表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/264

麻疹はつおいぞ

最近話題なので、少々思い出話でも。

といってもわたしにとっては物心つく前の話だから、聞いた話なのだけれど。


だって、当時八ヶ月の乳児だったんですものー。


きょうだいが水疱瘡になったので、小児科へ向かった。みてもらえる人など居るわけがないから、当然わたしも運ばれていくわけで。

その小児科は、隔離待合室が存在しない建物であった。まあ普通でしょう。

感染症とおぼしき子どもはそこそこ離されて待合室で待機していた。その頃周囲で水疱瘡が流行していたから、だいたいは水疱瘡の子なのだけど、そうでない子も当たり前にいたのだ。


きょうだいは当然ながら水疱瘡と診断され「おチビさん(わたしだ)も間違いなくうつっているだろうから、(このあとで症状が)出るかもねえ。ちょっと(年齢的に)早いけど」などと言われながら帰宅。


数日後、高熱を出すわたし。が、水疱が出ない。

あれ?


「あれー、麻疹だねえ」首をかしげる医師。

きょうだいが受診した日を辿って判明したのが「あ、麻疹の子がいたわ」だった。


そこそこ広い待合室の端と端、接点も動線もかすりすらしていない状況であった。

「いやー、強いとはいうけど本当に感染力強いねー」

医師と母の共通見解であった。

あの日、あの待合室で、何人の子に感染したのだろうか。わたしだけかもしれないけれど。


水疱瘡より断然強いんだよ、麻疹。

結局、わたしは水疱瘡にかかったのか、かからなかったのか、わからないまま時を過ごすこととなった。

「抗体できてるといいんだけどねえ」

なげやりなのか、諦めているのかわからん励まし(?)をもらったそうな。


そして四半世紀後、夫の甥から水疱瘡をもらう。

やっぱりかかってなかったんじゃねえか。しくしく。

でも何かしらの抵抗力があったようで、診てもらった医師が驚く軽症ぶりを誇る。

わたしとほぼ同時期に発症したらしい別の成人患者さんは入院したらしいから……「○度以上に熱が上がったら、あなたも入院してもらうからね」と言われたけれど、そこまで上がらなかった。

いやあ、びっくり。



というくらい感染力の強い病だから、予防接種受けられる人は受けておいた方がいいと思うよ、麻疹。

ニュースを知ったときにそんなことを思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ