思ったんと違う!(シュトレンワッフル)
まず、ひとこと。
まにあった。
アドベント期間(十二月二十五日から数えて四週前の日曜日から、十二月二十四日までを指す)に食べるお菓子という意味では遅刻もいいところなのだが、十二月二十四日までに食べておけば問題ないだろうという暴論をかましてみる。
一度やってみたかったのだ、シュトレン生地をワッフル型で焼くの。
ブラックフライデーのセールで豆乳クリームバターを買ったら、その翌週に洋酒漬けのフルーツミックスがとんでもない割引率で目玉商品として登場。しかも原材料を確認したら食べられる加工品。頭を抱えて呻いたのは記憶に新しい。
あのときは床でのたうち回るかと思った。
仕方がないので、その辺では入手不可能なオレンジとレモンのピールを諦めて、入手可能なフルーツビッツをラム酒に漬けておく。
ずっと待っていたのに特売にならないグラニュー糖を通常価格で購入したら特売あったよ! 当然買ってきたよねまだあるのに。次いつ出てくるかわからないから。
おかげで心置きなく始められる(そんなに使わないってば
毎度の中種法で。先に強力粉の一部とインスタントドライイースト、牛乳を混ぜて発酵させ、それ(中種)を本生地へ加える手法をとる。
ストレート法という、一度にすべて混ぜたものを発酵させて作る方法もある。こちらの方が手軽ではあるが、少々発酵力が落ちる。バターと砂糖がたくさん入るから、グルテンの生成に影響が出るのだ。そのため、発酵時間を多めにとるレシピが多い。
保存性を高めたければ中種法がよかったりする。
中種の発酵が終わる頃に、本生地を作る。
バター、砂糖、塩、卵黄、牛乳の順に加えていきそれぞれよく混ぜる。強力粉、中種、から煎りして粗く刻んだくるみ、アーモンドスライス、ラム酒漬けフルーツを混ぜる。
通常のシュトレンなら、おくるみの形に成形するところを、八分割する。
フルーツとナッツをできるだけ生地の中に埋めるように形をととのえる。
二次発酵をさせる。これはあまり膨らまない。
ワッフルベーカーをあたためて、焼いていく。
焼けたものに溶かしバターを塗り、グラニュー糖をまぶす。
うまく塗れないな、くぐらせてしまえ。と、通常のシュトレンのノリで溶かしバターへどぼーんとしたら、これがまたよく吸うこと。
手間を惜しまずに刷毛で塗るべきであった。
仕上げの粉糖は省略した。
出来上がりを食べてみる。
シュトレンとも違う、ワッフルでもない。
なんだこれ?
包丁を入れてみる。バターをくぐらせたときに思った通り、めっちゃバター吸ってる。一瞬「ちゃんと焼けてる?」と思ってしまった。
ちゃんと焼けてます、ハイ。
とりあえず、置いておこう。馴染んで落ち着いたらまた違うかもしれない。
違わないかもしれない。
シュトレン生地のはずなのにシュトレンと違う感じなのはなぜか。
たぶん、オレンジとレモンのピールを抜いたから。味に締まりがないのだな。




