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空の妖精  作者: 道豚
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寮生活

団体生活には規律が重要です。


 博美たちが部屋に戻ってみると、時間は5時を回ったところだった。

「ねえ、夕食食べに行こうか?」

 永山が言う。

「そうだね、サッサと食べたほうがいいよね」

 博美も賛成だ。二人はさっそく食堂に出かけた。食堂は女子寮と男子寮の間にあり、渡り廊下で行くことが出来る。もっとも途中にドアがあり、男子が女子寮には行けないようになっている。




「うわー、 いっぱい!」

 食堂は学生たちの長い行列が出来ていた。仕方なく博美たちも行列に加わる。

「これは大変だ。 時間をずらそうか」

 後ろから聞いたような男子の声がする。博美が振り返ると、吉岡が居た。

「あれー、吉岡君。 久しぶり!」

「?…… どちら様でしたっけ?」

 吉岡が首を傾げて答えた。

「なにー、分からないの?」

「ごめん、 合ったことあったっけ」

「なにそれ、 博美だよ! なんで忘れるのよ?」

 博美の顔に怒りが表れてくる。

「えっ…… もしかして秋本?」

「やっと思い出した? 同じ部活だったじゃない。 忘れるなんてひどいよ!」

「ご・ごめん…… あんまり雰囲気が変わってるから……」

「ねえねえ、誰?」

「おい、誰だい?」

 永山と吉岡の横に居る男子が尋ねる。

「吉岡君。 同じ中学校の同級生で同じ部活に居たんだ。 部長だったんだよ」

 博美が永山に説明した。

「秋本さん。 同じ中学校の同級生で同じ部活に居たんだ。 中学校の時も美人で有名だったんだけど、さらに磨きが掛かったね」

 吉岡が隣の男子に説明するが

「有名だったなんて嘘だからね!」

 博美がすかさず吉岡の言葉を否定した。




 何となく、4人は一緒のテーブルに着いた。メニューは一種類で選べないが、ご飯の大盛りなどは頼める。

「吉岡君、大盛り? 良く食べられるね」

 博美が目の前で食べている吉岡を見て呆れている。その博美といえば、ご飯を少なくしてもらっている。

「これ位、まだ少ないぐらいだ。 しかし秋本さん小食になったね」

「うん、最近すぐにお腹がいっぱいになるの。 あ、これあげようか?」

 博美がおかずのフライを一つ箸で摘むと、吉岡の茶碗に山盛りになったご飯に乗せた。

「ああ、ありがと」

 吉岡は気楽に摘んで口に入れる。

「博美ちゃん、 仲がいいのね」

 永山が感心したように言う。

「ほんとだ、 吉岡…… 忘れてたって言う割には、馴れ馴れしいな」

 吉岡のクラスメートも呆れていた。

「別に……中学校のころもよく貰っていたから」

「うん、そうだったね。 お昼に部室で食べるときなんか、よくあげてたよね」

 二人がそう言って、取り繕うが

「博美ちゃん。 餌付けしてたの?」

「吉岡! おまえ餌付けされてたのか?」

 どうも逆効果だったようだ……




「ご馳走様」

 食器を配膳口に返すと、吉岡たちと別れて博美たちは女子寮に向かった。

「博美ちゃんって、 男の人と話をするのに慣れてるね」

 並んで歩きながら永山が言う。

「そうかなー、 あんまり考えたことが無かったけど…… 性別を気にすることが少ないからかな?」

「えー、 そんなことが出来るの? 「あの人良いなー」なんて思うこと無いの?」

「うん、 これまで無かった……普通に男の子と遊んでいたなー」

「変わってるー」




「博美ちゃん、ほっそいねー」

「そお?」

「細いよー。 私なんかぷにぷにだよ」

「でも永山さんは胸があっていいよ。 僕はぜんぜん無いもの」

 新入寮生のための時間なので、今は数人しか風呂に入っていない。その脱衣所で博美と永山が話をしている。博美はまだ手術をしていないのであそこは女の人と違っているのだが、明美や光と上手く隠す練習をしたお陰で、永山はまったく気が付かないようだ。ホルモンのバランスにより、博美の物が随分小さくなったのも好都合だった。

「だからほらー ブラにパッド入れてないと形が上手く出来ないんだよ」

 それなりの大きさがある胸を出している永山の横で、わざとゆっくり脱ぎながら博美が言う。

「そ……そうね……まあ、人によって育ち方は違うから。 あんまり気にしない方が良いかも……」

 ちょっと可愛そうな博美の胸を見て、永山は返答に困っている。

「私、先に行くね!」

 いたたまれなくなって永山は風呂に入っていった。

「(はあ……ほんとに大きくなるのかな? でも脱衣所にだれも居ないからパンツ脱ぐのにあまり気を使わなくてよくなっちゃた)」




 風呂上りの良い匂いを漂わせた二人が、それぞれにさっきもらったプリントを読んでいる。

「えーと、朝ごはんは7時30分からだって」

「以外に遅いね。 お昼ごはんも寮に帰ってきて食べるんだ!」

「ほんと、 なんか面倒だね。 でもさ、学食で食べても良いんだよね」

「でも、そうすると余分なお金がいるよ? もったいなくない?」

「そうかー、 しかたがないね」

「消灯は11時って書いてある。 うわ、めっちゃ早い」

「そう? 僕はいつもそれぐらいに寝るけど」

「早いよー、 11時はまだ宵の内だって」

「でもさ、しかたないよ」




 二人ベッドに座って話していると、放送が聞こえた。

「ピンポーン♪」

「そろそろ消灯の時間です。 みなさんお休みなさい」

「永山さん…… 寝よう」

「そうね、あきらめて寝ましょうか」

 寮生活最初の夜、疲れていたのか二人はすぐに寝てしまった。



博美が美人で有名というのは吉岡の嘘です。

おかずを分けていたというのは二人の嘘です。

男として生活していた博美が男の子と遊んでいたのは当然です。

出来れば脱ぐとこを見られたくないので、博美はゆっくり脱いでました。

例え見られても、博美の物は茂みの中に隠れてしまっているので、覗かれない限りまずバレないでしょう。

それだけ萎縮していると思ってください。

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