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瓶底眼鏡って度ヤバそう

「さて、運動部は以上です。続いては文化部の紹介となります。」


「どうする、見ていく?」


あんまり文化部に興味ない。


「うーん、俺は文化部に特に興味はないが、文化部興味ある奴もいるだろ? 澄也なんか思いっきり文化部タイプだしな。」


「いやー、そんな文化的で知的でカッコいいだなんて照れるなぁ。」


「誰もそんなことは言ってねえ。」


ゴチンと軽く直矢のげんこつが。


今のは俺もなんかイラッと来たしナイスだ直矢って感じ。


「それにエディも料理研究部だかなんだかに興味あるって言ってただろ。清嶺寺せいれいじはどうだ?」


「んーと、私も料理研究部が気になる! お料理楽しいし!」


「そうか。ならまあ見ていくか。」


「そうだね。」


興味ないとはいえ見たら興味沸くかもしれないしね。


「さて、文化部の最初はロボット研究部です!」


姉貴の声に従って、


「ハッハッハー! 皆さんこんにちは、私がロボ研部長の熊沢 知加ちかだ!」


滅茶苦茶怪しい感じの人が出てきた。

 

まず何か機械に乗っている。なんというかロボットアニメとかに出てくるようなロボットの足の部分だけを持ってきたような変な形の機械に乗っている。


本人はと言えば瓶の底のような分厚いレンズの眼鏡に二足歩行マシンに乗っていなければ確実に引きずりそうな丈の長い白衣。


漫画に出てくる科学者のテンプレって感じだ。


加えて、離れているのと二足歩行マシンに乗っている関係で分かりにくいが多分背がかなり小さい。小学生に見間違えそうな小ささだ。


「何だアレ超カッコいいじゃん! 見ろよ直矢! 二足歩行マシンだぞ! お前知らないだろ二足歩行マシンを作ることの大変さを! しかも上に人が乗ってるんだぞ! すごすぎる! 俺ロボ部に決めたわ!」


と、早口でまくしたてる澄也。


確かにバランスの関係で二足歩行ロボットって、難しいらしいよね。当然上に人が乗るとますますバランスとりにくくなるだろうし、人が乗ってるのっていうのはすごいんことなんだろう。


「えーおほん、我が部では名前の通りロボットの研究、開発を行っている。と言っても私が乗っているこのロボットを見てもらえばわかるが、その辺の高校生の研究とはワケが違う! 私が乗っている移動用二足歩行ロボや筋力補助用のアーマースーツ等人間の補助用のロボットを主に研究している。今乗っているこれも私が開発したものだ! そして、顧問はこの学校の校長、新条 冬士先生だ! 故に予算は使い放題! 色々やり放題! 生徒会にさえバレなければ何してもOK! 研究大好きな大馬鹿ども! 何かを研究したければ私の部へ来い! ウハハハハぁ痛っ!」


話の途中でロボ研部長に近づいた姉貴がいつの間にやら出した巨大ハリセンでロボ研部長をぶっ叩く。


「生徒会の前で堂々と不正の宣言をしないでください。それと壇上にはロボでは登るなと再三言ったでしょう。予算は決まっていますしこんな人が部長ですので生徒会はロボ研に対し特に厳しく監視体制を敷いております。……ですがまあロボ研は実際優秀ですし実績もあります。それ故予算も他の部に比べ潤沢です。研究に興味のある方は入っても損は無いんじゃないでしょうか。ロボット研究部、ありがとうございました!」


姉貴は言い終わるとシッシとまるで動物を追い払うかのような仕草でロボ研部長を舞台袖へと追いやる。


「……なんていうか、変な人だったね。」


恰好といい話の内容といい。


「でもまああれ開発したのもあの人だって言うし、言ってることはアレだけど研究者としては優秀なんだろうね。いやー、楽しみだなぁこれから! 正直現役の女子高生に会える事以外高校生活退屈なことばかりかと思ってたけどこれは楽しくなりそうだよ!」


と上機嫌に言う澄也。


「澄也は機械とか強いんだっけ?」


「もちろん! 組み立てからプログラミングまでなんでもござれ! 機械なら何でもお任せ澄也君さ! 楓ちゃんも何か機械関係で困った事あったら気にせず僕に言ってよ。」


ウィンクしながら言う澄也。


……こいつ、顔はいいんだよなぁ……普通にしてりゃモテそうなもんなのに……


「次は写真部でーす。」

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