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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第27章 鸞翔鳳集
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第208話 冬休

「明日から冬休みですっ!それが明ければあっという間に期末考査がやってきますっ!成績の良くなかった人は今のうちから勉強しておくのですよっ!」


 マリエッタ先生がびしびしっ!と忠告してくれる。


「では皆さん良いお年をっ!」




 ホームルームを終え、寮へと帰る。


「シエラちゃんは冬休みはどうするの?」

「私は多分ずっと聖女院にいることになるかと……」

「ボクもそうだね」


 エレノアさんと僕はそう答える。


「ああ、そっか五国会議……。ほんと、聖女様と王女様は大変だね」

「では年内はずっと聖女院ですか……?」

「う、うん……そうなると思う」


 義娘達に寂しそうな顔をされるとちょっと弱る……。


「あ、でも年明けは時間とれると思うから。みんなで帰省しよう!お義父さんとお義母さんに二人を紹介したいから」

「お義母様……」


 義理で繋がった絆だけれども、僕の家なんかより全然いい。




「シエラ様お帰りなさいませ」

「エレノア様、お帰りなさいませ」


 寮には僕の副担当メイドのシスカさんと、エレノアさんの専属メイドのシンシアさんがいた。


「ったく、ちょっとくらいひと息つかせてもらってもいいじゃないか……」

「あまりお時間もありませんので。さ、お着替えしますよ」


 シンシアさんはエレノアさんを押して自室に向かっていった。

 なんだかんだで古い付き合いで仲良いよね、あの二人。


 僕にはそういうのってほとんどなかったから、羨ましい。


「さ、シエラ様もお着替えしますよ♪」

「……はい」


 僕を着飾って何が楽しいんだろうか……。




「やっぱりシエラ様は基が良すぎますね……」


 花柄だけどシックな肩が透けて見えるマーメイドワンピースドレス。

 ベールまでつける必要はあったんだろうか……?

 今日は本当に気合い入ってるな……。


「ふふ、ソラ君も似合ってるじゃないか」

「エレノアさんには負けますよ……」


 エレノアさんは黒い和柄のドレス。

 もとが白いエレノアさんと対照的だ。


「さ、行こう」


 エレノアさんは僕の手をつかんで、ワープ陣へ入った。




「じゃあ、また明日会おう」


 王家と聖女は明日顔合わせとなる。

 僕は今日は聖女側の人達と会うことになっていた。


 シスカさんがちゃりと大きな扉を開けると、正装に身を包んだアレンさん、涼花様、ブルームさんが出迎えてくれた。


「「いらっしゃいませ、ソラ様」」

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