下ネタ
平静を装っているが、リサは心臓のドキドキが止まらない。
『うわぁーーー、ビックリしたーー!』
ラブラは初めてあったときから、距離感が妙に近いなとは思っていたが、まさかコーテッドにまでハグをされるとは夢にも思わなかった。
コーテッドが赤い顔をして照れているから、こっちまで恥ずかしくなってくる。
「こういうことは、好きな人にしかやっちゃダメなんですよ!」
「す、すまん。兄上が無理矢理やらせたのだ!私の意志ではない・・」
コーテッドは言い訳をするが、これじゃまるで『こんなことしたくなかった』と言ってるみたいだと思い、さらに言い訳をする。
「いや〜その、嫌というわけでは決してないんだぞ!」
これはこれで何か変な感じだな。
どう言えばいいのだ?
「良かった」だといやらしい感じだし、「楽しかった!」は子供の感想みたいだし、「嬉しかった」でどうだ?!
コーテッドが考えあぐねていると、ラブラが「まあまあ、別にハグぐらいいいじゃない。」と言ってきた。
「それもそうですね。」
リサも先ほどとは打って変わってそう言うのだ。
ん?ついさっきそんなことしちゃいけないって言ってなかったか??
そんな簡単に女性に抱きついてもいいのか??
コーテッドはわけがわからなくなって「うーん、うーん」と考え込むのだった。
リサはコーテッドが嫌々やらされたのに、自分に気を遣ってくれているのがわかったから、ハグなんて何でもないことにしておいたほうがいいかと思ったのだ。
ラブラは踏み込んだ疑問を口にする。
「しかし、ハグでもこれだけ男女差があるのに、夜はどうしていたんだろう・・・」
「兄上、それはあまりにも不謹慎です!!」
コーテッドは先程とは違い、強い口調で兄を嗜めた。
リサも実はそれが気にはなっていた。
「まあ、ほらー、できなくはないですもんねぇ〜」
その言葉にラブラは目を輝かせる。
「リサって、そういう話もいけるんだねー!」
それは嬉しそうに食いついてきた。
「一般知識としてあるだけですよ。」
どこが一般知識なんだ!と自身にツッコミを入れておく。
「あんまり想像したくないけど、そういうことでやりすごしていたんだろうね。」
コーテッドはそのやりとりに声も出せず、口をぱくぱくさせている。
異変に気付いたリサは、後でめちゃめちゃ怒られそうだなと直ぐにフォローに回る。
「それでも気がつかなかったのは、やっぱり王子の『愛」ですかね~。」
「そういうことにしておこうか・・・コーテッドが気絶寸前だし。」
そのコーテッドはもう怒りを通り越して呆れていた。
この2人、怖いもの知らずというか、肝が据わっているというか・・・
「やっぱり、リサはいいなー! なあ、コーテッド!」
ラブラはコーテッドの肩を抱いてきた。
そしてリサには聞こえないように、話があるからお前だけ残れと伝えたのだった。




