完璧超人VS神様=?
「……それにしても、会長選立候補するって本気で言ってるの?」
飲み物を飲み終え帰る途中、歩きながら姉貴に聞いてみる。
姉貴に聞く限り、かなり忙しいっぽいし三年っていうと受験やらなんやらで生徒会なんかやってる暇無さそうだし……そもそもなんか校則的にダメっぽいし。
「うーん、まあ楓が生徒会やるならねー。話してなかったけどうちの生徒会、選挙するのは会長だけで、他の役職は会長からの指名制なのよ。だから、生徒会に入りたい人は、入りたい人同士で固まって、より受かりそうな人を立候補者として、それ以外の人は推薦者って形で協力したりするのよ。立候補者は推薦者に選挙活動を手伝ってもらって、推薦者はその見返りとして立候補者が受かった後、指名してもらって他の役職として生徒会に入ると。だからうちの生徒会選挙、グループ戦みたいな形になるのよね。で、楓が生徒会やりたいなら、私が立候補することで、楓が受かればそれでよし。受からずとも私が受かれば楓を指名すればOKだし。」
「なるほど……あれ? でもそれなら別に協力すればよくない?」
それこそ前会長なら受かりやすそうだし俺が指名してもらうとかで終わりな気もする。
……まあアレを見た後だとそれは嫌だけども。
「いや、まあただ入れればいいだけならそれでいいんだけど、それはあまりにもお膳立てし過ぎじゃない? 私が推薦する分にはいいとしても、私が立候補して指名するんじゃ正直楓何もしなくてもいいし、冬士叔父さんにも止められそうだし。やっぱり、可愛い子には旅をさせよ、じゃないけど折角そういう意欲があるならいい機会だし、いい経験になるから自力で頑張るべきだと思うからね。まあそれはそれとして心配だから私も生徒会入りたいんだけど。だって、アレ男女混合で少人数で一つの部屋でやるのよ!? 場合によっては二人きりになるしそんなのこんな可愛い子と二人きりになったら男は黙っちゃいないしというか手を出さなかったらそれはそれで私怒るんだけど! 私ならノータイムでGOなんだけど! むしろそういう状況を求めてるんだけど!」
なんつー理不尽……あと本音ダダ漏れなんだけど……
「……でもそれって姉貴が推薦して俺が受かればいい話じゃないの? 俺が姉貴を指名すればだけど。」
しませんけど。
「まあそうなんだけどー……指名、しないでしょ?」
「……まあ、うん。」
あんだけ欲望ダダ漏れの人間、普通指名しないでしょ。
「でしょ? でも私が当選すれば楓を指名して万事解決じゃない? 立候補してる人間を指名するのは自然な事だし。まさか立候補してるのに断るわけもないし。」
「あー……」
立候補しておいて指名拒否るのは確かに変だ。
……やっぱ立候補やめようかな。
「ていうか、そもそも姉貴が立候補したら勝てる気しないんだけど。」
元会長に一年生が勝つのは正直キツすぎじゃないかと。
中身はともかく世間体は完璧の文武両道才色兼備の超人なわけですし。
「そこはほら、楓には神様方がついてるわけだし、トントンじゃない?」
「あー……うーん……」
どうなんだろう、直矢とか選挙で役に立つのかな……あーでも澄也はなんかそういうの全般得意そうなイメージかも。
「まあそんなわけだから。立候補は現生徒会、つまり私に届け出を出せばOKだから、その気になったらよろしくね。」
「……了解ー。」
まあ、相談するだけしてみるかなー……
かなり短いですけど、なんとか月末に間に合いました! いつも大体2000文字前後を目安に書いているのですが、今回は1300文字……少ない……しかも今回説明ばかりになってしまってただでさえ文字数が多くないのに改行が少ないおかげで更に見た目が短くなるという……
まあ文字数より更新することが大事だよNE!という精神でやっていきたいと思います! 次はもう少しボリューム大目になるよう頑張ります。




