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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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すれ違う少女2

「あ、お姉さま!!」

「リーナじゃない、ちょうど良いわ。」


昼休憩の時、レオナちゃんに頼まれたので部活動が始まる前にマリアお姉ちゃんを探しているとお姉ちゃんとばったり会った。

お姉ちゃんならマリアお姉ちゃんが今どこにいるのか知ってそうだからちょうどよかった。

けど、お姉ちゃんも私に何か用事があるようだった。


「お姉さま、少し移動しましょう。」


この喋り方でお姉ちゃんと話すのは疲れるので近くにあった誰も使っていない部屋に入った。


「お姉ちゃんにお話があるんだけど、お姉ちゃんも?」

「えぇ。あなたに聞きたいことがあったの。でもまずは、あなたからでいいわ。」

「うん。今ね、マリアお姉ちゃんを探してるの。それで、お姉ちゃんが知ってるかもって思ったんだけど‥…わかる?」

「会長なら、生徒会室にいると思うわよ。」

「そうなんだ、ありがとうお姉ちゃん!」


やっぱりお姉ちゃんは知っているようだった。

聞いて正解だ。


「それじゃあ、次はお姉ちゃんの番。」

「私はね、あなたに最近のレオナちゃんについて聞こうと思ってたの。」

「レオねちゃんを?」

「えぇ、会長に頼まれてね。それで、最近レオナちゃんがおかしな行動をしてるとかある?」

「ぷぅ~~!!」

「どうしたの!?」


私の話だと思ったのに!!

せっかく学校で話せるの時が来たのに!

何で、お姉ちゃんはレオナちゃんの話をするの!!


「急に怒られても分からないわ?私何か悪いこと言っちゃった?」

「せっかく学校で話せるのに、他の女の子の話してやだ!!」

「えぇ!?ごめんなさい。まさかそんなこと思われてるなんて思ってなかったのよ。ね、だから機嫌を直して?それにね、今回は、会長に頼まれてるのもあるから。ちゃんと次回も2人で会えるようにしてあげるから。」

「本当!!!絶対だよ!!」

「えぇ、約束するわ。」


やった!!!!

お姉ちゃんとこうしてまた会えるなんて。

レオナちゃんといるのも楽しいけど、やっぱりお姉ちゃんが一番だよ!


「それで、教えてくれる?」

「はっ!!……次回を期待してるからね、お姉ちゃん。だから、今日は教えてあげる。」

「ありがとう。」


今回は、次回があるからチャラだからね、お姉ちゃん!


「ん~~、でも、最近特に気になることはないかな?」

「例えば、会長の前で不自然なことをするとか、ない?」

「え!それって!?」


もしかしてだけど、本当にマリアお姉ちゃんが気にしてた!?

嫌われてるかどうかは分からないけど、思う所があるとかかな?

自体は結構ひどいのかな?


「その反応だと何か知ってるの?」

「う、うん。それよりも、先に聞きたいんだけど、マリアお姉ちゃんは、レオナちゃんの事嫌いになったり怒ってたりしてない?」

「なってないわよ。むしろ、嫌われてるんじゃないかって相談されたぐらいだわ。」

「そうなんだ。」

「もしかして、レオナちゃんも気にしていることがあるの?」

「うん。ちょっとクラスで色々あって、レオナちゃんがマリアお姉ちゃんと顔を合わせると逃げちゃったらしいの。それが続いてたらしいから、マリアお姉ちゃんに嫌われちゃったんじゃないかって相談されたの。」

「そうなの。でも、クラスで色々って、……もしかしていじめとか?それなら早く止めないと!」

「ち、ちがうよ。」


ん~~、どうしよう。

本当のこと言ってもいい気がするけど、レオナちゃんがどう思うか分からないからお姉ちゃんだとしても悩むね。

それに、クラスの人に知られただけでもショック受けてたし。

ここは、ぼかした方がいいよね。

ごめんね、お姉ちゃん。


「実はね、クラスの人がレオナちゃんとマリアお姉ちゃんをくっ付けようとしてるの。レオナちゃんとマリアお姉ちゃん、寮で一緒にいる事が多かったから2人はそう言う関係じゃないのかって思っている人もいるらしくて。それで、レオナちゃんが否定したら、ならくっつけようってなったの。ただ、無理やりは良くないし、なるべく自然にって。」

「なるほど、娯楽が少ない分、そう言うことに敏感になって面白がりたいのね。」

「でもね、みんなの親切心からの事だからレオナちゃんも止められなくて。ただ、最近レオナちゃんとマリアお姉ちゃんが同じ廊下にいるとクラスのみんなが視線を向けてくるらしくて、それで逃げちゃってたんだって。」

「それじゃあやっぱり、照れ隠しで逃げてたのね。」


お姉ちゃんも分かってくれたようでよかった。


「もしかして、今から会長の誤解を解きに行こうとしてたの?」

「うん。レオナちゃんが、謝りたいけど嫌われてたら口をきいてもらえないからって、誤解を解くように頼まれてたの。」

「それにしても、レオナちゃんと会長は似た者同士ね。そして私たちも。」

「私とお姉ちゃんそんなに似てる!?」

「えぇ。なんというか、同じような役にまわっている所がね。」

「えへへ。」


お姉ちゃんと似てるなんて嬉しいな!

やっぱり姉妹だから似てよね!!


「どうしたの?にやにやして。」

「うんん。何でもないよ。」

「そうかしら?」


危ない危ない。

顔にとても出てたみたい。

あまりにひどいと気色悪いと思われちゃいけないから気を付けないと。


「そう言えば、そろそろお互いに報告しないといけないわね。」

「うん。レオナちゃんもしてると思う。」

「会長にも早く教えないと酷いことになりそうだから。会長には私が言っておくから、レオナちゃんの方を頼むからね。」

「うん。それじゃあね、お姉ちゃん。次も期待してるね。」


早くレオナちゃんに教えてあげないとだしね。

それに次の約束も出来たし、やった!!!

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