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ロン毛+糸目+関西弁=?

「次は写真部でーす。」


「いやーどうもこんにちは、自分、写真部部長の小鹿おが 諒太りょうた言いますー! よろしくお願いしますー。」


出てきたのは、腰まで届く長髪を一つにまとめている細身で長身の関西弁を喋るなんとも胡散臭い男だった。かなりの糸目で、首からはカメラをぶら下げている。


なんとなく写真家というより怪しい記者といった感じだ。


「えー、自分ら写真部の活動は名前の通り写真を撮ることで、取る写真は風景だったり人だったりと色々で、特に忙しいんは学校行事の季節です。あとはこれはホンマは写真部の活動とちゃうんですけど、うちの部員ほとんどが新聞部と兼部してるんで、学校新聞の発行の時期の月末は忙しいです。別に強制はしませんけど、面子が同じなんで新聞部も兼部した方が楽しいんかなとは思います。あと、写真部にも新聞部にも興味ない人も毎月月末、学校新聞、刊行してるんで、よかったらよろしくお願いしますー。」


ペコリとお辞儀して舞台袖へと戻る。


初対面の印象ぴったり合ってた。人を見た目で判断しちゃいけないとは言うけど、この人の書く記事、この人が書いたってだけで信憑性が低くなりそうな感じだ。


「写真部さん、ありがとうございましたー。」


「新聞部だって。澄也は興味ある?」


一応写真部には興味を示していたわけだけど。


「うーん……学校新聞ってどんな記事書くんだろうね? 気になる学校の美少女に密着取材!なんてのなら興味ありありなんだけどさ。」


「えぇ……」


ブレないなぁこいつ。


「でも実際高校に新聞部があるって言うのは珍しいと思うんだよね。どんな内容なのか気になるなぁ。」


「まあ高校生が書く新聞なわけだし、普通の新聞より高校生にとって面白い内容なんじゃないの?」


少なくとも俺はそう思う。なんとなく見た目であの人はゴシップとか書きそうな気がするけど。でも学校の先生のゴシップとかちょっと気になるかも。


「まあでも僕は締め切りとかに縛られるのは苦手だし、新聞部とかは向いてないかなー。というか、それ以前に僕ロボ部に入るって決めちゃったしさ。」


「―――次は料理研究部の皆さんです!」


話している間に姉貴が次の部の名前をアナウンスする。


「おっ、エディ、来たぞ。」


「どんなお菓子をくれるんでしょうか……」


涎でもたらしそうな緩んだ顔で言うエディ。


「いや、少なくともこの場じゃもらえないと思うぞ。」


「そんな!?」


「どうもこんにちはー、料理研究部部長の丹羽にわ かおりですー。」


姉貴の紹介で出てきたのは語尾が間延びしたのんびりとした雰囲気の女性だった。


「えーとー、私たち料理研究部の活動は、名前の通りお料理をすることですー。研究って名前だけどあんまり研究はしてないですー。作るメニューは部員が持ち回りで決めていますー。お菓子等も作っていますー。」


「お菓子! お菓子ですってよ直矢さん!」


エディが早速反応する。


「それと、今日の部活動体験で、お菓子作り体験をやるので、もしよかったら来てくださいー。作った後は皆で食べまーす。是非来てくださーい。」


「直矢さん! お菓子作りですよ! 行きましょう!」


目をキラキラさせて言うエディ。


「ああ、分かった分かった。まだ部活紹介見たい奴いるか? いないなら一旦飯にしたいんだが。これ見る限り予定的に部活紹介と部活体験の間に飯食う暇無さそうだからよ。」


直矢がポケットから取り出した教室にあったビラをひらひらさせながら言う。


「そうなの? お……私はもういいけど……」


危ない。またうっかり一人称がオレになるとこだった。


「僕も別に大丈夫です!」


とエディ。


「僕も別にいいかなー。」


と澄也。


「私も大丈夫だよ!」


と雛ちゃん。


「それじゃあ一旦教室に戻るか。」


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


「そういえば皆は弁当か? それとも学食とかか?」


教室に戻ってきたタイミングで直矢が皆に聞く。


「私は普通にお弁当。」


ほら、と鞄から弁当を出しながら言う。


お袋様が作ってくれました。


「僕もお弁当です!」


とエディ。


エディとは学校では俺と従姉妹という設定なので、ついでに、とお袋が作ってくれた。直矢と澄也は実際には同じ家に住んでいるが、学校ではただの友達という設定なので別の家に住んでいることにしているし弁当も各自で、という形になっている。


「澄也はどうなんだ?」


と直矢。


「朝コンビニで買っておいたよ。学食でパンを買ってもよかったんだけど混みそうだしさ。直矢は?」


鞄からビニール袋を出しながら言う澄也。


「俺は弁当だ。朝は台所が混みそうだったから昨日のうちに準備しといた。」


と、片手じゃ持てなさそうな大きなタッパーを二つ出す直矢。


……滅茶苦茶多いな。俺とエディの分を合わせても片方のタッパーに負けそうだ。


「流石。雛ちゃんは?」


と澄也。


「えっと私はね……お弁当なんだけど……」


急にばつがわるそうにもじもじしはじめる雛ちゃん。


「だけど?」


「今は無いって言うか……」

やっと部活紹介が終わった……端折ることも考えたのですがこの先の流れを考えるとここで一旦各部の部長の顔見せしておいたほうがいいと思い結局だらだらとこんなに長く……間延びしまくりで申し訳ないです。

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