なんというかこう女子高生としてしてはいけない顔
「えーと、あそこに座りましょう。窓際の席、人気で座れないことも多いんだけど、今日は空いててよかったわ。通りに面してるから外眺めてるだけでも結構面白いのよねー。」
出来上がった飲み物を受け取って(運ぶのはセルフらしい)窓際の席に座った。
「ふーん。そういえば、生徒会の仕事って、入学式で言ってたの以外に何やってんの?」
入学式では予算、部活動の管理、後は……目安箱だったっけ?って言ってたけど……そもそも生徒会が一般的に何をするのかよく知らないしなぁ。
「んー、そうねぇ、本当に色々なんだけど……まあ、いわゆる生徒会の仕事って感じのだと会誌作ったり、これは入学式でも話したけど部活の予算の管理だったりかしらねー。これをやるために部活の視察みたいなのをやったり、後は体育祭とか文化祭の運営もやるし、これは生徒会の仕事って言うよりは生徒会長としての仕事って感じだけど、さっき言っていたみたいに始業式で話をしたりねー。まあ他にも色々やってるわ。ホントになんでもやってるってイメージでいいと思う。」
「なんかすげー大変そう。」
「まあねー。実際かなり忙しいけど、その分色々と得する部分もあるしねー。それに、忙しいのは嫌いじゃないし、充実してる感じはあるわ。部活ができないのは少し残念なんだけどね。まあ、たまに助っ人で出たりしてるからその辺もまあいいかなーって感じかしら。」
「へぇ、助っ人なんてしてるんだ姉貴。なんの部活助っ人入るの?」
そういえばこの人運動もできたよなー……知ってはいたけど完璧超人過ぎる。
「バレーとか水泳とかはしょっちゅう呼ばれるわねー。あ、こないだはバスケ部にも呼ばれたわ。なんか怪我で欠員が出たとかなんとかで。バスケはあんまりやったことなかったからあんまり活躍できなかったけど、やってて楽しかったわねー。そういえば、まだ入る部活決めてないのよね?」
「え? まあ、うん。」
一応前に部活はチェックしてたけど、それは男子の部活だし女子の部活に関しては殆ど知らないしなぁ。
「それなら、生徒会はどう? 楽しいわよ。楓は割と真面目だし、うちの生徒会、色々仕事するので有名だから進路にも役立つしね。」
「えー……大変そうだしなぁ……」
今の話聞いてあんまり入りたいとは思わないなぁ……それに柄じゃないっていうか……
「そもそも、生徒会って、入りたいって言って入れるもんだっけ? 進路にっていうなら結構競争率も高そうな気がする……」
アレって選挙とかするんじゃなかったっけ……人前に立つの、ただでさえあんまり得意じゃないのに、今の体だと目立つし尚更立ちたくない……
「あー、それはまあ……楓可愛いし余裕じゃない?」
グッと親指を立てる姉貴。
……適当過ぎません?
「まあ真面目な話、競争率が高いっていうのは否定できないし、立候補する人はかなり本気で来るけど、それは飽くまで候補者側の話だしねー。投票する側はそこまで真面目じゃないし、どっちにしようかなって悩んだら可愛い方に入れちゃう人は多いんじゃないかしら。まあ、なりたいんだったら手伝うわよ。」
「うーん……まあ、考えておくよ。」
実際入って得する事は多そうだもんなー。
「まあ、もし楓が生徒会に入ったとしても、私三年だから、もう引退なのよねー。楓と一緒に仕事出来ないのはすごく残念だわ……」
「あー、そういえばそうかー。」
なんとなくもし入ったら普通に一緒にやるもんだと思ってた。なんだかんだ姉貴頼りになるしこうなるとちょっと心細い感じはあるなー……
「うーん本当に残念ね……一緒に仕事すればきっと楓の色々な面が……楓の色々が色々して……一緒に仕事をこなしていくうちに絆も更に深まって……あんなことやこんなことも―――」
エヘエヘ笑いながら鼻血を垂らしながらブツブツと色々呟き始める姉貴。
……一瞬忘れてたけどこの人ちょっとヤバい人だった……
率直に言って気持ち悪いし怖いです。というか俺に女子力だとかなんとか言っておいてその顔はどうなんだ。女子力の欠片もないぞ。
「―――うん、これはとても諦めきれないわね……でも三年生だとそもそも立候補できないし……いや、でも今のうちに校則を変えれば別に問題は……あとは指名制でなんとかして……うーん、どうやって校則の変更の理由でっち上げよう……」
……聞かなかったことにしよう。それと、もし姉貴と一緒に生徒会やることになったら全力で拒否しよう。
今回は余裕をもって書き終えました! モチベーションが残っていたので!(4/3現在) とはいえいつまたピタッと書かなくなるか分からない人間なので間を空けて予約投稿という形にしました。
これからしばらくは新しい話を書き終えたのが更新から1ヶ月以内なら前の更新から1ヶ月後の日付で予約投稿することにします。そうでなければ即投稿。つまり最速スピードでも月一更新ってことですね。まあなるべく安定したペースを保てるように努力します。




