18/18
18話 最終話
「ウィル…?」
おでこに触れた柔らかい感触にドギマギしながら、ゆっくりと目を開けると、色気のある笑みを浮かべたウィルが視線に映った。
「期待しました?」
「っ、ちょっと……」
「正直ですね」
そのまま体が離れていくのが、寂しいと感じる。
いや、でも、心臓も持たないし、おでこにちゅーも十分ご褒美!授業を頑張った私に、神様がご褒美をくれたに違いない!魔法授業頑張って良かったーー!
「さ、帰りましょう。ティセお嬢様」
何事も無かったような涼しい顔。ドキドキしているのは私だけみたい。
こんな余裕のある態度を取れるウィルーーーなんて格好良いの!素敵!やっぱり好き!
忠告されるほどに好きになっていってるから、ウィルの行動は逆効果なんだけど、あえて、口にはしない。
いつか、ウィルに私を好きって言ってもらうの!
その為にも、まずは私の気持ちを信じて貰う為に、私は今日も明日も明後日も、ずっと、ウィルを好きだと言い続けますね!
(悪役令嬢は、非攻略キャラの執事エンドを、目指し続けます!




