期待を裏切らない
そろそろ(継続して)読んでくださっている方にもお馴染みになってきていそうな、激安スーパーのお話。
時期的に、それほど変わったものはないんじゃないかと思いつつも行くのはやめられない。今回は荷物増量系自走式荷物も着いてきちゃったぞ。難点は買い物量が増えるところだ! いつの間にかなにかしら入ってるんだよね、かご。
といってもなぜかいつもより少なかったけど。加工品少ないからなこの店。
とはいえ魚屋さんだよ、魚屋さん。
海荒れてるだろうから養殖ものの方が多いんだろうなと思いながら見ていけば、たしかに養殖の刺身用が多かった。他所より安いけど手を出すにはでかい&高い。
刺身用だから刺身。とは限定されないけどさ、刺身用を加熱したらもったいないような気がしてしまうのだ。そして刺身なら一尾は要らねえ、多すぎる。
半身で売ってくれる魚もあるけど、滅多にないねさすがに。
「太刀魚って、ほんとに刀みたいなんだな~」見たことあるはずなんだけどな、忘れてしまったか。妙に感心している荷物。「振り回したら楽しそうだよね~♪」と返したら「やめなさい」と諌められた。なぜ。
あのまま気づかなければ、まさばを買って帰ったと思う。たまには味噌煮でもと思ったから。さば缶やさば銀の味噌は平気なのに、自作してもお店で食べても他の人が作ってくれたものでも、なぜかさばの味噌煮だけおナカをこわす謎を解きたい。しばらく避けてきていたけれど、たまには食べたいのだ普通のさばの味噌煮を。缶詰でなく。
しかし気づいてしまった、そこのトロ箱に。
「おお……」思わず声が出てしまった。怪訝な顔をしてこちらを見る荷物。
注目を浴びやすい原因を見た気になっているのだろうが、きみも同類項やぞ、子。
それにしてもはじめて見たわ。
生 の ほ っ け 。
正確には、初めてではなかったりする。
一尾一尾、ひれに神経締めのタグがついたブランドほっけの生なら見たことがある。でもあれはちょっと手が出せないお値段だったから……。
そうでない、お手頃価格の生のほっけは初めてだ。冷凍のフライを荷物の弁当に入れたことがあるけど、自分は干物しか食べたことがない。
そもそも売ってないしね。
これは是非お迎えしなければ。
謎の使命感に燃えだす。ただしトロ箱ごと(いわしやあじでたまにある販売単位)は買っていない。
そしてなかったことにされるさば。また今度ね(やっちゃいけないタイプの約束
さーて、たまには真面目にさばきますか。値段的に調理ごめんなさいだったし。
塩焼きや煮魚も考えたのだけど、サイズ的にひとり一尾は多い。やったらにしんの二の舞だよなあ……と、少々遠い目をして堅実逃避する。
あれは大変だった、食べたあとが。
とりあえず、出刃があるのに牛刀を研ぐ。こっちの方が使い勝手がよくて。
おぉー……、うろこが引けねえーー。がんばればできるけど、時間かかるなあ。
まあいいや、予定外ではあるが皮を引いてしまえ。切り替えは早い。
サクサク包丁が入っていく。なんか楽しい。何やっても大名おろしだけど。
そういえば、今回は珍しく大きさを正しく認識してきた。「やっぱりでかいな~」とはなったけど「育った?」はなかった。素晴らしい。
やらないと上達できないけど、やっても上達できないのはどうしたら。
そんなことを考えながら、無事に三枚におろして皮も引けた。ほっけは皮がかたいから、皮を引くのが楽であった。鮭とか、皮を千切ってしまうのだ。下手だねえ。
とりあえず水分の多い身だから塩をしておこうか。
頭を落としたときに、うっかり干物だと食べてるところだよなと思ってしまい、家族に「これどーする?」と頭をもって振り返るという奇行に走った。
ドン引きされた。なぜ。
結局食べなかったけど。わたしが力尽きて。
さて、何にしよう。
理想は塩焼きとはいえ三枚にしたうえに皮引いちゃったからな。
たぶんあの感じだと、塩焼きするにはがんばってうろこを引くか諦めてかちわって(割るな、開け)、となるのだろう。
煮魚するなら下処理で湯引きかなあ。次回があれば。あってほしい。
とりえず、出た水を拭いて酒醤油カレー粉をもみ込む。ほっけの風味を殺す気満々である。理想の塩焼きどこいった。
ちょうど近所の方のスーパーで「たまコロ」という玉ねぎのコロッケ(?)を買ったところだったので、北海道つながりで一緒に揚げてしまえと、薄力粉&片栗粉をまぶして揚げてみた。当初は焼く予定だったんだが。
うん、下処理の塩振りすぎたね。ちと塩辛い。でも身がふわふわでうまい。
これ煮魚したらたぶん美味。めばるとどっちがおいしいかな。
また見つけたら価格次第で即買いするだろうな。
よい買い物をした。まんぞく。




