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超Q探偵  作者: XI
47/204

12-2

 翌日、昼間。


 外に出ていたメイヤ君が戻ってきた。

 彼女は新聞を眺めている私のデスクの前にまでやってきた。


「例の件ですけれど、ミン刑事いわく、秘書の女性のご実家は『魚屋』さんだそうです」

「ふむ。『魚屋』かい」

「『魚屋』さんだという情報だけで、何かわかるのですか?」

「『魚屋』だという情報には意味がない。秘書の女性にはきょうだいがいたかどうか。その点だけ、私は知りたい」

「わぉ。きょうだい、いらっしゃいますですよ。お兄様がいらっしゃるそうです。スゴいですね、マオさん。どうしてそんな見当がつくのですか?」

「さあ、どうしてだろうね」

「はぐらかさないでくださいよぅ」

「ともあれ、警察だって馬鹿じゃない」

「どういうことですか?」

「そのお兄様とやらを、警察は『洗った』だろうってことだよ」

「『洗った?』?」

「すなわち、お兄様に事情聴取をしただろうってことさ」

「えっ、そうなのですか?」

「ああ。きょうだいというのは、ある意味、伴侶よりも結びつきが強い間柄だからね。だから、普通に思考すれば、その結論に辿り着く。本件の担当はミン刑事かい?」

「だ、そうです」

「ミン刑事の性格からすると、犯行の実態を知った上で見過ごすという可能性も考えられる」

「それって、どうしてですか?」

「彼は警察の中では実質的にいっとう高い身分にあるわけだけれど、基本的には優しいんだ」

「お優しいことは重々承知しつつもりですけど……」

「こちらから、ちょっと動いてみようか」

「えっ、良いのですか? ミン刑事から正式に依頼がない以上、お金にはなりませんよ?」

「たまにはそういうことがあってもいい」

「ホント、気まぐれですね、マオさんって」


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