直矢は超が100個付くくらいの機械音痴だった……
まず、最初に謝っときます、すいません!
これの前の話なんですけど、実は間違って投稿していて、一つ話を抜かしていたんです。話の流れがいまいち分からなかったと思います、本当にスイマセン!
なので、前の話の前半に間の話を入れておきました。良かったら読んでください、本当にすいません!
「ふぇ? ひやぁぁぁ!」
いきなり直矢が俺を抱き寄せて道の端(下が見えない崖的な感じ)から飛び降りた。
やだもう、涙目なんですけど……
◇◆◇◆◇◆◇◆
「次からはああいうことはちゃんと言ってからしろよな……怖かったぁ……」
メンタルが豆腐並みに弱ってるせいで、超涙目。ウルウルしてんんだけど……
「わ、悪い……」
「また腰抜けて立てない……」
ホントに情けない……ちなみに今いるのは家の近くの公園。歩いて5分くらいだ。
「悪いな……ほら、これで立てるか?」
手を出されるので、それを掴んで立つ。
「うわ、っと……」
「手を引いとけば大丈夫か? それとも抱えてくか?」
「いや、手を引いてくれるだけで大丈夫。」
さすがに何回も抱えられるのはね……
「そうか、じゃあ行こう。」
直矢に手を引いてもらって歩く。足に力が入らないから。
はぁ……精神が豆腐になってる……いや、体もか。
「そういや、行く前何かメール来てたな……」
携帯でメールをチェックしてみる。
『送信者:剛
タイトル:無題
本文:今からバスケやらねえ?』
……やりたいんだけど、てかやりに行くんだけど、俺はできないからパスだな。
とりあえず『悪い、今できない。』って送っといた。
「そういや、直矢携帯あるの?」
「ん? 無いぞ。」
「不便だし、あったほうがいいんじゃない?」
「そうだな……別にいいんだが……」
「だが?」
「使い方が分からん……」
「えー……」
「直矢さん、機械音痴なんですよ。僕も苦手ですけど、それ以上ですねー。」
「うっさいな、苦手な物は苦手なんだよ。」
「でも、さすがに電話とメールくらいできるでしょ?」
「……教えてもらえば。」
「ええー……」
◇◆◇◆◇◆◇◆
とりあえず直矢に携帯を神の力で出してもらって、練習させる。
「ここで、電話帳を開くわけ、で―――」
「電話帳って、メモ的なものじゃねえのか?」
「……携帯は、選ぶだけでその人に電話できる機能になってる。」
「あぁ、なるほど。」
直矢は知識がなさすぎた。理解力はあるからいいんだけど、基礎知識が無。いちいち教えるのが大変だ。
「まあ、これで電話できるってわけ。で、メールが―――」
……先は長い。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「なるほど、とりあえず電話とメールの仕方は分かった。」
「やっとか……」
教えること30分。やっと直矢が電話とメールを出来るようになった。長かったぜ……
「エディはできるの?」
「大丈夫ですよ! 天界にもこういうのありましたし!」
「……マジで?」
「え、知らなかったんですか? 結構天使友達とメールしてましたけど……」
「全く持って知らなかった。」
「アドレス交換しときましょうよ!」
「お、う……アドレスって?」
「いいよ、俺がやる……」
◇◆◇◆◇◆◇◆
「えーと……こうやって、こうか。……届いたか?」
「えーと……あ、来ました!」
「よし、できた。やり方は覚えたぞ。」
「遅えよ……」
メールの送り方教えるだけでどんだけかかったと思ってんだ……
「悪いな、昔から機械は苦手なんだ。」
「まあいいや、兄貴でも誘ってバスケでもしよう。俺は見るだけだけど。もう誘うメールは送っといたから、もう来ると思う……っと、来たみたい。」
兄貴が部活の友達を何人か連れて来た。熊さんと……他は見たことあるけど名前は知らない。めっちゃ背の低い(俺より低い。小学生並……)女の人と、ちょっと背の高めな眼鏡の目の細い男の人。
「折角だから皆で来たぜー!このちっこいのが―――」
「ちっこい言うな! 私は風柚って言って、勇牙と同じ部活やってる。……言っとくけど、私これでも高校生だから! 勇牙と同い年だから!」
声も小学生だった。
「ホント、なんでそんなちっこいんだろな。飯食えよ。」
「うるさいな! いいじゃん、これでも強いんだから!」
「まあいいけどさ。で、この眼鏡が―――」
「長いってなんや勇牙。わいは成之助いうんや、よろしゅう。」
愛想がいい。胡散臭い関西弁だけど。
「成之助さー、お前何で目、そんな細いんだ?」
「知らんわんなことー。そいや、泰隆センパイは後で来るんか?」
「らしい。あいつ補習。」
「勇牙、お前補習行かなくていいのか……?」
熊さんが言う。
「え? 逃げて来た。可愛い妹のためだし!」
別に来れたら来て、ってだけだったんだけど……
「うわ、出た。勇牙のシスコン。」
と、風柚さん、めっちゃ引いてる。
「わいはもう仕方ないことやと思っとるで。」
と、成之助さん、呆れてる。
「まあ……別にいいんじゃないか?」
と、熊さん、諦めてる。
……すごい引かれてるよね。シスコン、やっぱ引かれるよね。うん。
「で、その可愛い妹って誰? まさか、この中にはいないよな。」
「え? いるぜ? こいつこいつ。な、楓。」
頭を撫でてくる兄貴。ムカつくわー……
「え、マジかよ!? 可愛くね!? めっちゃ可愛いじゃん! 何で!? 何で勇牙の妹なのに! え、じゃあ隣のこいつは彼氏?」
風柚さん、そんなテンション上げないでくれ……
「や、違いますよ。友達ですって。」
一応、口調を女にしとかないと……あーメンドい。
「え、じゃあこっちの子?」
エディの方を指して言う風柚さん。
「え、いや、あの、違いますよー、と、友達です……」
急に顔を赤くして照れるエディ。直矢とカップルにさせられたのが嬉しかったんだろうか。
「え、じゃあどうなってんの? こんな二人も連れて彼女に何も言われないの?」
「え、俺ですか? 俺、彼女とかいないですけど……」
この言葉で、風柚さんは凍りついた。
活動報告で現状の更新速度についてのアンケートをしています。良かったらコメントをしてくれると助かります。




