要、中身
――途方も無く、画期的な発明が成された。
これまでも、たとえばお菓子のパッケージなどは、実に食欲をそそる写真やイラストで飾られてきたものだが……なんとそれが!
それが、実際の味、香りを内包出来るようになったのだ!
つまるところ、パッケージは内容物の味を想像させるどころか……実際に、そう、バーベキュー味のスナックでなく、バーベキューそのものの味がするようになったということだ。
パッケージをペロリと一舐めすれば、それだけでバーベキューが楽しめるということなのだ。
しかも本当に、その味たるや、『……っぽい』という程度ではなく、どこからどう味わっても本物の、しかも相当に上等なものの味がするのだから素晴らしい。
それだけではない。
そもそもパッケージでそれだけの味が楽しめるのだから、内容物については素材や調理にこだわる必要もないということで、ありがちな安い素材で、大量生産出来てしまうのだ。
つまり、生産コストを最大限に安く抑えられ……結果として、商品の価格も安くなるわけなのである。
そう――上等な、本物と変わらない味を、格安で楽しめるのだ!
素晴らしい発明だ。画期的な進化だ。
……え? じゃあパッケージだけでいいんじゃないかって?
バカなことを言っちゃいけない。パッケージだけなんて、商品にならないじゃないか。
ちゃんと中身が無いと、中身が!




