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教科書は重いけどエディは可愛い

「うーすおはよう皆。」


雛ちゃんに言われるがまま席に座るとすぐに史田が入ってきた。


「えー、これが今日の予定だ。昨日言った通り教科書を配るのと後は校内の案内と部活動紹介ってトコだな。まあ各自目を通しておくように。」


黒板にプリントを貼る史田。


史田の言う通り予定表らしきものが書かれている。


「とりあえず最初は教科書の配布だな。まあ配布と言ってもお前らが受け取りに行く形になるわけだが。まあそういうわけだ、お前ら適当でいいから廊下に並べ。あ、教科書は一人分ずつで全部まとまっているからとりあえず鞄はいらん。というか向こうで鞄に詰めてなんてすると混雑するからむしろ持ってくるな。」


ほれ並んだ並んだ、と廊下に誘導される。


「教科書どんな感じだろーねー。」


と雛ちゃん。


「うーん、まあでも中学のとあまり変わらないんじゃない?」


兄貴の机を見る限り。


……いや、あいつの場合大して参考にならないか。


「あー、そうそう。移動中、あまり喋るんじゃねーぞ。二三年は今授業中だから。あんまりうるさいと俺が怒られる。……あー、これだから担任持つのは嫌だったんだよなぁ……さてと、並んだな。よしじゃあ行くぞー。」


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


「お、重い……」


教科書 is 重い。紙 is 重い。


……いやホントか弱い体になったなぁって実感するよね。重いって謂ったって精々5、6キロって程度だろうし、元の体なら多少重いと感じる事はあれど教室までの3分とない道のりを持ち帰るのを辛いと思う程じゃなかったはず。


「……大丈夫か?」


直矢が声をかけてくる。


「……正直しんどい。」


教科書にかけてる指が痛い。腕がプルプルする。


「重いです……」


とエディ。


ここにもか弱い乙女が1人。


「腕もげそう……」


と澄也。お前は頑張れ。


「……持ってやろうか? 澄也以外。」


「え?」


なんで?という顔をする澄也。


「いやお前は気合い入れて頑張れ。というか4人分は物理的に無理だ。」


正直3人分もキツいと思うんだけど……


「そんな……死んでしまう……」


「……で、どうする? 二人とも。」


「うーん気持ちは嬉しいけど他の子も自分で持ってるわけだし私だけ持ってもらうのはちょっと違うかなって……気持ちだけ受け取っておくよ、ありがと。」


しんどいのは事実だし実際持ってもらったら楽だけど他の女の子達が持ってる手前ね。というかここで直矢に頼ってたら中身は男なんです!!!って胸張って言えなくなりそうな気もするし。


「エディはどうだ?」


「僕も大丈夫です。あともうちょっとですし、頑張って運びます!」


確かにあと30メートルくらいだしね。ラストスパート!


「そうか。まあ確かにこの距離だと今さら持っても仕方ないかもな。お節介だったな。悪かった。」


教科書を抱えながら器用に頭を下げる直矢。


「いや、直矢が謝る必要はないって。ホントありがと。直矢って優しいよね。すごいいいと思う。」


ていうか謎に優しすぎるとこある気もするけど。


「そうなんですよ! 直矢さんお顔はちょっと怖いですけどすっごく優しいんですよ! 朝起こしてくれるし、ご飯作ってくれるしあとあと……僕直矢さんのこと大好きです!」


ニコーッと笑うエディ。可愛過ぎか。


「……そうか。」


そっぽを向いて答える直矢。


まあこれは照れるわ。エディが無自覚に小悪魔過ぎる。


「エディちゃん、僕は僕は?」


「勿論、澄也さんのことも大好きですよ!」


「あー、無理……これ死ぬわー……」


「えっ、大丈夫ですか澄也さん! 死なないでー!」


「あー死ぬ……可愛過ぎる……」


「わーどうしましょう直矢さん! 澄也さんが、澄也さんがー!」


わたわたと慌てるエディ。ホントなんなんだこの可愛い生き物。


「安心しろエディ、そう簡単に人は死なん。」


エディをなだめる直矢。


これで死ぬならエディは何人も殺しちゃうことになるしな。


「そうなんですか? 良かったですね澄也さん! 大丈夫みたいですよ!」


「いや、これは駄目かもしれないなー。病気かもしれない。これは可愛い女の子の人工呼吸が必要だなー。あー! 苦しい! 助けてエディちゃん!」


わざとらしい声をあげる澄也。


これだからこいつは……


「あーどっこいしょ。分かりやすい嘘をつくんじゃねえ。」


教室に入って自分の席に教科書を置きながら澄也を蹴る直矢。


……いやホント疲れた。重いわホント。


「あでっ!? いや実際に僕は恋という名の病に……」


「アホなこと言ってんじゃねえ。さて、次は校内の案内だったか。楓は中を見たことはあるのか?」


「あんまり見たことは無いかな。一応入学前の学校見学みたいなのは言ったことあるけど他の人と変わらない程度だと思う。」


だから校内のどこに何があるとかはほとんど把握してない。前見た限り別段変なところの無い普通の学校だったと思うけど。

早速コンスタントに書くことの難しさを感じているイガイガ栗です。


書けるときは2話分くらいパパッと書けちゃうんですけどね……今回はかなりかかって更新予定間際になっちゃいました……というかここ最近エディメインばっかな気がしてこれでいいのか感も……困ったときでもいつでもエディは可愛く書けるからもう楽で楽で……楓の可愛い部分も書きたいんだけど中々書けない……


これからも頑張ります!

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