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不意打ち


リサの心配をよそにプライベートはきちんと守られていたようで、夜は各々の部屋で眠れるらしい。

護衛の人は扉の外で見張ってくれることになった。


やっと一人になれて、リサはベッドの上でしこたまゴロゴロした後、いつものように寝る前のストレッチに励んでいた。


「ドサッ」

外で物音がしたと思ったら、ドタドタと慌ただしい足音や人の話し声がしてきたので、何事かと扉を開けた。


その瞬間!!

後ろから、口を押さえられ強い力で引きずられるように連れて行かれそうになる。

手足をバタバタさせて抵抗するが、もう一人男が現れて両足を持ち上げられてしまった。


コーテッドも色んな物音が聞こえてきて、中から護衛に何があったのかを尋ねた。

だが返事がないので中から開けようかどうしようか迷っていた

『たすけてーーーー!』

リサが結びで助けを求めてきた。


慌てて扉を開けようとするが、何かがあって少ししか開かない。

隙間からリサの名前を呼ぶ。

廊下でもラブラが「リサー、リサー」と叫ぶ声が聞こえた。

だけどリサはその男たちに連れ去られたのだった。


「コーテッド、大丈夫か?」

ラブラが隙間から顔を見せたが、目はうつろで頭を押さえている。

「兄上こそ、どうされたのですか?」

「強力な催眠持ちの仕業だ。リサが連れ去られてしまった!

扉の前の護衛を動かすから出てこい。」

何とか力を合わせ部屋から出てこられた。

ラブラはコーテッドに「はやく追え!」と促すとその場に倒れこんだ。


コーテッドは慌てて階段を降りる。

下の方ではかすかに人の気配がしている、まだ間に合うかも知れない。

必死に走るコーテッドの横を風が通り抜けた。

だが、よく見るとそれはマンチカンだった。


前を行くマンチカンはかなり足が速いようで、すぐにコーテッドの視界から見えなくなった。

犯人たちが宿を出ようとしているところで、何とか追い付いた。

待ち伏せしていた警護の者達がいてくれたので、挟み撃ちにして犯人を追い詰めることに成功した。


コーテッドもやってきて、結びでリサに安否を確認する。

『リサ、大丈夫か?』

リサは気を失っているようで返事をしない。

腹を立てたコーテッドは、そのまま真っ直ぐ犯人たちに向かって突っ込んで行く!

それを合図に警護の者もそちらに突進していく。


だが、犯人にたどり着く前に、護衛の者は次々と膝を付くように、倒れて行くのだ。

ラブラが話していた催眠に次々とかかっているのだ。

コーテッドも目が開けていられない、頭の中も真っ白になってきた。

何も考えられなくなる・・・

『リサを助けたい!』

コーテッドはその一心で何とか前に足を運ぼうしている。


またもその横をマンチカンが通っていった。

「何だ?!こいつ催眠が気かねえー!!」

犯人の焦る声が聞こえた。

その言葉に勝ち目がないと思ったのか、リサを投げ出して、犯人達はそこから逃亡したのだった。


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