安心感を信頼
散歩コースにある憩いの場を片付け終わった私は、先程の早川の表情を忘れられずにいました。完全に私の脳裏に焼き付いてしまいました。
彼女はクラスのマドンナ的存在であり、誰が見ても美人です。しかしあのような鬼のような形相・・・・・。私は何分経っても、彼女の顔をいつまで経っても忘れることが出来ませんでした・・・・・。
修治へのメール
件名:早川が大変な事になった
本文:
修治、学校お疲れ様。
恐らく授業中で電話ができないと思うから、まずメールだけ入れておく。
件名の通りだけど、早川が散歩中に倒れてしまった。
病院内で会って、コンビニで俺達の事件が載っている雑誌があったから俺が読みたくて、早川に買って貰った。
あいつはその雑誌を読む気はなかった。
散歩コースの中に憩いの場があったからそこで休憩した時に、雑誌を開いて俺一人で座って読んでいた。
気付いたら目の前で体操していた筈の早川が居なくて、俺の後ろに立って、俺が読んでいた雑誌を読んでいた。
存在に気付いた時には、顔面蒼白で大量の汗をかいてそのまま倒れてしまったんだ。
駆けつけてくれた医者は『フラッシュバック』って言ってた。
今また治療中で、それから早川の姿をまだ俺は見てないけど、修治が一番早川の事を心配してたから取り急ぎメールした。
俺がまだ治ってるかどうかも分からないのに、そんな事したからいけなかったんだ。反省してる。
また早川の詳しい状況が分かったら追って連絡する。
修治に顛末の連絡を済ませました。
一度早川の状態を確認しておきたい。あんなことになるなんて思わなかった。俺が雑誌を買って貰った行動自体軽率だったかもしれない。何も周りの事を考えず、自分の興味本位の気持ちだけで購入。早川が読みたくなければ別にそれでいいやという安心感。その自分自身の感情を信用してしまった。・・・信用しすぎてしまった。
私はコンビニでゴミを捨てて、直ぐに早川の部屋に向かいました。
しかし、早川は部屋に居らず看護師から『面談室』という所で医師と話していると聞きました。
私は直ぐに面談室に向かいましたが、看護師に通せんぼされました。
看護師「今は入っては駄目よ、柴田君。早川さんが先生と話している最中だから」
柴田「だ・・・・大丈夫なんですか早川は。同級生なんです」
看護師「今は落ち着きを取り戻して先生と話しているから・・・・・」
看護師に止められて中には入れませんでしたが、先生と話す事が出来るという事は、少し落ちつきを取り戻したのでしょう。
安心していいものでしょうか。先程は安心を信用して大変な事になってしまいましたが・・・・・・・。
もう俺の安心感は一切信用できない・・・・・・。
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