁物よ。地下は奴らのホームグラウンドだわ」


 KAMIは制止した。

「まずは地上の制圧と、生存者の確保が先決よ」


 戦闘が一段落し、部隊は占領したエリアの掃討と捜索を開始した。

 廃墟と化したビルの一室、あるいは地下シェルターから、怯えきった生存者たちが次々と発見された。


 彼らの多くは、ミュータントたちに「家畜」として飼われていた人々だった。

 首には鎖が巻かれ、栄養失調で痩せ細り、目には絶望の色が焼き付いている。


「大丈夫だ、もう安心だ」

「水だ、水をくれ……」


 ミラーの部隊が、彼らに食料と清潔な水、そして毛布を配る。

 KAMIが生成した焼きたてのパンと温かいスープ。

 その香りが、死臭の漂う街角に奇跡のように広がっていく。

 生存者たちは貪るように食べ、そして泣いた。


 その中の一人、比較的理性を保っていた初老の男が、ミラーの前に連れてこられた。

 彼はかつて大学教授だったという。この地獄のようなニューヨークで、知識と観察眼を武器に生き延びてきた男だ。


「……感謝する、司令官殿。

 まさか正規軍が戻ってくるとは、夢にも思わなかった」


「我々は軍ではない。フィラデルフィアの『ノアズ・アーク』から来た」

 ミラーは水を勧めた。

「教授、教えてくれ。この街の状況を。

 あのミュータントどもは一体何なんだ? ただの暴徒にしては統率が取れすぎている」


 教授は水を一口飲み、乾いた唇を湿らせてから語り始めた。


「……奴らは進化しているのだよ。

 最初の頃は、ただ暴れまわるだけの獣だった。だが時が経つにつれて、知能を持つ個体が現れ始めた。

 奴らは言葉を話し、道具を使い、そして……派閥を作るようになった」


「派閥?」

 横で聞いていたKAMIが、興味深そうに口を挟んだ。


「ああ。君のようなお嬢さんには、聞くに堪えない話かもしれんが……」

 教授はKAMIの異質な姿に戸惑いつつも続けた。


「ニューヨークのミュータント社会は一枚岩ではないのだ。

 大きく分けて三つの勢力が存在する」


 教授の話によれば、勢力図はこうだ。


 第一に、『キング』率いる「支配派」。

 エンパイア・ステート・ビルを拠点とする最大勢力。

 彼らは人類を「旧世代の劣等種」と見なし、徹底的な殺戮と奴隷化を行っている。

 先ほど戦闘になったのは、この派閥の部隊だ。

 彼らの目的は、ミュータントによる新世界の樹立。極めて好戦的で残虐だ。


 第二に『野良ストレイ』。

 知能を持たず、あるいは組織に属さず、ただ本能のままに徘徊するミュータントやゾンビたち。

 数は多いが、統率されていないため脅威度は低い。


 そして第三に。


「……元々は、人間に不干渉を貫くグループもいたのだ」

 教授は声を潜めた。


「彼らは『サイレンス(沈黙者)』と呼ばれている。

 地下鉄の大深度地下や、下水道の奥深くに独自のコロニーを作って暮らしている連中だ。

 彼らは……驚くべきことに、人間としての記憶や理性を色濃く残しているらしい」


「人間としての理性?」

 KAMIが身を乗り出した。


「そうだ。彼らは人間を襲わない。むしろ、キングの派閥から逃げてきた人間を匿ったり、密かに物資を分けてくれたりすることさえあったと聞く。

 彼らは自分たちが怪物になってしまったことを嘆き、地上の光を避けて、ひっそりと人間らしい生活を模倣して暮らしているそうだ」


「へえ……。面白いわね」

 KAMIの瞳が輝いた。


「だが」

 教授は悲しげに首を振った。


「最近、その『サイレンス』の姿を見かけなくなった。

 『キング』の勢力が拡大し、彼らを弾圧し始めたからだ。

 『人間ごときに情けをかける裏切り者』としてな。

 今やニューヨークは、人間対ミュータントだけでなく、ミュータント同士の内戦状態にあると言ってもいい」




「……なるほどね」


 話を聞き終えたKAMIは、瓦礫の上に座り、指先で宙に図を描いた。

「敵の敵は味方ってわけか」


「どうする、ボス?」

 ミラーが尋ねる。

「キングの勢力は強大だ。真正面からぶつかれば、こちらの被害も馬鹿にならん。

 その『サイレンス』とやらと接触するか?」


「もちろんよ」

 KAMIは即答した。


「人間らしい生活をしてるってことは、つまり『欲望』があるってことよ。

 食欲、睡眠欲、物欲。

 ただ暴れるだけの獣なら殺すしかないけど、欲望があるなら……それは私の『お客様』になり得るわ」


 彼女は教授に向き直った。

「ねえ、その『サイレンス』の拠点の場所、心当たりはある?」


「……確実ではないが」

 教授は考え込んだ。


「以前、地下鉄のグランド・セントラル駅の奥深くから、ピアノの音が聞こえてきたという噂を聞いたことがある。

 あそこは地下迷宮への入り口だ。もし彼らが隠れ住んでいるなら、あそこだろう」


「ピアノか。風流ね」

 KAMIは立ち上がった。


「決まりね。次の目標はグランド・セントラル。

 その『話の分かる怪物さん』たちに、ご挨拶に行きましょうか」


「危険だぞ」

 ミラーが警告する。


「相手が友好的とは限らん。それに地下は重火器や戦車が使えない。

 地の利は向こうにある」


「だからこそ、手土産を持っていくのよ」

 KAMIはニヤリと笑った。


「彼らが人間らしい暮らしを求めているなら、私の持っている物資はダイヤモンドよりも価値があるはずよ。

 交渉材料ならいくらでもあるわ」


 グランド・セントラル・ターミナル。

 かつて世界最大級の駅として賑わったその場所は、今や静寂と闇に包まれた巨大な墓所だった。

 メインコンコースの星座が描かれた天井は黒く煤け、床には瓦礫が散乱している。


 ミラー率いる選抜部隊――狭い場所での戦闘に特化した重装歩兵たち――に守られながら、KAMIは地下へと続く階段を降りていった。

 空気は湿り気を帯び、どこからか下水の臭いと、そして微かな……調理の匂い? が漂ってくる。


「……匂うわね」

 KAMIは鼻をひくつかせた。


「これは……スープの匂い? しかも結構いいスパイスを使ってる」


 地下深くへ進むにつれ、周囲の様子が変わっていった。

 壁には蛍光塗料で描かれた標識があり、通路にはバリケードが築かれ、そして発電機による微かな照明が灯っている。

 明らかに知性ある存在の生活圏だ。


「止まれ!」


 闇の奥から、低くしわがれた声が響いた。

 バリケードの向こうから、数体の影が現れる。


 彼らの姿は異形だった。

 片腕が巨大化し、肌は鱗に覆われ、目は赤く光っている。

 だが彼らはボロボロではあるが衣服を身に着け、手には旧式のライフルや鉄パイプを持っていた。

 そして何より、その立ち居振る舞いには、野良ミュータントにはない「規律」があった。


「……人間か。しかも軍隊か」


 リーダーらしきミュータント――顔の半分が岩のように変質している男――が、警戒心を露わにして銃口を向けた。


「何をしに来た。ここは『キング』の領土ではない。我々は争いを望まない。

 だが侵入者には容赦しないぞ」


「落ち着いて」


 兵士たちが銃を構えようとするのを手で制し、KAMIが前に出た。

 その異質な少女の姿に、ミュータントたちがどよめく。


「こんにちわ。私はKAMI。

 あなたたちとおしゃべりがしたくて来たの。

 あと、商談もね」


「……商談?」

 リーダーが怪訝な顔をした。


「我々に売るものなどない。奪うつもりなら……」


「奪うんじゃないわ。あげるのよ」

 KAMIは、何も持っていない手を差し出した。


 パチンッ。


 指を鳴らすと、彼女の足元に段ボール箱が出現した。

 中には、新鮮な野菜、果物、真空パックされた肉、そして医薬品が詰め込まれている。


「……なっ!?」

 ミュータントたちの目が釘付けになる。


「トマトだ……! 肉だ!」

「薬があるぞ!」


 彼らの喉が鳴る音が聞こえた。

 彼らは人間としての記憶を持っている。

 だからこそ、今の自分たちの食生活(ネズミや苔、あるいは腐肉)に対する嫌悪感と、かつての文明的な食事への渇望は、常人の比ではなかった。


「これは手付金よ」

 KAMIは微笑んだ。


「あなたたちが『サイレンス』ね?

 人間らしい生活をしているって聞いたけど、本当みたいね。

 でも大変でしょう?

 地下での暮らし。足りない物資。そして地上の『キング』からの圧力」


 リーダーの男は、食料とKAMIを交互に見て、警戒心を少しだけ解いた。


「……何が望みだ。

 これほどの物資を、タダでくれるわけがない」


「話が早くて助かるわ」

 KAMIは言った。


「私は、このニューヨークにある貴金属と宝石を集めているの。

 あなたたちはこの地下を知り尽くしているわよね?

 そして、おそらく地上の廃墟からも色々な物を集めているはず。


 取引しましょう。

 あなたたちが持っている『綺麗な石ころ』や『金色の延べ棒』を私にくれれば、その対価として、この箱にあるような食料や薬、清潔な水、衣服……何でも提供するわ」


「……それだけか?」

 男は信じられないという顔をした。


「そんなガラクタと、命を繋ぐ食料を交換するというのか?」


「ええ。私にとっては、そのガラクタこそが必要なの」

 KAMIは一歩近づいた。


「それに、あなたたちも困ってるんでしょ?

 『キング』の連中に押されて、ジリ貧なんじゃない?

 私の味方になれば、物資だけじゃない。

 強力な武器と弾薬、そして私たちの軍隊による『保護』も提供できるわ」


「……保護だと?」

 男の顔が歪んだ。


「人間が、我々のような怪物を守るというのか?

 笑わせるな。地上の人間は我々を見れば、悲鳴を上げて逃げ出すか、銃を撃ってくるかのどちらかだ」


「普通の人間ならそうね」

 KAMIは肩をすくめた。


「でも、私の部下たちは違うわ。

 彼らは私の命令に従う。私が『友』と呼べば、彼らはあなたたちを友として扱う。


 それに……」


 彼女は男の変異した顔を真っ直ぐに見つめた。


「姿形なんてどうでもいいのよ。

 言葉が通じて、取引ができるなら、私にとっては等しく『お客様』だもの」


 その言葉は、ミュータントたちの心の奥底にある、捨てきれなかった人間としての尊厳に触れた。

 彼らは、怪物として扱われることに慣れきっていた。

 だが、この少女は彼らを対等な交渉相手として、ビジネスパートナーとして見ている。


 リーダーの男は、長い沈黙の後、銃を下ろした。


「……俺の名はヴィンセントだ。かつてはしがない銀行員だった」

 彼は苦笑した。


「皮肉なもんだ。金庫の鍵を持っていた頃は金など見飽きていたが……。

 まさかこんな姿になってから、金が命を救うことになるとはな」


 彼は背後の仲間に合図した。


「……奥へ案内しよう。

 我々の『宝物庫』を見せてやる。

 役立たずの金銀財宝なら山ほどある。

 もし本当にこれらが食い物に変わるなら……我々はあんたの忠実な顧客になろう」


 サイレンスの拠点は、地下鉄の廃駅を利用した広大な居住区だった。

 そこには、数百人のミュータントたちが暮らしていた。


 彼らは廃材で家具を作り、地下水をろ過し、わずかな電力で電球を灯し、本を読み、音楽を聴いていた。

 姿は怪物だが、その営みは驚くほど人間的で、そして悲しいほどに慎ましやかだった。


「うわあ、すごい量ね……」


 倉庫に案内されたKAMIは、目を輝かせた。

 そこには、マンハッタン中の銀行や宝石店から回収されたであろう金塊や貴金属、宝石類が天井まで積み上げられていた。

 彼らは、いつか人間社会に戻れる日を夢見て、あるいは単なるかつての習性で、これらを集めていたのだ。


「全部交換するわ」

 KAMIは宣言した。


「これだけの量があれば……そうね。あなたたち全員が死ぬまで、贅沢に暮らせるだけのポイントになるわよ」


 その場でアーク・ブレスが配られ、査定が行われた。

 表示される天文学的なポイント数。

 そして即座に具現化される物資の山。


 新鮮な野菜、肉、卵、牛乳。

 温かい衣服、ふかふかの布団、発電機、燃料。

 そして、彼らが何年も味わっていなかった嗜好品――タバコ、コーヒー、酒、チョコレート。


「……信じられない」

「俺たちは救われたんだ……」


 異形の住人たちが、涙を流して抱き合う。

 その光景を見て、ヴィンセントは深く頭を下げた。


「感謝する、KAMI。

 あんたは俺たちに、生きる希望をくれた」


「いいのよ。これはビジネスだから」

 KAMIはヴィンセントに新品の葉巻を差し出した。


「さて、お腹がいっぱいになったら、次は仕事の話よ。

 あなたたちには、この地下の『案内人』になってもらいたいわ」


「案内人?」


「ええ。地上の『キング』を叩くためにね。

 正面から攻めるのは骨が折れるわ。

 でもあなたたちなら知ってるでしょ?

 エンパイア・ステート・ビルの地下に繋がる秘密の通路や、下水道のルートを」


 ヴィンセントの目が光った。


「……ああ、知っているとも。

 奴らの寝首をかくルートなら、いくつもある」


「なら協力してちょうだい。

 私の軍隊と、あなたたちの知識があれば、キングなんて敵じゃないわ。

 奴らを倒せば、このニューヨークは完全に解放される。

 そうすれば、あなたたちももうコソコソ隠れ住む必要はなくなるわ」


「……地上に出られるのか?」


「ええ。

 私はコロニーの近くに、あなたたち専用の居住区を作ってもいいと思ってるわ。

 人間たちとの共存は……まあ、少し時間はかかるかもしれないけど。

 私が仲介すれば、不可能じゃない」


 KAMIは未来のビジョンを語った。


「あなたたちは力持ちで、毒や放射能にも耐性がある。

 危険な場所での作業や建設現場では、人間以上の働きができるわ。

 労働力として、とても優秀よ。

 ちゃんと働けば給料も払うし、社会の一員として認めてあげる」


 労働。給料。社会。

 それは、彼らが二度と手に入らないと諦めていたものだった。


「……乗った」

 ヴィンセントは葉巻に火をつけた。


「俺たちはもう一度『人間』に戻りたいんじゃない。

 『誇りある存在』として生きたいんだ。

 そのためなら悪魔にだって魂を売ろうと思っていたが……。

 相手が神なら文句はない」


 彼は部下たちに向かって吼えた。


「野郎ども! 聞いたか!

 飯の次は戦いだ!

 あのクソッたれの『キング』に、落とし前をつけに行くぞ!

 俺たちの街を取り戻すんだ!」


「オオオオオオッ!!」

 地下帝国に、怪異たちの鬨の声が響き渡る。


「ふふ、やる気満々ね」

 KAMIは満足げに笑った。


「じゃあ、作戦会議を始めましょうか。

 ついでに、あなたたちの武器も強化してあげるわ。

 キングが泣いて謝るくらいの、オーバーキルな火力をプレゼントするから」


 人類の軍隊と、知性あるミュータントの同盟軍。

 かつて敵対していた二つの種が、共通の敵と、そして共通の利益(神)のために手を組んだ。


 ニューヨーク奪還作戦の最終局面が、今、始まろうとしていた。

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この断章本当好き
共存は良いけどパッと見分けつかないから目印はつけたいな もしくは見た目だけでも治してあげられないか
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