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感情の崩壊が止まらないビーバーには、後ほど詳しく話を聞くことにし、一度退出させた。

ビーバーがいなくなると、ラブラが話し出した。

「今日、王宮の門番に強力な『化身』の者を見つけました。多分その者が、今回の犯人でしょう。メインクーンという者です。ニャータの方でも彼の身元と特性を確認して下さい。」

シャムは早急に確信しようと返事をする。


「それと、多分メインクーンも先ほどのビーバーと同じくゲッシー国の者で、しかも二人は顔見知りだと思われます。ビーバーが捕まっていることを話したら『不安』が色濃く出ました。

はじめに、彼が入れられていた牢まで案内させたのですが、近いうちにビーバーに会いにくると思われます。ビーバーは今どちらに収容されているのですか?」

「オレの居住にある牢だ。」

国王が答えた。

「でしたら城の門番が気軽に入れる場所ではありませんね?」

「そうだな」

国王が頷いたので、それを聞いてラブラは安心をした。

「早ければ、今夜にでもメインクーンは牢屋に来ると思います。どうします?捕らえますか?」


目覚めたばかりのアビシニアンは、展開の速さについていけなくて声を上げた。

「ラブラ殿、長い間眠っていたので、まだ頭にまで栄養が行き届いていないようです。もう少し詳しく説明してもらえませんか?」

実は国王もイマイチ状況がわかっていなかったので、その言葉に助かったと思っていた。 


「ああ、そうでしたね・・・すみません。」

シャム様がアビシニアン様にどこまで話しているのかわからないのに、先走ってしまったことをラブラは詫びた。


ゲッシー国出身の二人は国のために立ち上がった。

一人はワンダに行き、後継者の証を手にいれるために女になり、その後、前王の息子を捜しだし王権を取らせるために担ぎ出したのだが、失敗に終わってしまった。


「ちょっと待って下さい。先ほどのビーバーが女になっていたのですか?!」

シャムもそれは初耳だったので、驚いて聞き直した。

「そうなんです。僕も性別まで変わる『化身』など聞いたことがなかったので驚きました。」



次に、ワンダでの計画が失敗に終わったことを知ったもう一人は、ニャータに行き、ワンダの女王の息子に成りすましニャータの重鎮に手をかけた。


「あとはニャータがワンダに攻めていくのを待つだけだと思っているでしょう。

だがメインクーンは、ビーバーはとっくの昔にワンダで極刑にされたと思っていたのではないでしょうか。

だから僕が口にした『ワンダから捕まえてきた男』に、異常に反応したんだと思います。

それがビーバーなのかを確認しに現れると思います。

もし彼が口を割れば、自分の命も危ないですしね。」

「なるほど、そうなると今夜の可能性は高そうですな・・」


重鎮のアビシニアンはラブラの機転の良さに驚いていた。

彼は門番に『化身』を見つけてから、どうやったら彼を追い詰めることができるのかを瞬時に判断し会話をしていたのだ。しかも名前や所属先まできちんと確認しているのである。


「よし、今夜そのメインクーンを捕まえてやろうではないか!!」

国王は面白くなってきたの乗り気だ。

ラブラは先ほどコーテッドとリサにした計画を国王にも話し出したのだった。


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