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第88話 「勇者イツカには、俺が背中を預けてる」

「ネイプ、年を取ったとは言わねぇ。お前の言葉は、結局は人間の気持ちの移り変わりなんだからな」


「……銃士、様」


「だけどよ。……30年前にこの村を訪れた時に眞性異形ゼノグロシアから村を守る――小さかったユーレインを守ろうと躍起になったお前の姿を、俺は忘れてねぇ。この村に残したあの肉飯は、お前のあの情熱にほだされて出来たんだ」


「娘も――ユーレインも、銃士様の肉飯が大好きでございましたな。皆で食せたあの時の自分が如何に幸せだったかと、今は痛感するだけでございますよ……」


「次に来た時は食わせてもらう。……ユーレインの手を引いた、お前のその手で作ってくれ。味が変わってない事を祈りながら、旅をする事にしよう」


「あの味、変わりようがございませぬよ。娘との絆、銃士様のご助力で村が救えた感謝の証でございますからの。……では、年寄りが生きている内にお戻りくださいますよう……」


「心配するな、時間は取らせねぇ。勇者イツカには、俺が背中を預けてる」


「なるほど……お待ちしておりまする。どうか銃士様とそのご一行皆々様に、ご武運があらんことを……」



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