勇気を出して
和歌が少し遠くを指をさします。指す方向は立て札手前にある少し木の陰になっている箇所でした。
和歌が言う場所に目を凝らすと、その場所には黒い軽自動車が停まっていました。和歌の抜群の視力に感謝です。車に気づかずに降りる所でした。
修治「居る・・なんか居るわ・・・車があるぞ!」
乃蒼「もしかしてあれがさっき柴田が見たって言う光の原因。・・・・肝試し仲間じゃなくて?」
柴田「なんかさ・・・中に人が乗っているように見えるのは気のせいかな?・・・でもそれなら・・・肝試しをするのであれば車から出てくるはずよね?あの車ってなんか・・・・ずっと前から停まっているような雰囲気だけど・・・・・」
全員車内で少し慌て始めます。
修治「なんかエンジンは切っているみたいだな・・・・・・音がしない・・・EVかもしれないけど・・・・。」
無視して降りても大丈夫でしょうか。それとも声をかけた方が良いでしょうか。
一同は悩みました。
修治「柴田、リュウ。ちょっと行って話しかけてみてくれないか。こういう時は声を掛け合った方がいいかもしれない。こっちは蛇頭ヶ丘旧トンネルの情報も道も何も分からない状態だ。何かあった時の為に女子と俺は車の中で待機した方がいい」
確かに、これからフェンスの向こうに行こうという所なのに、よく分からない連中に背中をとられているような、そんな気がしてなりません。一度声をかえておくのも悪くないでしょう・・・・。
柴田「よし・・・わかった。ここは俺達が行ってみるよ・・・・。なんか危険な雰囲気なら合図を送るから直ぐに逃げる準備を頼む。・・・・・絶対置いていくなよ俺達を。」
修治「・・・・・・・・・」
柴田「修治・・・・・何故無言なんだ・・・・・」
私とリュウは車から降りて、黒い軽自動車の方向へ向かいました。
リュウ「でもさ、なんであんな見えにくい場所にわざわざ停まってんだ??」
柴田「わかんない。でもここに用事があるって言ったら、肝試しくらいしかないだろうな。多分目的は俺達と一緒だと思う。」
私は後ろを振り向きました。
修治、早川、乃蒼、和歌が車内から心配そうにこちらを見ています。
柴田「あの・・・・こんばんわー・・・・・」
私は何かあった時の為にリュウを背中にして、黒い軽自動車の助手席側から恐る恐る声をかけました。
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