表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/264

同情しかない

所用から帰宅したところで謎の人の群れに遭遇、アパートの空室へ入居者がある(作業中)とのことで、ご挨拶をした。似たようなタイプの入居者は別の部屋で以前もあったのだが、あのときは挨拶はおろか顔すら知らずにいつの間にか来ていつの間にかいなくなっていたからな。

入居といっても住人ではない場合、やっぱりひと言あるのとないのとでは、かなり心証が違うものだなと思った。

新聞屋さんに訊かれるんだわ、ここ(居るのか居ないのかわからない部屋)どうなってんのって。勧誘の有無かなと思ったら、どうも違う。たぶん、集金先でこの人も訊かれるのだろう。

お疲れさまでござる。


ひと息ついてから昼食の支度をしていたら、チャイムがなる。さっき、引き込み線のことで業者さんがくるかもとは聞いていたから、手の空いていた子に対応を頼むと。


「ベランダに入らせてもらってもいいかって……」困惑していた。


うん、なんかそんな気はしていた。理由も予想がつく。たぶん現場作業の業者さんがいちばん困っているはずだ。

人様に入ってもらえる部屋ではないので可能ならばお断りしたい(普通にできる)が、二度手間三度手間は他人事だけど嫌だなあと思ったから、開き直ってお通しすることにした。


「本来、こんな状態では(工事)延期なのですけど」

めっちゃ恐縮しながら通っていかれた。



原因は、外壁塗装。

どうにかしてくれる塗装屋さんもちゃんといるのだけど、けっこう多いタイプがあって、配線もろとも塗ってっちゃうのだ。

入居してわりとすぐの頃に塗装工事があって、ぜんぶ終わってから洗濯物を干しながら「あれ、なんで配線塗られてんだ?」とは思っていた。今はそういう仕様なのかと思ってしまったのだが、やっぱり違ったようだ。

そりゃそうか、塗られた線を引っぺがしたらその下は元の壁の色だもの。


引き込み線にはすべて、番号が振ってある。

どの部屋に何番線が引き込まれているかは、仕様書に書いてある。が、そんな塗られ方をしては肝心の線がなんも見えん。つまり、作業ができない。


「シンナーで拭けばいいとか言われるんですけどね」

「それ……(番号も含めて)ぜんぶ消えません?」

「そうなんですよーーーー!! しかもものすごい怒られるんですよーー!」


業者さん、ちょうお怒りモードだった。いやわたし今回は客ですらないんだけど。


結局、全面的に該当の部屋への線はやり直しというわけである。だからうちのベランダで作業をさせてほしかったのだ。

これ、協力拒否したら罪悪感でいっぱいになっちゃう。無関係なのに。


「だから(大元)にはこのアパート(請けるの)やめとけつったのに……」

わかるーーーー!


厳密には違うけれど、似たようなことを仕事にしている身内がいるから、めっちゃ理解できてしまうわたしがいた。

しかしわたしが聞いていい話なのかこれ。もっとえげつない話がいっぱい出てきたのを拝聴しといた。さすがにこれ以上は書けない(笑

本当に、お疲れさまでございました。


できれば我が家の荒れ具合は黙っておいていただければ……(自ら暴露していくスタイル


とはいえ、この作業者さんではなくもともとここへの引き込みをした強者さんの失敗はある。

この手のトラブルを避けるために、先にチューブを引いておいてそこへ個への線を突っ込んでいくスタイルにしておけばよかったのだ。

耐用年数の問題は切り離せないけれども。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ