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【115万PV超】異端者アルデラの魔導書《grimoire》  作者: unnamed fighter
【第二章】出立

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第22話 神さまの言うとおりに

「僕の生まれた世界では古い時代に『だるま女』って文化があってな」


「だるま女?」


 ラウラの不安げな瞳に僕が映り込んだ。

 まだ抵抗する意思を失っていない生意気な目付きは実にそそる物がある。ふへへ……。


 じゅるり、と僕は舌舐めずりした。


「生意気な女の両手足を落として性玩具にするんだ。これからお前の四肢を消し飛ばしてくれよう」


 僕はラウラの右足に手をかざして一歩足を踏み出した。


「ち、ちかづくな! やめろ! やめてくれ!」

「殺されないだけでもありがたいと思え」


 さらに一歩足を踏み出し、後ずさりするラウラに追いすがる。


「なぁに、痛いのは最初だけだ。その後でちゃんと気持ちよくしてやる」

 

 ガクガク震える彼女の白くなめらかな太モモを見ているだけで、思わずニチャァッといやらしい笑みがこぼれてしまう。

 ほほう、この体を好きにできるなんてたまらんのです。


「お、お願いだ……、許してくれ……」


 顔を引きつらせるラウラが涙声でそう訴える。


「お願いします、許してください、だろ? 頭も下げろよ、頭が高いぞ」

 

「許してください! お願いです!」


 言われた通りに頭を下げたラウラに、僕はうんうんと満足げにうなずいてみせる。ラウラがほっと息を付いた瞬間、「でも許さない」と切り捨てた。


 さっと彼女の顔から血の気が引いて真っ青になった。


「さあ、ダルマになるのです。可愛い可愛いピンクのダルマちゃん、楽しみだなー」


「たすけてください……たすけてください……おねがいします……おねがいします……」


 掠れた声で涙ながらに訴え続けるラウラ。僕は彼女がお尻を付けた床が濡れていることに気付く。恐怖のあまり失禁してしまったようだ。


 今日はなにかとオシッコに縁がある日だな。


「そんなにダルマが嫌か?」


 ラウラはぶんぶんと首を縦に振った。


「なら選ばしてやろう」

「……え、選ぶ? 何を……」


「ダルマになるか、このスレイブリングを付けて僕の奴隷になるか、好きな方を選べ」


 僕がポケットから取り出していたのは、アルトを助けたときに譲り受けた奴隷の指輪だ。売って資金の足しにしようと思っていたけど売らなくてよかった。

 まさか使う日が来るなんて思ってもみなかった。


「ど、奴隷だと!? 冗談じゃない! 私は侯爵家令嬢だぞ!」


 まだそんなプライドや自尊心が残っているなんて驚きを通り越して呆れてしまう。自分の立場がよく分かっていないようだ。


「……お前、いい加減にしろよ?」


 僕はドスを効かせながらラウラの顔を覗き込む。


「ひっ……」


「こっちは譲歩してやってるんだぜ? 問答無用でダルマにしたって構わないんだ……。それなのにさっきから文句ばっか言いやがって……せっかく選ばせてやろうって言ってるのによ、ナメてんのか?」


「!?」


 不良マンガで習ったメンチ切りにラウラは完全にぶるった。顔が引きつり全身をがくがくと震わせる。


「自分で決められないなら天の神さまに決めてもらおうか? どーちーらーにーしーよーうーかーなーって」


「わ、わわ、わわわ、わかりました! リ、リリリ、リングを嵌めます! だからダ、ダ、ダル、ダル、ダルマだけは許してください!」


「よろしい。手を出せ」


 ラウラは震えが止まらない左手を差し出した。


 指輪のサイズが合いそうなのは薬指だ。元の世界では薬指に嵌める指輪といえばマリッジリングの訳だけど、ま、いいか。こっちの常識なんて知らん。


 薬指に指輪を嵌めた途端、スレイブリングが怪しげな光を放って輝き始める。


「うっ……」


 ラウラは苦しそうに背中を丸めて下腹部を抑えた。


 ひょっとして奴隷紋的な物が刻まれたのだろうか。実施に見て確認したいが、それはまた次回のお楽しみだ。うっひっひっひー。


 リングの光が消えたことで奴隷契約の儀式が終わったようだ。ラウラはしくしく泣いている。


 ちょっと追い込み過ぎたかな……。


 うーん、なんだかとてもひどいことをしてしまった気がする。いや、僕はラウラからもっとひどい裏切りを受けたんだ。これくらいしたっていいじゃないか?


 しかし奴隷かぁ……。まったくもって非人道的な人類の汚点ともいえる産物だ。だけど美人の奴隷に身の回りのお世話をしてもらったり献身的に尽くしてもらったりする妄想をしたことがないと言えば嘘になる。


 男のロマン、権力の象徴として憧れていた部分もあった。それに僕には無縁な存在だとも思っていた。けれど、いざ手に入れてみると虚しいな……。


 なんとも言えないコレジャナイ感がするのだ。


「そうじゃあ気を取り直して、最初の命令だ」


 びくりと肩を跳ね上げてラウラは僕を見上げた。


 無意識に彼女を舐め回すようないやらしい目つきをしていたのか、ラウラは自分の体を守るように抱きしめる。


 ここまできたらもちろんファーストオーダーは決まっている。

 もうヤルことはひとつしかない。

 絶対ヤル、ヤラずには僕の疼きは収まらない。

 


「ここで一番偉い奴に会わせろ、今すぐだ」


 

 この後、めちゃくちゃ〇〇した。




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― 新着の感想 ―
[良い点] きちんと復讐するとこは好感がもてる 結構主人公を人が良いキャラにして、 何もお仕置きしない展開多いからな ま、それで主人公に惚れてハーレム作成したりするんだけど
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