021-4 ペガサス2(ソリッドモデル)その4(完成)
仁「こんにちは、魔法工学師の二堂仁です」
礼子「お父さまに作っていただいた自動人形でアシスタントの礼子です」
仁「作者が実際に作ったあれやこれやを、俺の解説で紹介するっていう企画の第21弾その4です。モデルは『マギクラフトマイスター』で仁が乗っている『ペガサス2』です」
礼子「いよいよ完成ですね」
仁「長かったな」
仁「まずは下地だな」
礼子「筆塗りですか?」
仁「そう。MDFは切断面が意外とざらつくからな」
礼子「スプレーだと塗膜が薄いですものね」
仁「そういうことだな。だから筆でサーフェーサーを厚めに塗る。2度から3度塗るといいな」
礼子「水性でもいいんですか?」
仁「上塗りも水性にするならな。今回はラッカー系の塗料で統一した」
礼子「下塗りがラッカー系なら上塗りには同じラッカー系でも水性でも使えますからね」
仁「そういうことだな」
礼子「で、サンドペーパーをかけてなめらかにするんですね」
仁「そうそう」粉を吸い込まないようマスクをしてください
礼子「で、最後に黒のサーフェーサーですか」
仁「うん。今回は銀色にするつもりなので、下地は黒がいい」メタリックはだいたい黒下地だな
礼子「この時点で下地は終わりです。もし下地が荒れているようならサーフェーサーを塗り重ねてください」
仁「ケガキの準備だ」
礼子「?」
仁「本来の『ペガサス2』は、多分機体の外板に継ぎ目なんてないはずだけどな」工学魔法で仕上げているから
礼子「なら、なぜですか?」
仁「リアリティというやつだな」リアルとリアリティ。似ているようで違う
礼子「いわゆる『らしさ』ですか?」
仁「そう言っていいな」あとは補助翼や昇降舵、方向舵なんかの存在感を出す
礼子「ボール紙で作っているんですか?」
仁「翼の上下でずれると悲しいからな」
礼子「スジ彫りは何を使ったんですか?」
仁「好みによるが、俺は超硬のケガキ針だ」ステンレスにも線が引けるやつだぞ
礼子「その辺はプラモ用のもので十分ですね」
仁「で、銀を吹いた」
礼子「一気にかっこよくなりました」
仁「ちゃんとケガキ線が出ているだろう?」
礼子「はい」それらしく見えます
仁「あまり線を多くすると逆効果なのでこのくらいにした」
礼子「あ、塗料は何を使いましたか?」
仁「ああ、それがあったな。ガイ○ノーツの『プレミアムミラーク○ーム』だ」
礼子「下地がいいと鏡面に近くなりますね」
仁「そうそう。しかもこれ、エアブラシで吹くのに丁度いい濃度に調整されているのがよかったな」
礼子「エアブラシは以前使ったエアータ○チですね」
仁「少量生産にはいいんだよな」ガスボンベはエアーダスター用のでかいやつにすると圧力が高くて長持ちします
仁「コクピットはつや消し黒を筆塗りし、乾いたらパネルやシートや操縦桿を接着する」見づらくてすみません
礼子「最後はキャノピー(風防)を接着して終わりですね」あ、それから車輪も
仁「長かったな」
仁「完成だ」
礼子「かっこいいです」
仁「キャノピーにもマスキングして細く銀を入れてます」
仁「背面だ」
礼子「どっちかというとお腹のような気がします」
仁「お、そうだな」
仁「前後左右」
礼子「斜めからがかっこいいですね」
仁「こうしてみると幾つか反省点があるな」
礼子「例えば?」
仁「まずは小さく作りすぎた」その分工作精度を要求されたからな
礼子「この倍の大きさならもっと楽だったでしょうね」
仁「うん」
仁「それからバランスだがちょっと尾翼が大きめかな」超音速機ならもう少し小さくてもよかったかも
礼子「なるほど」
仁「あと、怖くて他の色を入れなかったことか」
礼子「作者さんて着色のセンスが無いって自分で言ってますからね」
仁「うん……例えば赤でワンポイント入れたいけどな」
礼子「ニドー家の家紋も入れてみたいですね」
仁「デカールで作ればいけるかもな」
仁「まあ、中学3年の時ぶりに作ったソリッドモデルなのでいろいろ反省点があるのは仕方ないということで」
礼子「また作りますか?」
仁「気が向いたら……だそうだ」今年はいろいろと身の回りが忙しいらしい
仁・礼子「「それでは皆様、ごきげんよう」」
ごらんいただきありがとうございました。




