そこへなおれ
以前から気になってはいた。
こちらに手間をかけさせるのに失礼というか無礼なやつ。
電話に出たら自動音声。
かけ手優位なツールであるにもかかわらず、なぜ対人ではないのか。
こちらから電話をかけて音声ガイダンスに従い進んでいくのは構わないのだが、かけてきたやつが機械というのはどうにも腹が立つ沸点の低さを誇るわたしである。
先方に聞こえるはずがないと思いながら、つい電話に向かって「ほんっと無礼きわまりないな、おまえら」という旨の言葉を述べて切っている。
それが本物の世論調査だったとしても、自動音声の時点で扱いは同じである。協力はしない。似たような情報抜き迷惑電話の方が多いから、本物であってもわからないし。
そんな中、総合通信管理局を名乗る自動音声電話がかかってきた。固定電話宛か携帯電話宛かはここでは述べない。
いや本物は総合通信局じゃねえの? あたまに管轄の地域名ついてなかったっけ?
SNSや警察のメール配信サービスで最近たくさん注意喚起がなされている「この電話は問題があるため二時間以内に停止する」というものであった。とうとうここまでやってきたか~という印象である。
暇なのかな。
続いて音声が述べたのは「オペレーターとの会話を求める場合は○(数字)を」という内容だったのだが、案内がそれしかなかったので、ほかの選択肢はないんかーい。と思わず電話に向かって突っ込んでしまった。
まあそのまま切ったのだけれども。オペレーターなんぞに用事はないし。
止めるなら止めていただきましょう。本当に止まったらちょっと行ったところの公衆電話からNTTに文句言ってやる。と考えているから。対象が固定電話でも携帯電話でも、公衆電話から文句を言うつもりである。
何日か後、別の番号から同じ内容の電話を受ける。受けた電話番号が同じか違うかも、ここでは述べない。
相変わらずオペレーターの対応を求める場合しか選択肢がないな。なら最初から人間を使え。と腹を立てるところまでが一連の流れとなりつつある。
暇なのか。暇なんだな。
一瞬、オペレーターにつないで説教をしてやりたくなる衝動に襲われる。面倒だからやらないけれど。
相手をしてあげたあとに、すぐそこの警察署に出向いてもいいのだが。歩いて行けるし。
なんなら交番よりも近い。
しかし思い止まった理由はただひとつ。
暑いから沸点下がってるのね。
イラつくあまり、余計な情報を相手に与えてしまいかねない状態は避けたい。
イラつくあまり「まあ座れや」とやりそうでもあるし。
成敗してあげよう。




