表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超Q探偵  作者: XI
140/204

31-4

 翌日午前、事務所にて。


 回転椅子に座って朝刊を広げているさいちゅうに、デスクの上の黒電話がジリリリリとうなりを上げた。いつもならメイヤ君が飛びつくところであるが、生憎、彼女は外回りで不在である。


 私は受話器を取り、「マオ探偵事務所です」とマニュアル通りの対応をした。コールしてきたのはミン刑事だった。


「メイヤはどうした?」

「この時間帯はいつも外回りの営業中ですよ」

「そうか。そうだったな。まあ、おまえでもいい」


 という言い方はあんまりだと思うのだが、そこに他意はないのだろう。


「ちょっと出てこい。メイヤが戻ってきてからでいい」

「なんのご相談ですか?」

「昨日の今日だろうが」


 そのひと言で、なんの案件についての連絡であるかは見当がついた。


「何か、お困りなんですか?」

「お困りってわけでもないが、小遣いをくれてやると言っている」

「なるほど。それで、どちらからご連絡を?」

「おまえにならわかるだろう?」

「被疑者の家の電話を使っているのですね?」

「そういうこった」

「わかりました。伺いますよ」

「俺は別件で外さなきゃならん。だから、この場は部下に預けることにする。吉報だけを待っている。住所を言う。メモれ」

「メモは必要ありません」

「ま、だろうな」


 ミン刑事に告げられた住所を、私は速やかに記憶した。


「メイヤは何時頃に戻ってくる?」

「十八時といったところでしょうか」

「わかった。なら、十八時半にここに来い。先方にもそう伝えておく」

「了解しました。それで、アタリっぽいですか?」

「俺はその可能性以外、考えられないと思っている」

「わかりました。裏を取ってご覧に入れますよ」

「ああ、そうしてくれ。じゃあな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ