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鐘楼の白い鳩が飛ぶとき (When the white dove in the bell tower flies)  作者: 湖灯
*****テロとの戦い(Fight terrorism)*****

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【立て籠もり犯との対決⑫(Confrontation with a standing-up criminal)】

 2班と3班からコールがあり、3人ずつ倒したことが分かる。

 残りは13人。

 1階への侵入には成功したが、作戦が成功するまでにはまだ時間が掛かる。

 鍵を握るのは、警官隊の行動。


 パーン、パーン。

「おいおい、可哀そうに、逃げ遅れた警官が居るぜ」

 護送車の窓越しに、若い警官が拳銃を撃っている。

 それをあざ笑う様に、正面と東の窓の奴等が面白がって発砲する。

 時折上の階からも自動小銃が撃たれる。

「ちっ、調子に乗りやがって」

「まあ、今のうちに遊ばせてやれ、警官が注意を引いている間に早く移動しろ」

「OK、じゃあ肩を借りるぜ」

「お安い御用だ」

 モンタナの肩に乗り、フランソワは点検口から天井裏に上がった。

 フランソワの担当は東の3人。

 配置に付いたことをエマにコールで知らせる。


「警部、突入部隊が配置に付きました」

「よし、ではこちらも」

 警部はトランシーバーを取り出し、護送車に再び命令する。

 暫くすると、1台の護送車が東の道路に現れた。

「仲間を助けに来やがったぜ、どうする?」

「撃つしかねえだろう」

「だな!」

 東の窓から3人が護送車を撃つ。

 直ぐにタイヤがパンクした護送車は、身動きが取れなくなり立ち往生する。

「ははは、ざまあねえな」

「オメーもな」

 3人目の男がフランソワに殴られて倒れた。

 彼らが護送車への射撃を開始し始めたときから、フランソワは点検口から降りて1人ずつ順に倒していたのだ。

 護送車に向けて親指を立てて感謝を表すフランソワ。

 その姿を見て、警官隊も控えめに親指を突き出した。

 これで東からの警官隊の進入路が確保できた。

 しかし警官隊の突入は、最後のシナリオ。

 この銃撃戦の騒動の中、ブラームと私で正面受付以外の2部屋に居た敵も片付け、残りは8人。

 フランソワは再び点検口から天井に戻り私の所に来た。

 1階最大の難関は、一番人質の多い正面受付から正面入り口が丸見えになっている事。

 そして正面玄関からは西の出入り口も見えるから、トーニも迂闊には動く事が出来ない。

 奴等はこの2カ所に8人を配置している。

 次の攻撃ではモンタナが1人で正面玄関の3人を排除し、私たち3人は点検口から下に降りて5人の敵を排除するが、位置的にどうしてもトーニは遅れる。

 敵に自動小銃を使う暇を与えてしまえば、大勢の人質が巻き込まれてしまうから、ここは銃を使う以外に方法がない。

 レシーバーを手に取り最後のミッションの発動を連絡しようとしたときに、4回コールが鳴りそのあと音声コールがあった。

 ニルスからのコール。

「僕の代理が飛び込むから、その隙に!」

 何のことか分からないが、何か手を打ってくれるのは確か。

 ニルスなら間違いない。

 最後のミッションの発動は少し待ち、私たち3人はそれぞれの点検口の前で待つことにした。

 ほんの10秒ほど待っていると、突然窓ガラスが割れる音がして急に下で騒ぎ語が響き、その中に壊れた様なモーター音も聞こえた。

「Дрон! 」

 敵の声がドローンの侵入を伝える。

“奴等の注意は今、侵入したドローンに集中した!”

 最終ミッションのコールを押し、点検口から下に飛び降りる。

 モンタナが突進し、NFLナショナル・フットボール・リーグ仕込みの強烈なタックルで正面玄関に居た3人を一瞬で吹っ飛ばす。

 ブラームのキックが炸裂し、フランソワの喧嘩パンチが敵を吹き飛ばす。

 走って来たトーニが、その勢いのままドロップキックをお見舞いする。

 私も1人目にエルボーをお見舞いしてノックアウトさせたあと、2人目に飛びつく。

 丁度男が自動小銃を向けようとしたので、それを足で蹴り飛ばして懐に飛び込むと、男は私の両腕を外側から包み込むようにロックされた。

 男が股を広げ、ホンの一呼吸置いた。

 この体制は、柔道の裏投げか、レスリングのバックドロップを仕掛けるつもりだ。

 私は直ぐに男のロックを解くために両腕を前から外側に回す様に上にあげ、一瞬緩んだ隙間を利用して体を傾けて片方の足を相手後ろ側に掛け、掛けた足と同じ方の肘で男の脇腹に肘内を入れるように捻る。

 捻られた事により男は体勢を崩してしまうが、それを立て直すための足は私が後ろに回した足によって動きを封じ込まれているから、斜めになり自分の体重が乗ってしまった足を動かすことも出来ない。

 体重移動の出来なくなった男は、私の肘で押された勢いのまま、後方に倒れ込む。

 離れ際に男が最後の悪あがきで私の服を掴んだが、ボタンを千切り飛ばしただけで何の効果もなく不様に倒れた。

 私は振り向き様に、倒れた男の頭部に蹴りを入れて仕留めた。


 各入り口からは待機していた警官隊が、一斉に突入して来た。

“終わった”

 しかしそう思ったのも束の間、北側のガラスを割って、1人の男が脱出した。

 人質の中に紛れ込んでいたのだ。

“しまった!”

 奴は手に拳銃を持っていた。

 周囲に散らばっている警官との撃ち合いは避けられない。

 そうなれば怪我人が出るだろうし、奴は射殺されるかも知れない。

“マズい!”

 奴が市役所の襲撃を企てたボスに違いない。

 無駄だと分かっていたが、拳銃を構えた。

 おそらく奴は、拳銃で撃たれて傷を負っても、死ぬまで逃げることを諦めないだろう。

 その時、上から何かが落ちて来た。

 いや、何かではない。

 カールだ!

 カールは奴に後ろからタックルを仕掛けて倒すと、馬乗りになった体勢からボコボコにパンチを振り下ろしOKさせてしまった。

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