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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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夏を楽しむ少女

今日は待ちに待ったお出かけの日!

お姉さまと一緒にお出かけなので、下準備はバッチリとしなくてはなりません。

お姉さまに頭を撫でてもらいながら一緒に寝た日から、少しだけギクシャクしていましたが、無事に元通りになりました( ;∀;)!!


「持って行くものは3日分で、これだけあれば大丈夫ですよね?」


今日向かうのは夏季休校に入る前にお姉さまと話していた海です。

ですので、多少多めの着替えと、ムフフな展開にできそうなものをバックに入れれば大丈夫なはずです!


今回、お姉さまと2人でと思っていましたが、思わぬ形で部活動の一環という事になってしまいました。

それでも、どうにか抜け出してお姉さまと2人だけの思い出を作らなければ、私の気が収まりません。


純粋に水遊びなどで遊びたいのと、ムフフの展開を楽しんでこその夏季休校だと思います。

私ぐらいになると来年海に行けるかどうかも分からないので、このチャンスを逃したくありません。


「お待たせしましたお姉さま。」

「時間バッチリだから大丈夫よ。」


荷物を持って行くと、すでにお姉さまが待機していました。

鞄の大きさ的にも私と変わらないので、ムフフ展開用のアイテムを探られるようなことはないでしょう。

それに、カバンの下に詰めているので二重のトラップにしているのでバレないはずです。


「行きましょうか!」

「はい!」


お姉さまの従者に運転を任せて馬車で移動です。

私とお姉さまはレイン王国から、マリア会長とレオナちゃんは白百合学園がある隣国から、ヒマリ先輩は少し離れた実家からという事で現地まで道が別々で一緒に行けないため現地集合になりました。


「~~♪~~♪」

「今日は一段と楽しそうね。」

「お姉さまと同じ馬車でお出かけはお久しぶりだったので少し気分が高揚しているようです///」


お姉さまと一緒の馬車で移動なんて子供の時以来で、更に同じ空間にいるとなると嬉しくてたまりません。

むしろ、どうやったらこの浮き立った気持ちを抑え込む事が出来るのか教えてほしいほどです。


それから、お姉さまと雑談をしながら、窓から見える外の景色を眺めたりと、2人だけの旅を満喫しました。

時に休憩を兼ねて町に立ち寄り、体を動かしたり、美味しそうな食べ物をご馳走してもらったりと馬車の旅を満喫!!


寄り道をしながらも、目的地に到着です!

街の入り口で馬車から降りるとここからは徒歩です。

髪型を変えたりおしゃれ用の眼鏡を付けたりなど、普段着けないものを身にまとい、マリア会長から言われていた2泊する宿泊施設に向かいます。


道を確認しながら皆さんと合流することになっている施設に向かったのですが、少しは早めに到着してしまいそうでした。

しかし、すでにマリア会長とレオナちゃんの姿があり、楽しくおしゃべりをしてい待っています。


「会長、お久しぶりです。」

「レオナちゃん、元気にしていましたか?」


挨拶をしてみたのですが、マリア会長とレオナちゃんが何故かきょろきょろと周りを見始めました。

そして、こちらに気が付くと首をかしげるように見てきました。


「あの、すみません、どちら様でしょうか?」

「サナですよ?こっちはリーナですよ?」

「「‥……えぇっー!?」」


2人同時に驚いていました。

その驚き様に今自分たちが変装していることに気づき、周りに見えないようにしながら眼鏡を外したり髪型を普段に近い形にして見せました。


「ほ、本当だわー!」

「全くの別人のように見えました。」

「素性をバレるわけにはいかないので、少し変装してるんです。」

「そ、そうよね。2人とも王族なのよね。こちらこそ、配慮に欠けていたわ。」


身近な人でも私たちだと気づけないと分かったので、今後素性がバレる事はないでしょう。

しかし、夏季休校に入る前の2人と比べると、更に仲良くなっているみたいです。

同じ寮の中で暮らしていたのでより中を深める事が出来ている証拠ですし、もしかしたらレオナちゃんが告白する日も近いかもしれません。

そう思うと少しだけ笑ってしまいます。


「…?リーナちゃんどうしたの?」

「いえ、随分仲がよさそうだったので。いい体験でもしました?」

「////!!そ、そんなんじゃないよ!」


反応を見るにやっぱり楽しいことがあったみたいです。

私もお姉さまと一緒に寝たりしましたが、レオナちゃんもそういったことをしていたのかもしれません。


「会長、ヒマリはまだ来ていないのですか?」

「いえ、私たちよりも先に来ていたのだけれど、お手洗いに行ってるわ。」

「すみません!戻ってきました!」


ヒマリ先輩がやってきました。

しかし、驚いたことに後ろには小さな女の子もついて来ていました。


「妹が駄々をこねてしまって。‥‥えーっと、そちらの2人は?」

「サナちゃんと、リーナちゃんよ。」

「え?本当にサナなのか?」

「本当よ。」

「お久しぶりです、ヒマリ先輩。」


マリア会長とレオナちゃんの時のように変装を少しだけとくと、すぐに気づいてくれました。

同時にとても驚いていていました。


「びっくりしたでしょ。私も、最初は気づかなかったわ。」

「観光客に道でも聞かれてるのかと思いました。」

「それよりも、そっちの子は?随分と可愛らしい子を連れているじゃない。」

「妹よ。お姉ちゃんたちに自己紹介できるかな?」

「ミ、ミワです。6才です。」


小柄で可愛らしい妹さんも一緒についてきたみたいです。

何でも、ヒマリ先輩の両親が忙しくて、ヒマリさんがこっちに来ると家で一人お留守番になってしまうので一緒に連れてきたみたいです。


「その節は会長有難うございます。」

「元々3部屋にするつもりだったから一人増えても大丈夫よ。」


みんな揃ったという事もあり、これからチェックインを済ませます。

部屋割りは私とお姉さま、レオナちゃんと会長、ヒマリ先輩と妹さんです。

妥当と言えば妥当ですね。

2人部屋にしてはお姉さまのお家のお部屋一つ分とあまり変わりませんが、十分泊まれる大きさなので気にしません。

ですが、お風呂の大きさ的にお姉さまとご一緒にすることが出来ないのは減点です。


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