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第9話 海賊船のお仕事
「こちら海賊船。只今より埠頭に接岸します」
艦長ちゃんが無線で港のオペレーターと通話する。
「了解しました。貨物搬送の準備をします」
搬入が終わり貿易商と会話する艦長ちゃん。
「アイフォン百台、確かに受け取りました。三百万円の領収書を切りますね」
艦長ちゃんは貿易商に耳元で囁く。
「(あっちの方は別口座にお願いね)」
「(分かってますとも)」
一仕事終えて船長室でくつろぐ艦長ちゃんと子分。
「お頭、アイフォン一台三万円で売って、儲けになるんですかい?」
と子分。
「あれはインドから仕入れたスーパーコピー品だ。おまけにあたしは関税逃れをやっている」
「関税逃れ?」
「貿易商と手を組んで、安い価格でうちのアイフォンを売った事にしているんだ。本当は一台五万円で売っている」
「じゃあ残りの二万円は?」
「諸経費扱いにして、あたしの秘密口座に入金されるんだ。それがあるから一味を養える」
今日は給料日。一味に給金を渡す艦長ちゃん。
ゾンビ化した一味を治すワクチンがまだ買えずにいる彼女。いつかお金を貯めて一味を治してあげるつもりなのだ。
もちろんお話は続くよ!




