第39話 え? 私、後輩君に脱がされてる?
《《星蘭高校》 生徒会室》
「ちょっと! 楠会長~! 反省文ってどういう事よ!」
「……君達。朝の朝礼をサボってんだって? 蓬に至っては、遅刻してきたそうじゃない?」
「ぐへぇ……面目ないです。楠パイセン」
「うんうん。素直で宜しい。はい、5人共反省文反省文~!」
「何でよ~! 私、これからハヤテとデートなのよ~!」
「残念だったね~! 結女さん」
「うぅ! 黙りなさい。よもぎ~!」
「………ねえ? 愛花梨、凛。これって明らかに……」
「う、うん。私達への妨害かな……ハヤテくんを孤立させる為に……まさか生徒会があっち側だったなんて、思いもしなかったよぉ」
「楠によもぎ……蓬ですか……なんか納得しました。まぁ、あのよもぎと言う人は裏切ったみたいですけど」
「お~い! そこ~! 思考を止めない止めない~! 早く帰りたいなら、反省文を早く提出しなよ……そうじゃないと。手遅れになっちゃうからね」
「「「つっ!」」」
ピンポンパンポ~ン!
〖く、楠生徒会長に至急、ご連絡致します。体育倉庫で事件発生、体育倉庫で事件発生です。至急、体育館に生徒指導部の先生方とお越し下さい。繰ります。楠生徒会長に至急、ご連絡致します。体育倉庫で事件発生、体育倉庫で事件発生です。至急、体育館に生徒指導部の先生方とお越し下さい~!〗
ピンポンパンポ~ン!
「楠会長の緊急呼び出し? 何かしら? 体育館で何かあったのかしら? 会長」
「……あら? 以外に見切りをつけるのが早かったわね。椿は……有栖川ちゃん。私、少し席を外すわね」
「へ? ちょっと待ってよ。会長~! なら、私も一緒に行くわ。生徒会だし!」
「ん~? 有栖川ちゃんは来ない方が良いわよ。グロテスクな光景ですもの。それじゃあね~!」
ガラガラ……ガチャッピッ!
「……何よそれ? どういう事? ちょっと! 会長~!……てっ! 何でカードキーでロックしてるのよ。あの人は~!」
「鍵、閉められちゃったね。よもぎ、スパイとして、あの人達を観察してたんじゃないの? 完全に手玉に取られてるみたいだけど?」
「いや~! 楠会長は隙が全くないから仕方ないて……痛たた、六花さん。頬を引っ張らないで~!」
「凛ちゃん……私達監禁されちゃった感じかな?」
「ですね……はー君が、無事だと良いんですけど」
ガタッ!ガタガタッ!!
「な、何? いきなり扉が騒がしくなったわ! ポルターガイストなの?」
ガタンッ……ガラガラ……!
「よす!私参上……迎えに来た」
「「「「「千夏?!」」」」」
◇
《秋崎家》
なんだか、自分の行動を操られている気がしていた。
美鈴先輩と2人きりになるように、仕向けれていたんだろう。
それを有栖川達は阻止しようと動いてくれていのたんだな。いや、実際に俺も警戒はしていたが。まさか眠らされるなんて誰が思うよ。
『あああああん!!! 具がたっぷりのとっぷりのミーーソーーラーーーメーーーン!!』
「……ん?……味噌ラーメン?……」
「………な、何これ? ハヤテっちってこんなドスケベなエロ動画を見ているの? ハ、ハレンチすぎるっしょ~!」
俺の部屋のパソコンで、美鈴先輩がエロ動画を見ている。しかも顔が真っ赤っ赤だ。
ちなみに、美鈴先輩はエロ動画を食い気味に見ている為、俺が起きた事にはまだ気づいていない。
……人の部屋でいったい何をしているんだ? 美鈴先輩は、つうかどうやって家に上がって、俺の部屋でエロ動画を見る事ができたんだ。
なんか、ちょっと腹が立ってきたな。やり返すか。
俺は美鈴先輩に気づかれないようにスーッと立ち上がり、美鈴先輩の背後に回った。
『しょ~ゆんんんラーーーメーーーン!!』
「うわぁ! 味付けつよぉ! ぶっ飛び過ぎ……ハヤテっち、飛んでもないエロ動画を隠し持ってやがって……かなりのエッチさんなんだな」
「誰がエッチさんですか。美鈴先輩」
「へ?……その声はハヤテっち?! のわぁ?!」
俺は家に不法侵入した珍入者である美鈴先輩を、有栖川達を縛る為に置いておいた縄で縛り、身動きを封じた。
「……さて、そろそろ本当の事を聞かせてもらいましょうか。美鈴先輩」
「ぐぬぬ。油断した~! まさか、ハヤテっちがこんなに早く起きて来るなんてさ~! 想定外だった……ぴゃぁ?!」
俺は美鈴先輩の背中を肋骨辺りを優しく撫でた。
「……ハヤテっち? 何するのさ。私は先輩なんだぞ。そんな、擽ったい攻撃止めれ……ぴゃぁ?!」
美鈴先輩の訴えなど無視して、俺は背中を優しくなぞり続ける。
「黙って下さい。不法滞在者さん……全く。どうやって家に侵入したんですか? 犯罪者なんですか? 美鈴先輩は」
「ち、違うやい! 2日前に、ハヤテっちの妹ちゃんに接触して、ハヤテっちの家の鍵を魚拓して、スペアキーを作って……あ……て! ちょっと! 何で私の制服のポケットをまさぐって……あん!」
卑猥な発言はしないでほしいな。そのスペアキーを探しているだけなんだから。
「静かにして下さいよ。おっぱい揉みますよ。美鈴先輩」
「つっ///……ハヤテっち、案外エロエロ人なの? ここもこんなに大きく……本当に大きいね。ハヤテっち」
こんな状況下で、どこに注目してんだ。この人は!
ブレザーのポケットにも入ってない……少し縄を緩めて……
「しゃああ/// なんで私のブレザーを脱がせるのぉ?!」
「いや、内ポケットにスペアキーが入っていないか、確認したくて……入ってない」
それならスカートの内ポケットはどうだろうか……不法侵入されたし、脱がせて確認するか。
「ちょ、ちょっと! 今度は、なんでスカートを脱がせるのよ」
「だから、スペアキーを回収したいからですって……入ってない」
美鈴先輩のスカートを脱がして、スカートの内ポケットを調べたが、やはり入っていない。
それじゃあ、美鈴先輩が着ているYシャツはどうだろうか?
「次はYシャツを確認しますね。美鈴先輩」
「や、野球拳か? ちょ、ちょっと止めてよ! 離して~!」
「そんな格好で、どこ行くんですか? 警察に捕まりますよ」
「うぅ! ハヤテっちのお馬鹿~!」
なんだか、だんだん美鈴先輩からギャル感が無くなってきたな。今の美鈴先輩は、恥じらう乙女みたいな反応ばかりしてる。
再び縄を緩めて、Yシャツのボタンを1つ。1つ外して、脱がせる……やっぱりないな。
「次は……パンツですかね」
「脱がせるな。お馬鹿~! だから、今は持っていないってば~!」
パンツを脱がせようとしたら抵抗されたので、両足に美鈴先輩が着けているニーハイソックスを脱がせようとしたが……これはあえて残しておこう。履かせていた方がエロいからな。
「どこにもありませんね……この際です。美鈴先輩、ブラとパンツも脱がせますね……美鈴先輩には家に勝手に不法侵入した罰を受けさせないといけませんから」
「な、なんでよ~? ハヤテっち!!」
……こうして、俺は美鈴先輩のブラとパンツを外して、美鈴先輩の衣服に家のスペアキーがないことを確認した。




