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無崎くんは恐すぎる ~~見た目だけヤクザな無能男子高校生の無自覚な無双神話~~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
『【急】 ファントムレクイエム』

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6話 無崎くんは強すぎる。


 6話 無崎くんは強すぎる。


 アストロを機動させ、通信システムをロキの機体に繋げた『イス無崎』は、

 不敵に笑い、


「蛇尾ロキ。これから貴様に『知的生命が悠久ゆうきゅう研鑽けんさんた果て』に辿りつく姿を見せよう。万物のカルマを背負い戦い続けてきた、この私の狂気に瞠目どうもくするがいい」


「……鬼畜の分際で、人間様の言葉を使うのはやめてくださる? 無崎さん」


「ふむ。どうやら、少しは冷静になったようだな」


「ええ。今のわたくしは、冷静に、冷酷に、冷徹にあなたを殺す算段を立てていますわ」


「それでいい。たまには児戯も悪くない。遊んでやる。さあ……くるがいい」


「遊びだなんて、どうか、そんな言い方はおよしになって。これは殺し合い。どちらかが死ぬまで決して終わらない死合い。そう……貴様が死ぬまで終わらない血の狂宴だ!」


 飛び出したロキの『両手』には、高出力のジャイロブレード。

 豪速の蛇行で近づき、

 二本の凶悪なブレードを煌めかせて、

 無崎を裂こうとした。


 ――が、紙一重でかわされる。


 メジャー級の一振り、その速度は雲耀うんよう

 限りなく一瞬に近い、光速の太刀筋。


 だが、無崎は軽く避ける。

 目の前で、死の閃光がまたたいたというのに、

 鼻で笑い、


「酷いな……AIの方がまだマシだ。ほんの少しだけでもいいから、こちらの動きを読んで行動してくれないか? ボタンを連打するだけのヌルゲーほど退屈なものはない」


 一生、余裕の無崎。


 ――避けられたからといってロキは止まらない。

 無崎が強いことぐらいは知っている。

 一々、驚いてやる義理はなし。

 続けざまの連撃。

 ロキの舞うような二刀流ジャイロブレードを、

 容易く片手で弾きつつ、高みからの嘲笑を浴びせる無崎。


 ロキは、


「くっ……くぅっ!!」


 『無慈悲な連撃』を無崎に叩き込む。


 横払い! 袈裟けさぎり! ギュルンっとブーストを噴かせての回転切り!!


 蛇の体躯を最大限利用した猛攻は芸術的な超絶技巧。

 長蛇なフレームは、人型では不可能な、トリッキーで多角的なコンボを可能とする。

 長い尾全体に配置された無数のブレイキングウェポンは、回避不能な弾幕を生み、その弾雨から逃れた獲物を、高リーチのジャイロブレードが刺す。


 ダイアモンドバックは、その特異な形状ゆえ、操作難度は極めて高い。

 だが、究めれば、アストロをも凌駕し得る潜在能力を秘めた、可能性を背負う狡猾な蛇。


 ロキは、才能と努力で、このおてんばな蛇を屈服させてみせた。

 常人では不可能な、人類の枠から抜け出た操作技術は、魂を焦がす鍛錬の結晶。


 ロキは積んできた。

 白鳥のように、人目のつく表では優美に振舞いながら、

 見えない裏では、おびただしい量の血反吐を吐きながら、

 誰よりも研鑽を積んできた。


 ゆえに、全ての攻撃が、死の一閃。

 『佐々波級の天才』でも『完璧な対応は不可能』な豪速。


 人目のない舞台裏で、実際に吐血しながら反復してきた無限のりゅう


 だが、無意味!

 全てが容易たやすくさばかれる!


(この男! なんなんだ! 信じられない! どんな頭をしているんだ!!)


 ――ロキの、流麗な連撃が、無崎には、まるで通らない。 

 ロキは間違いなく天才。

 『悪の天才』という以上に、

 ロキは『ピッチングマシンを扱うという点において天才的』だった。


 ロキの過去は、間違いなく『最悪』に分類される地獄だが、生まれ持った才能という点においては、誰もが嫉妬せざるを得ない『神の祝福』を受けていた。


 天才的な頭脳。

 天才的な操縦技能。

 だから、誰もが恐れた。


 これまでは、間違いなく、ロキが最強だった。


 夜城院という最高峰の天才をも一蹴する高み。

 彼とて、決して弱くはない。

 彼だって、数少ない、『天からの祝福を受けし者』の一人。

 夜城院は、最強クラスの兵器を持ち、最強クラスの戦闘技能を持つ天才。


 しかし、容易くねじ伏せられた。

 足下にも及ばなかった。

 それが、ロキの見ている世界。


 ゆえに、誰もが、彼女を忌避した。


 ロキは強い。

 本当に強い。

 ピッチングマシンを扱う技術では世界最強クラス。


 ――だからこそ、ロキは、すぐに理解した。


(け、桁が違う……ま、まさか……ここまで差があるとはっ! こ、このわたくしが、赤子扱いだなんて!!)



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