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第10話 女海賊の懐事情
「一味を養うためにお頭は奮闘なさっているんですね」
と子分。
「以前、お給料をシャンパンで支給した時には造反者が出たからな」
と艦長ちゃん。あれからホストクラブ通いはあきらめたらしい。
「シャンパン以外の物で支給するってのはどうですかい?」
これには艦長ちゃんは秒で却下。
凄腕の女海賊も著作権には勝てない様子。
「いざとなったらあたしを密輸するしか……」
と艦長ちゃん。
「だったら俺が買います!」
と子分。この2人、いい関係だ。
艦長ちゃんもこれくらいのフォローは期待していた様子。
その時、何者かが船長室に入ってくる。
「ウチのシマ(縄張り)で随分とおイタをしてくれるじゃねぇか!」
その男は身長は185センチはあろうか。子分と同じくらいはある。金髪の白人男性。紺色の背広はボタンを外している。赤いネクタイ。がっしりした体格は体重は100キロは超えていそうである。年齢は70歳は超えていそうだが、若々しく精力かみなぎっている。
一体何者だ? このMAGA MAGAしい男は? 全然見当がつかない! 大物のヤクザか?




