表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元男爵令嬢、異世界でアイドルをマネジメント  作者: 千山芽佳


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/40

新メンバー?


 応接室には、すでにルルとカッシュ、ディーゴがソファに座って待っていた。

 エスタとリアンが到着すると、早速エリオットがメンバー候補の紹介をした。


「突然ですが、アービスに入りたいというアイドル志望の子がいたので連れてきました。私的には四人より五人の方がよりキャラが立っていいと思います。皆さんの意見も聞かせてください」


 五人目のメンバー候補。

 艶のある手入れされた真っ直ぐの桃色の髪。色白の肌に丸眼鏡をかけていても、顔立ちの良さが窺える。

 お辞儀をする所作と後ろ手に組んで立つ姿勢の美しさに惚れ惚れした。

 身に纏う服も一級品。体のラインに沿っているのでオーダーメイドだろう。

 ずいぶんと育ちが良い。中流階級の出だろうか。

 エスタは気になって家族構成の欄を見てみた。

『理由あって家を出る予定』となっている。


「いいと思いませんか?」


 エリオットがエスタの耳元で囁いた。

 先程の話を聞いた後で気まずさを感じていたが、今は目の前の新メンバーに集中しようと息を吐いて切り替えた。

 エリオットと同じく、エスタも新メンバー候補を一目見ただけで『いい』と思った。個人の雰囲気もさることながら、4人のメンバーと並んだ時のバランスが絶妙に取れている。

 彼が合格したなら、資料には「王子様系」と記そう。

 新たなメンバーに心浮きだった。


「よろしく頼む」


 ところが、声を聞いた瞬間エスタの思考は止まった。

 先程までの好印象は跡形もなく消え去り、脳内で警告音が鳴り響く。

 前のめりになって眼鏡の奥の瞳を探る。

 見慣れた瞳に心臓が止まるかと思った。


「ぜひ私を君達のグループに入れてもらいたい」

「ダメです!」


 エスタは大声で叫んだ。メンバーが驚いて振り返る。


「なぜーー、なぜクリフ様がここにいるんですか!?」


 クリフ。本名クリフトファー=デオント=メイテル。

 エスタが大変お世話になっている、メイテル侯爵家の嫡男である。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ