17.楽しいこと
さて、
ゲームルール:フリー・フォー・オール
それは自分以外の全員が敵である。
つまり、1対1対1対1対・・・・・。
味方はおらず、動くもの全てが敵である。そこから1番最初に30キル、要するに30人倒せばいい。
ゲームルールとしては自分が29回、いや、複数人にやられるのならば、もっと死んでいても1番最初に30人倒せば勝ちだ。
まぁ、そんなことはまずありえないが...
私達のクラスは12人だから、このフィールドに11人の敵がいる形だ。
演習場:レステイゲンはマップの広さとしては小規模な方だが、ゲーム時代のこのマップは最大マッチ人数が20名だ。
そこまでの密集率にはならないだろう。
このマップで使う武器を何にするか考えた。
アサルトライフル。
サブマシンガン。
スナイパーライフル。
どれも捨て難いけど、せっかくの記念すべき初マッチだ。全力で勝ちにいく。
「よーし、全員準備完了だな!それではフリー・フォー・オール試合開始だ!諸君、健闘を祈る!」
レイン先生のアナウンスのあと、
ビーーー!!!!
とブザー音が鳴り、スタートする。
私の初期位置はマップ中央の背の高い廃墟より南側の塹壕地帯。
出来れば、北方面がベストだったが、まぁ問題ない。
足音を察知し、素早く構えて発砲する。
ドン!!
大きな発砲音のもと、一撃でハーヴィンを倒す。
ふふっ
カチャと音を立てながら、次弾の発砲準備を行う。
楽しくなってきたな!
素早く脇の小道に構えながら飛び出し、ドン!っと、もう1人をキルする。
今度はマッドだったね。
あははっ!
土嚢とドラム缶の隙間に入り込みながら、一旦弾倉を追加する。
私の武器は【バリオス】。
レバーアクション式のショットガンだ。このタイプはたしかター〇ネーター2に出てくるのが有名だったはず。
クルッと回しながらコッキングできるタイプのものだ。
このショットガンは1発ごとにレバーを動かしてコッキングしなければ撃てない仕様になっている。その代わり威力は絶大。近距離の瞬間火力は最強クラスだ。
この世界のマガジンは5発、やはりゲームと同じ仕様ではある。
私は前世の実銃がどんな仕様だったのかまでは詳しくない。でもゲームの仕様なら分かってる。
この世界はゲームの時と同じだ。その知識は確実に活かせる。
前世で私みたいな女の子が実銃を撃ってたら、反動でまともに扱えないはずだが、やはりこの世界の人間は、前世と同じだと考えない方がいいだろう。
FPS世界に適用されている。
おかげで思う存分撃てる訳だ。
一呼吸入れて、先程とは反対側に走り出す。
角の土嚢に足をかけ、コンクリートの壁を乗り越える。
そこにいる敵目掛け引き金を引く。この距離なら外さない。
しかも私はショットガンだ。撃ち合いになる間もなく、キル確定だ。
素早くレバーを動かして次弾に備えておく。
「フフッ...3キル」
楽しい。
入学当初から走らされまくったからか、ちょっとやそっとじゃ疲れない。
キーボードとマウスの時代とは違うけど、こうゆうのが楽しいのは私の性だね。
足音が聞こえる...
ここは先程の通路からぶつかって、左右に伸びている丁字路だ。
足音の方向に素早く進み、死角で待機、見えた瞬間に発砲する。
アッシュは反応できず地面に倒れた。
気持ちいい。思わず口角が上がってしまう。同級生を撃っている訳だが、死なないのだから問題ない。これはサバゲーみたいなもの。
しかし、私のリロード速度がもどかしい。ゲームならアビリティをつけたりするだけで変わるが、自分でやるとこんなにもどかしいとは。
目で見なくてもリロード出来るようにもしたい。
ハハっ...練習したい事が増えた。
でも今はこのマッチを楽しもう。
ぁハハハハっ
笑っちゃうのは楽しいのだから仕方がないのだ。
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発砲音が聞こえる。
少し遠いかな...
これは全員敵想定のルールになっている。なら、リリちゃんとも敵になってしまうということ。
そんな事、今まで考えたこともなかった。
リリちゃんは強いし、頭もいい。私が勝ってる所なんてひとつもない。
氷魔術だけはそうかもしれないけど、代わりに血統スキルがあるし.....
味方だとすっごく心強いのに、敵になるとこんなに恐ろしいなんて思ってなかった。
まず、間違いなく勝てない。
でもだからといって、私が殻にこもっていてもダメだ。リリちゃんなら優しく声を掛けてくれるだろう。でも、それじゃダメだ。
私はリリちゃんの力になりたい。今後リリちゃんは凄いから、どんどん先に行ってしまうだろう。今後も一緒にいたいなら、私も強くならなきゃ行けないんだ。
それに.....
リリちゃんは私が全力でぶつかった方が絶対に喜ぶ。
ずっと一緒にいたから分かる。
だったらやることは1つ。
優勝を目指して頑張るだけだ!
私の武器はアサルトライフルの【レックス】、リリちゃんが言ってた、使い易い武器。
言われるがままにカスタムしている。
レッドドットサイトと呼ばれる赤い点を目標に合わせて射撃する物を取り付け、見やすくしている。
ストックと呼ばれる、銃の持ち手の方は標準品より短く取り回ししやすくした。リリちゃんが...
グリップを追加で取り付けて、安定しやすくしてくれた。
あと、なんかよく分からないけど色々やってくれた。
とても楽しそうだった。
無闇に走り回らない方がいいって言ってたから、私はそれを忠実に守る。
私は初期位置から直ぐ近くの壁を背に、しゃがんでいた。
足音が聞こえる...近い。
心臓の鼓動を感じる程にドキドキしている。さっきもやってるけど、恐怖心がある。
でも、頑張らないと!
あ、正面にアッシュ君が走ってるのが見えた。
しっかりと構えて狙う。
っ!?アッシュ君もこっちに気付いた。だけど、私の方が早い。引き金を引き発砲する。
ダダダダダダダ!!
フルオートで発射した弾丸はアッシュ君に当たったり、外れたり。焦った私はマガジンを打ち切ってしまうまで引き金を引き続けた。
アッシュ君は倒れている。
「あ、焦った.......」
すんごく焦った。
リリちゃんと共に射撃訓練は積んでいたつもりだったけど、全然訓練通りに撃てなかった。
リリちゃんの言う通りの武器で良かった。違う武器だと先手を取っていたのに負けていたかもしれない。
時計デバイスを確認する。
シア・フォーデン<キル:1、デス:0>
でも、ちゃんと倒せた。
トットットッ
っ!?
足音を感じて振り向く!
「油断しなーい!!」ドンッ!
!?
「あ.......」
リリちゃんだった。ニコニコ笑顔の...
気付いた瞬間にはやられてた。
何も出来なかったなぁ。
デバイスを開き、リリちゃんのスコアを確認する。
リリーナ・ランドルフ<キル:14、デス0>
も、もう半分になる所だった.......
ペチン!
顔を叩いて気合いを入れる。よーし、リリちゃんを1回くらい倒すんだ!!
私は再びポッドのボタンを押しダイブした。
ショットガン【バリオス】≒ウィンチェスターM1901
見た目などはこちらのイメージで。但し、あくまでも性能はゲーム〖Hero of War 虹色の戦争〗を元となっており、実銃と必ずしも同じではありません。
ストックがなくなりました。毎日ではなくなりますが、頑張ります!
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