解決への道
電話を切った後、三人は私の方を見ていました。「きっと解明できたんだろう」という眼差しが私に向けられています。何か三人に話さなくちゃ・・・・・。
柴田「・・・なんか、分かった気がする。というわけでこれから俺は和歌と合流する事になった」
修治「それで、分かるんだよな?」
柴田「このノートの文字を書いた人間が分かるかもしれないと和歌が言ってた。勿論、定かでは無いらしいが・・・・。」
乃蒼「でもさ、大丈夫なの?ここからそんなに長距離動いても・・・。和歌の家は町はずれでここから一番遠いよ。あんま無理して動かない方がいいんじゃないの??」
柴田「安全な集合場所はもう伝えてある」
リュウ「もし心配なら俺も途中まで行こうか?」
修治「いや、リュウは乃蒼を守れ。・・・・いや、乃蒼に守って貰うってのが正しい言い方か。」
リュウ「た・・・・確かに・・・・・俺がついていっても仕方ないのか・・・・・柴田の邪魔になる可能性が高い・・・な・・・」
リビングには空手の優勝トロフィーがたくさん飾ってありました。
乃蒼「今日お父ちゃん泊まり勤務で帰って来ないし、お母ちゃんも夜勤だから今日は誰も家に帰って来ないのよ。だから今日は全員うちで泊まって、出発は明日の朝以降でもいいんじゃないの?無理して今日の今から出発じゃなくてもさ」
柴田「俺もそう思った。蛇島のアジトの位置がある程度わかっている。・・・・でも逆を言えば・・・・既に蛇島は俺達が生活している領域を見つけていることになる。恐らく、今もあいつは範囲を広げて俺達を探している。いち早く手がかりを見つけないと、また次の被害者が出てしまう。早川も分からない。今は病院のセキュリティに守られているけど、意識が戻って退院した後は再び蛇島に狙われることになる」
修治「・・・・よし、俺は今後の移動手段の為に、一度家に戻って適当な車を取ってくる。」
リュウ「・・・おいおい修治、それこそやめておいたほうがいいんじゃないか?お前の家の位置は蛇島にバレてるんだぞ?」
修治「いつかあいつと決着をつけないといけない。いざという時の移動手段があれば必ず役に立つはずだ。他人の車を盗んで使うわけにはいかないからな。」
柴田「もう暗くなるし、それぞれ行動を起こすなら今のうちがいいかもしれない」
リビングの時計を見ると既に時計は16時をさしていました。もうすぐ夕方になります。
乃蒼「行くならくれぐれも気を付けてね。後、ここの場所もバレないようにしてね」
乃蒼はペットボトルの水と食料のクラッカーが入ったボディバックを用意してくれました。
リュウ「相棒・・・・・頼んだぞ・・・。お前と和歌にかかってる。」
リュウと接ぐこそしませんでしたが、握手をしました。
柴田「任せろ」
修治「俺もリュウと乃蒼の恋仲のチョメチョメを邪魔しちゃ悪いから、もう出るわ」
乃蒼「こんな真面目な話の後、直ぐにはヤる気はないわ(笑)さっさと行ったら?(笑)」
修治「ほどほどにな(笑)いざという時に動けないぞ」
修治はパーカーのフードを被りました。
リュウ「柴田、これ着て行ってくれ。フードがあった方が良い。顔や髪を隠すことが出来るから。・・・・何か困ったことがあったら連絡くれ。必ず駆けつけるから。」
リュウからフード付きのパーカーを受け取りました。
柴田「わかった、ありがとう」
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
修治「行くぞ」
柴田「行こう」
私と修治は乃蒼のアパートから出て、バラバラの方向へ走り出しました。
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