地震
薄暗い倉庫のような場所に閉じ込められている。やけにホコリっぽくて、そしてひんやりしている。俺の左手に衝撃が走り、咄嗟に手を引っ込めた。此処は紛れも無く戦場。金属がぶつかり合う音、誰かが地面を踏みしめ、蹴りつける音。荒い息遣いが蔓延る。
眼前を高速で何かが横切った。いや、これはもう光速と言うべきか。光るものが空を切り、その後再びその軌道を俺に向けてくる。点と言うよりは面で繰り出されるその猛攻。俺は避けるのに精一杯である。壁までの距離はおよそ三メートル。これ以上後退し続けるのは得策じゃない。と、その時。俺の背中を蹴って飛び越えた人物が相手に飛びかかった。ギラりと煌めく瞳はそいつを真っ二つにせんとするかの如く鋭い。が、彼が得物を振り下ろすよりも彼女が宙を舞う方が速い。ひらりと飛び上がり、バク宙をキメた。履いているスカートなど気にも留めていない。
しかし、味方も負けてはいない。乾いた音が爆ぜる。その射線は的確に彼女の各関節、及び急所を狙っている。計算し尽くされたそれは敵の行動の選択肢を確実に奪ってゆく。
「ひゃあっ」
二リロード目の最後の弾が、遂に彼女の頭に当たる。いや、正しくは髪に。杏色に染めた頭を咄嗟に抑えて彼女は吠えながら、光る刀を構え直す。そこから一気に加速しようと低く屈んだ。
「か、神威くん! もう手加減しないんだからー!」
「観念しな、こだま。チェックメイトだよ」
死角から現れ、優しく彼女の手をとる人物。あっさりと刀を奪う。そして、慣れた手つきでグイっと身体を引き寄せて……
「おらよっと!」
「ふがぁっ」
「ぐへっ」
二人分の悲鳴とともに投げ技を食らった。ビービービーと、アラームが鳴り景色が開ける。そこは特に何も無い箱のような部屋の中。空の薬莢と模擬弾の残骸が転がっていたが自動的にガラガラと両サイドにある廃棄物用の溝に転がされていった。俺は、こだまに序盤から吹っ飛ばされた模擬刀を拾い上げた。
「仮想戦闘装置にこんな使い方あったんだな」
「そりゃ、対人戦闘も時にはあるからね。タツヤ、平気かい?」
こだまを投げ飛ばした菊川。彼なりの手加減なのか、こだまの小さな身体は硬い地面ではなく達哉の腹部へとジャストミート。菊川は恐らく、達哉が受け止めるだろうと想定して投げたのだろうが突然の事では誰しも対処出来ない。見事に下敷きになり、クッション役を請け負う他なかったようだ。無傷なこだまに対して無惨にのたうち回る達哉を見る神威の視線が冷たい。
「もぉー! とっととアキトぶっ倒してやろうと思ったのにぃ」
頬をフグみたいに膨らませながらスカートのシワを伸ばしたこだまはこちらへつかつか歩み寄ってきた。そして、光を失った刀の鞘を拾い上げる。
「いざって時は僕たちでアキトを援護しなきゃいけないんだから、こんな所でへばってられないよ」
刀・銃・拳──この三人の連携は非常にお互いを援護しあい、良さを引き出す。個々の能力の高さと同年代という絆がそうしているのだろうか。次の鬼が現れた場合、俺がその対象まで辿り着くのを助けてくれる。そういうことになっている。
「ちょ、こだま。どこ行くんだよ。息抜きしたら勉強するんじゃ……」
「アキト、眠い時は寝る。これ、大事」
まずい、逃げられるぞ……!
そう思った時にはもう遅かった。なんてすばしっこい奴だ。歯を食いしばり、ダメ元で大声を出す。
「こだまぁあああああああ!……くそぉ。追試落ちても知らねぇからな」
「ふぅーん。目を離したらやっぱりこだまちゃん勉強しないんやね」
「へ?」
聞き慣れない方便。女の声だが……。見回しても人影が無い。誰だ?
「君が噂で聞いてた新人君? 夕妃さんの弟なんやてね」
「うわっ……?」
気が付けば背後を取られていた。足音どころか息遣いも気配も何も無い。でも確かに彼女はそこに立っている。全体的に黒っぽい服装。少しやつれて見えるのは白い肌の目の下に隈があるからだろうか。しかし、その年齢は俺たちとそう変わらないか少し上のようだ。何となく何処かデジャヴを感じるがそんなことはよくある話。
「セギさんに聞いたんやけど、英帝大学狙ってるん? 私もやねん」
「そ、そうなんですか」
突然色々言われて頭がこんがらがってしまう。とにかく、えーと、この人誰だ? 妙にフレンドリーだし、話し方が独特だし……
「千鶴先輩、おかえりなさい!」
千鶴……先輩? 歳上なのか。という事は、受験に関して直接の敵ではないわけだ。にしても、この背格好と言い、今まで居ればどこかで見ている筈だが文脈からしてそうではなさそうだ。一体、何処の誰なんだろう。
「あの、えーと」
「ウチは望月千鶴。君らのひとつ上の学年やし、受験直前の高三生。下の名前で呼んで貰えたら嬉しいかな」
「千鶴パイセンは超姉御肌だから、頼られると喜ぶぜ」
「まぁね? でも、タツヤ、あんたは願い下げ。それよりも……神威くぅん! 半年で身長伸びたんちゃう? おねーさんがギューってしちゃろ〜」
何だこの癖の強さは……。これが噂に聞く『西のノリ』なのか。
まるで嵐だ。
抱き締められた神威が明らかに迷惑そうに身をよじらせるが見た目以上に剛腕らしい。拘束から逃れられない神威がなんとなく可哀想に見えてくる。達哉も白い目で見てるし。
「先輩、顔がお疲れですよ。早く寝た方がいいんじゃないですか」
「ダイキ君、君はええ子や! 後輩というより部下にしたいタイプ。私は君の言うことを聞くことにする。じゃあ、みんな、おやすみ」
ヒラヒラと手を振った千鶴先輩。無事静かになるかと思ったが、そこでさらに驚く事が起きる。ポンっと軽い破裂音の後、彼女の身体は一枚の紙切れに変わる。真っ白な紙が人の形に切り抜かれ、顔の部分に『千鶴』と書かれている。そして、独りでに小さな火の粉を上げて燃え果てた。
「……千鶴先輩、忍者だから」
グリグリされて乱れたニット帽を被り直した神威がぼそっと呟く。『忍者』……旧時代から続く隠密家業。という、御伽噺は聞いた事がある。しかしその実態はとうの昔、少なくとも大災害で潰えたと伝えられている。だが、あの身なり……確かに絵本なんかに描かれるものによく似ていた。
不思議な人がミュートロギアには多い。取り敢えずそれを改めて感じた。
とにかく今は、こだまに何としても追試を通過してもらわねばならないという焦りに直面した俺にとっては岸野の件も、このことも特に気に止める事ではないのだ。
姉貴にチクって、明日の朝イチで数Ⅰの範囲を叩き込んでやる……! 覚悟しやがれ……。
部屋に戻った俺は自らの勉強に手をつけていた。さっき姉貴の部屋に寄ってこだまの事を愚痴ったら「ちょっと、添い寝してくる」と不気味な笑顔を浮かべていた。こだま、怨むなよ。全ては自らが招いたんだからな。
解けない数学の問題。最近、ちょっと訓練に時間を割きすぎたかもしれない。少し苛立ってくるりと回したペンがノートの上に落ちて転がる。前は軽く出来ていたそれも、刀や銃を握りしめる所為で出来た荳に邪魔される。正直、普通にペンを握る時も少し痛む。でも、俺は諦めちゃいけない。刑事も、『鬼』も。
デスクの後ろ、俺が毎日寝ているベッドにかけられたそれをつつく。チリン……と心安らぐ音色が鼓膜を揺らす。もう、あんな思いはしない。この悲しみの連鎖は、俺が終わらせる。なんとしても。そして俺は日常へ帰るんだ。
ワークチェアの背もたれに身体を預けると、ギシギシと軋んだ。無機質なその部屋。壁は参考書が詰まった本棚に埋め尽くされている。頭上の蛍光灯が部屋の隅に小さな暗闇を作っていた。窓もないこの部屋。風鈴がまたチリンチリン……と鳴った。
ん? 何故、風も無いのに……!
次の瞬間、キャスターが回転した椅子は俺を乗せたまま横滑りを始めた。咄嗟にデスクを掴む。さらに、倒れそうになった本棚を腕で押さえる。大きな横揺れはその一回だったが、細かな振動がその後も数回続いた。地震だ。俺の脳がその結果を確定させるのに少し時間を要した。こんな揺れを経験したのは何時ぶりだろうか……。暫く無かった気がする。数年前にも一度あったのはなんとなく覚えているが。
「びっくりした……」
急いでラジオをつける。こんな大きな揺れだ。すぐにニュースになる筈。
アンテナをめいいっぱい伸ばしてツマミを回す。
ザ、ザザザザーザザザササ、ザ、サーザー
「おいおい、どうしたんだよ」
砂嵐しか聞こえない。突然の事で回線が混乱してる? いや、そんな筈はない。俺の選局も間違っていないし、電池はこの前変えたばかり。周波数も悪くない筈なのに……。故障、だろうか。確かにかなり古いのは分かっているがつい昨日までは何ともなかったのだ。
ただ、前述の通り型が古いせいで普通の修理に出すのは難しい。親父が生きていた頃に一度壊れたが、その時はギリギリパーツが残っていた為、親父が直してくれた。しかしそれを五年以上たった今も求めるのは至難の業だな。
仕方ない、一度セギさんに見てもらうしかないな。機械弄りが好きだって前言ってた気もするし。なんかプラスアルファの機能をつけられたりしそうな気もするが、そこは断りを入れればいい話。
明日頼んでみるか。
ふと時計を見る。日付がもう少しで変わりそうだ。さっきの地震で少し本体が傾いている。
よし、寝よう。
考えてもどうしようもない時、人は寝ることを選択する。こだまはその著しい例だ。が、俺も人間だ。次の一手がない数学の問題を放置して寝床についた。こだまが無茶な攻め方をしてきた所為で背中の筋が張っている。
身体を動かしている間にはさほど感じないが、こうして独り静寂の暗闇に身を預けている今、疲労の襲撃と共に次に現れるであろう敵のことをふと思う。
若しかしたら、また身近な誰かがそうなるかもしれない。戦わなければいけないかもしれない。それが何より、怖い。
俺の掌には今もまだ、あの時の雨の冷たさと彼の温かさが生々しく残っている。
「リャン……俺、これで合ってんだよな」
チリリリ……
あまりにもタイミングが良すぎて驚いた。だが、家具のカタカタと言う音からして、さっきの余震だろう。でも、俺には彼が応えたように思えた。なぜかふと笑みが零れた。
□◆□
「んー。うううん」
珍しくセギさんが顰めっ面をしている。此処はセギさんの自室兼作業部屋。壁一面に整然と並んだ液晶画面は青白い光を放ち、見たことのある所無い所お構いなく映し出している。監視カメラの映像らしい。全体的に無機質なアジト内だが、この部屋はより一層そのイメージが強い。
俺の目の前に置かれた、ウンともスンとも言わなくなったラジオ。親父の形見でもあるそれは、朝起きてみると非常灯以外の機能が使えなくなり、こだまに数Ⅰの猛特訓をさせてから部屋に戻るとその他全機能も沈黙。ただの黒い箱と化していた。
「これぞ正しくブラックボックス」
「何のひねりもないですよ、セギさん」
同じようなことを思っていた手前その程度のツッコミしか出来ないが、彼もかなり困っているらしい。赤外線かX線なんだか知らないが機械の内部を覗けるものを使って診断してもらっていたのだが、セギさんも見たことの無い構造だったらしい。すると、何故か彼は額に掛けたゴーグルを正しい位置に掛け直し、ブリッジの部分を指でクイと押さえてみせた。
「開腹手術が必要だねぇ……」
神妙な面持ちで、さもドラマの中で医者が術前カンファレンスをしてるみたいに囁いてくる。セギさんのノリはいつも突然やってくるが、年代がそう離れていないせいか、はたまたネットの若者社会に精通しているからなのか乗っかりやすい。
顔を突き合わせ、俺も糞真面目な顔をして答えてみせる。
「……成功率は」
「成功六割ってとこだね」
六割……か。医療モノのドラマとかだと「五分五分」とか言われてしまいそうなシチュだっただけに、かなり安心出来る数字に思えた。
「じゃあお願いします」
「おーっけぇ。久々に骨のある仕事に遭遇できて腕が鳴るねぇ」
と、突然もとの彼に戻り、態とらしく腕まくりをする。再びゴーグルを外したセギさん。それに隠されていた黒目の奥に潜んだ碧眼が光を放ったように見える。つーか、セギさんでも見たことの無い構造のラジオを修理出来てた親父って……実は親父もメカオタだったのか? まぁ、もう居ないから知りようもないけど。
「あら、セギとアキトが一緒に居るなんて珍しいわね?」
部屋の出入口付近で声がする。姉貴だった。今日は土曜日。姉貴も気楽に休日だ。冬物のセーターに身を包み、いつもよりもラフなスタイルでそこに立っていた。大きな欠伸をひとつする。あの目の感じからして寝起きだな。
「アキト、それって」
「うん。なんか壊れたらしいからセギさんに頼みに来た」
「そう」と呟き、それ以上は何も言ってこない。十秒くらいぼーっと虚空を見つめたあと、ようやくこっちと目が合った。たぶん、昨日の夜の地震で寝れなかったんだろうな。携帯で朝調べたら、旧関東地区を中心に震度二から三程度の揺れに見舞われていた。姉貴は意外とそういうのに弱い節がある。そういう所だけはやけに女々しいのだ。
「失礼な事考えてたらしばくわよ」
「……仕事でいつも疲れてるんだなって思ってただけ」
おぉ、怖い怖い。凄まじくジト目で睨まれた。っと、こういう舐め腐ったことを考えてるとまた顔に出るからよそう。うん。
「ああ、やっと思い出した。セギ、定例会議の時間、ちょっと早めるって。今から行くわよ」
「えー。めんどくさいなー」
緑色の髪をグルグルと指で弄りながら口を尖らせてみせる。しかし、かのオルガナ程ではないが、姉貴の人をも殺してしまいそうな視線が自らにも向いていることを悟ったセギさんはやれやれ、と重い腰を上げた。いつものノートパソコンとマウスをだき抱える。姉貴につられたのか彼も大きな欠伸をする。
「まぁ、アキト君。気長に待っててよ。ボクに修理せなかった故障はないんだから。今んところは」
さっきの医療系ドラマのノリは健在だったようだ。「さぁさぁ、早く出て。鍵閉めちゃうよー」と、軽いウィンクをしつつ、俺と姉貴を部屋から追い出した。
「じゃ、俺はまたあのこだまの算数教育に勤しんできますよ……」
「こら、そういう言い方しないの! ……にしても、あんたも太っ腹ねぇ、こだまが喜んでたわよ。『ケーキとチキン奢ってもらうんだー』って」
「ちがっ、それはっ」
「男に二言は無しだよー? アキト君」
セギさんまで加勢してきて俺は一歩後ずさった。とんでもなく引きつった顔が磨きあげられた廊下の壁面に映る。なんで大人はこう意地悪なんだよ……。特に此処に居る人達は。
「……ヨハネの黙示録第六章五節。小羊が第三の封印を開いたとき、第三の生き物が『出て来い』と言うのを、私は聞いた。そして見ていると、見よ、黒い馬が現れ、乗っている者は、手に秤を持っていた」
突然セギさんが真面目な顔で呟いた。ハッとして彼を見ると、その瞳は俺をじっと見ていた。何故か、背筋が寒くなる。意味ありげにほんの少し上がった口角。しかし、そう思ったのは俺だけらしい。姉貴は全く表情を変えずに彼を見ていた。
次にセギさんに視線を戻した時には既に彼の顔はいつものノリの軽い顔だった。さっきのは気のせいだとでも言うのか。
「気をつけてね、アキト君。あの地震……何か悪いことの予兆かも知れないから」
「さっきのは、聖書ですか」
「新約聖書、そのごくごく一部だよ。こう見えて僕は神に信仰があってね。変かなぁ?」
悪戯っぽく首を傾げるセギさん。確かに、彼の顔は東洋系のそれだし、この御時世そんなに宗教に心酔する人はそう多くはない。特に、この国では。仏や、八百万の神々はあらゆる場所で顔を突き合わせ、すぐ側には十字架のある大きな建物が聳えている。そして人々はそれらの前を何の気無しに足早に去ってゆく。
然しながら、史実では俺たちの先祖の多くはこの見えざるものを気に止めなかった代わりに技術を求めた。そして、比較的被害の小さかった国々、現先進国に引けを取らない超大国となった。
「そんな事ないです。というか、全部覚えてるんですか?」
「まぁ大体はね。特に黙示録とヨブ記はお気に入……」
意気揚々と話し始めたセギさんだったが、その腕を掴むものがいた。げッ、この銀色の髪って……
「遅い、馬鹿者」
足音もなく俺の背後から現れ、スッと追い抜いて行った彼女。黒い布に隠されているであろう目が俺を睨んでるように感じた。腕を捕えられたセギさんも萎縮している。「コレ、だから、男は……」と逆セクハラな言葉を呟いたオルガナは顎で彼を催促する。おお、こわいこわい。
「本城暁人」
「はっ、はぃいい」
言葉の矛先が俺へと向いた。我ながら情けないが、どうしても腰が低くなる。何を言われるのやら……。俺は身構える。
「外出時は、気を、付けろ。ネメシスが、不審な、動きを、見せて、いる。誰かの、所為で、奴らと、鉢合わせた、おかげ、かも、しれない。兎に角、用心、する、ことだな」
去り際、彼女は微笑していた。それでは怒ってるのかなんなのか分からなかったが、すれ違った瞬間に俺の方を叩いていきやがった。ったく……何ヶ月前の話をしてんだよ。反省してるっての。女の恨みってやつはこんなにネチッこいのか? 確かに、姉貴のアイスを食っちまった時は一週間くらい足踏まれたり、肩でぶつかられたりしたが。
ともあれ、彼女は彼女なりにメンバーの安全等には絶対の信念があるのだろう。そして、さっきの言葉は俺を此処の一員として意識してくれているということだろう。とても前向きに考えれば。
すっかり縮こまってしまったセギさんの後ろ姿と、何やらお喋りをするオルガナと姉貴を見送った俺は、食堂へと足を進め始めた。
──ネメシス。あの後聞いた話に拠れば、俺とフレイアを逃がしてくれた後、菊川達の前にも現れたという。半年くらい前まで都市伝説と思っていた存在がすぐ近くにいる。迫ってきている。此処の大人達まで畏れる彼らに万一、一人で遭遇してしまえば……そう思うと身震いした。




