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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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思い出す少女6

「それでは今日は対魔法剣技(アンチブレイク)の復習をしていきたいと思います。ですが、前回の授業から多くの日にちが経っていることもあります。無理はせず、安全第一で頑張りましょう。」


今日この時間の授業は実践授業と呼ばれる選択式の授業。

彼女(リーナ)は剣技を選択していたため私はこちらの授業に参加している。


(それにしても剣を使った事ないのに大丈夫かな?記憶の通りにすればいいと思うけど、うまくできるかな?それに、本当の剣を使うことはないよね?使うとしても竹刀だよね?)


心の中でそう願う。

竹刀を使ったりするのに憧れはあるけど、実際に使うのにはためらいがある。


「それでは2人組になってください。」


え!?

心のどこかで悲鳴が起こった。

レオナちゃんは魔法を選択しているのでここにはいない。

だから、よく話す友達がいない。

それに、家にずっといたのと、最近友達が出来たばかりだから話しかける勇気があるはずもないので内心とっても心苦しい。


(でも、ここで話しかけれないと絶対にボッチになっちゃう!そんなことお姉ちゃんに知られたら、絶対に心配させちゃうよ!そんなことが何があったも無理だよ!)


絶対にここで失敗は出来ない。

徐々に2人組が出来ているので、私も乗り遅れないように早くしないと。

思ったらすぐに行動。

隣の生徒はまだ組んでいないようなので勇気を出して声をかける。


「あの、私と一緒に組みませんか?」


優しい声でそして笑顔で接する。

お姉ちゃんと練習したのでこれなら不快感はないはず!


「え、わ、私ですか‥‥!?す、すみません!!私では力不足ですので、断らしてもらいます!?」


そして慌てて私と距離を取る。


(そ、そんな!?)


私が何をしたわけでもないのに顔を真っ青にされて距離を取られてしまった。

そこまで拒絶されるとわ思っていなかったのでそれなりにショックを受けてしまった。

しかし、顔に出すわけにもいかず笑顔を保ちつつ次に人を探す。

そして声を掛けようと近づくと、


「………。」


声をかける前にみんながどんどんと距離を取っていく。

まさかここまで拒絶されるなんて、いじめられているのではないかと思った。

でも、相手の子は顔を強張らせ恐怖心を表していた。

そんなことをされると、次の人に声をかける事も出来るはずもなく、いつの間にか一人ぼっちになっていた。


(お姉ちゃんごめんなさい。私いつの間にかボッチになっちゃってた。)


まさか学校に行ってなかっただけでここまで拒絶されるとは思っていたなかった。


「今日も、リーナさんが余ってしまいましたか。こればっかりは人数が奇数人という問題があるのでしょうがないですね。リーナさん、私とやりましょう。」

「ワカバ先生よろしくお願いします。」


結局ボッチとなった私は先生と組むことになってしまった。


「では皆さん、乙女衣装(シュヴァルツ)解核(シェイプ)してください。それでは開始してください。」


そして訳も分からないことを言って練習が始まった。


「そう言えば、リーナさんの乙女衣装(シュヴァルツ)解核(シェイプ)はまだでしたね。今日もそこから始めましょう。」

乙女衣装(シュヴァルツ)解核(シェイプ)?」


聞きなれない言葉を連呼する先生。

彼女(リーナ)の記憶を覗き、その言葉の意味を探す。

しかし、思い当たることが一つもなかった。


「あの先生、乙女衣装(シュヴァルツ)解核(シェイプ)と一体どのようなものでしょうか?」

「え、えーっと、リーナさん?先生をからかっているわけではないですよね?」

「はい。先生方には話を通してもらっていると思うのですが……。」

「なるほど、分かりました。では、一から説明しますね。」


先生方には、マリアお姉ちゃんの協力もあって私の記憶が無くなっていることを話してもらっている。

なので、ワカバ先生もすぐに分かってもらう事が出来た。

そして、授業を進めるためにもそこからは軽い座学に入ってしまった。


「このペンダントはアクセサリーかと思っていましたが、そのような使える者だったのですね。」

「はい。女性はどうしても男性相手だと分が悪い時が多いでしょう。簡単に言うと護身のためのアクセサリーですね。」

「なるほど。」


綺麗だと思っていたペンダントは思っていたよりも危険なものだった。


「それではリーナさん、試しに解核(シェイプ)して見てください。」

「分かりました。」


とは言ったもののこのペンダントが凶器になるなんて怖い。

もっと安全なものが出て来てくれればいいのに。

ナイフとか剣だとか物騒だし、拳銃だとなおさら。

せめて、お姉ちゃんが使っていた竹刀になってくれればいいのに。

そう思いながらも、授業だからしょうがないと割り切る。


解核(シェイプ)。」


そう言って握っていたペンダントは光を放つ。

その光は思っていたより濃かったので目を瞑ってしまう。

そして、いつの間にか柄を握っていた。

数秒で光は収まりゆっくりと目を開ける。


「これは‥…見たことないものですね。」


私の手に握られていたのは竹刀だった。


「本当に竹刀が出てくるなんて…‥。」


想像したままの竹刀が出てきたのだ。


「これは、竹刀という武器なのですか?先生は初めて見ましたね。リーナさんはこれをどこで見たのですか?」


あれ?先生は竹刀の事を知らないのかな?

だって、小学校の部活動に剣道部があるはずだけど‥‥…あ!


「それは………、実は、レイン王国にいた時に旅をしている商人が訪れましてその商人の方から拝見さしてもらった事かあるのです。」

「そうんですか。」

「しかし、見た目的にすぐに壊れそうですね。」

「これは、中に鉄が入っているので固さにおいて問題はありませんよ。ただし、人を殺すためのものではないため、このように作られているんですよ。」

「なるほど、あくまでも撃退するためのものですか。」

「そうですね。」


先生はすぐにこの武器について分かってくれた。

それにしてもつい喋ってしまったのが失敗だった。

気を付けないと。


「それでは、解核(シェイプ)で来たわけですし、対魔法剣技(アンチブレイク)を試してみましょう。」

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