021-1 ペガサス2(ソリッドモデル)その1
仁「こんにちは、魔法工学師の二堂仁です」
礼子「お父さまに作っていただいた自動人形でアシスタントの礼子です」
仁「作者が実際に作ったあれやこれやを、俺の解説で紹介するっていう企画の第21弾その1です」
礼子「前回予告したソリッドモデルですね」
仁「モデルは『マギクラフトマイスター』で仁が乗っている『ペガサス2』です」
仁「さて、まずは図面だな」
礼子「ジェット戦闘機みたいですね」
仁「うん。作者はFー16戦闘機、ファイティングファルコンを念頭においたらしい」もちろんかなり違う点もある
礼子「胴体下部が違いますね」
仁「推進機は魔法型噴流推進機関だからな。下部のエアインテークはいらないだろう」
礼子「確かに」
仁「で、図面を描く利点としては、材料のカッティングが楽になる」
礼子「作者さんはあまり設計図を描かない人ですものね」
仁「簡単なものなら頭の中に設計ができているらしい」俺もそうだが
礼子「で、作りながら軌道修正もする、と」
仁「そうそう。これだって、機首部分の形状なんてぴったり同じになんてできないさ」手作業だし
仁「で、部材をカットした」
礼子「これもMDFですね」
仁「うん。『ソリッドモデル』は通常バルサを使うんだが、強度と切削のしやすさでこれにしたみたいだ」
礼子「バルサと違って方向性があまりない(まったくないわけではない)ですものね」
仁「そうそう」
仁「で、組立イメージだ」
礼子「この段階でもう飛行機っぽいですね」
仁「そうだな。胴体に主翼と尾翼が付くだけで飛行機っぽくなるよな」
仁「いよいよ組立開始だ」
礼子「垂直尾翼を挿し込むように切り欠くんですね」
仁「こうした方が丈夫だし、垂直に取り付けられるからな」
礼子「接着はいつもの2分硬化型エポキシですね」
仁「作業性がちょうどいいからな」
仁「続いて水平尾翼の加工だ」
礼子「図面に基づいて加工ですね」
仁「そうなるな」少々の狂いはパテなどで修正できます
礼子「カットはいつものバンドソーですね」
仁「続いて主翼も加工します」
礼子「平面型同士ですね」
仁「可能なら、少しだけ大きめに切って、ヤスリやカンナで仕上げるときれいです」
仁「で、胴体の上半分です」
礼子「垂直尾翼が取り付けられる部分はさっき作りましたよね」
仁「うん。そこからコックピットになる部分を切り取るんだ」
礼子「左右……というか写真では上下においてあるのは、後で貼り付ける部材ですね」
仁「そういうことだな」
仁「で、平面の方の組み立てイメージだ」
礼子「ジェット戦闘機を参考にしていますから機首が長めですね」
仁「まあな」ジェットエンジンが重いからああなるんだろうと思う
仁「で、主翼がピッタリ入るように部材を接着していく」
礼子「現物合わせが一番ですね」
仁「主翼と水平尾翼の取り付けイメージだ」
礼子「微妙に高さが違うんですね?」
仁「実機では、主翼が起こした乱流の中に尾翼が入るのを避ける意味があるというぞ」
礼子「ああ、なるほど」
仁「で、胴体上を組み立てる」
礼子「一気にそれらしくなりましたね」
仁「残るは胴体下面だ」
仁「胴体の下面には着陸脚の出る穴があるから、それをくり抜く」
礼子「ドリルで穴を開けて、糸鋸ですね」
仁「最後はヤスリで仕上げだな」
仁「というわけで胴体下面も接着する」
礼子「これで胴体は終わりですか?」
仁「そうなるな」
仁「で、主翼と尾翼はまだ接着していないから引っこ抜いてみるとこうなる」
礼子「一気に訳がわからなくなりましたね」
仁「同感だ」
礼子「凸凹しているのは削ればきれいになるんですね?」
仁「そういうことだ」
仁「で、胴体を削る」
礼子「ベルトサンダーですか」
仁「まずは側面の4面をきれいに揃え、断面を正方形にする」
礼子「それから丸くしていくんですね」
仁「そう。正方形の角を落として八角形、さらにその角を落として十六角形にし、その後に丸くするといかな」
礼子「一気にやろうとしないことですね」
仁「そうそう」ああ、削ると粉が出ますのでマスクは必携です
仁「今回の解説はここまで」
礼子「それらしくなりましたね」
仁「だな。……次回は主翼や尾翼、エアインテークなど細部の加工です(予定)」
仁・礼子「「それでは皆様、ごきげんよう」」
ごらんいただきありがとうございました。




