第92話 しかもメス!
「えーと、強力除菌シャンプーと強力除菌ボディソープをアマジョンで注文するでー!」
ご先祖様はスマホをポチポチしているが。
ペポ。
配達担当員(麗奈):そこのダンジョン、汚いので行きたくありません。強制キャンセルします。
配達員に拒否されてしまう俺たち。
幸い、このダンジョンは水が豊富だから、身体にしみついた便臭をとるために、湧き水で水浴びする俺たち。
「慎太郎ってアホなの? あんな大量のうんこ、見ただけでトラウマになっちゃうよ……」
桜子が怒りの目で俺にそう言う。
「悪い悪い。なにせマPがたりなかったからさー。まさかあんな量のうんこが降ってくるとは……」
「こら慎太郎。以後汚いのは禁止や。もっとスマートに戦わんかい」
「はいすみません」
ご先祖様にも怒られてしまった。
モニターを見てみると、あの大量の便を、なんと美子が浄化魔法で浄化している。
すげえな、高レベル僧侶ってそんなこともできるんだ。
「さて、あいつら、進軍してくるで」
「じゃあ迎え撃ちましょう」
「ええが、汚いのはまじ禁止やで」
うーん、じゃあ次はどうしようかなあ。
麗奈さんも配達拒否してこのダンジョンにこなくなっちゃったし……。
そうだ!
「なあレイシア」
「へへへ、なんですか」
「お前、妊娠期間を短縮できる魔法使えるんだよな?」
「へへへ、まあできますけど……」
「どのくらい短縮できるんだ?」
「人間なら一週間まで……モンスターならもっと短いです。数秒でいけますよ」
よっしゃ、ならそれでモンスターを増やそう!
「ミカハチロウ! 出番だ! いっぱい種付けさせてやるぞ!」
俺が言うと、ミカハチロウは、
「パオパオパオーーーン!」
と喜びの声を上げた。
「えーと、俺のマPで呼び出せる悪魔で、一番高い奴はどれだ?」
俺が聞くと、レイシアは少し考え込む。
「えーと、今マPが6000あるんですよね? それだと……。うーん」
そこで、ご先祖様が助け船を出してくれた。
「あたしのマPは10000あるで。あたしのも一緒に使ってや」
「あ、それなら合わせて16000ですねえ。うーんうーん……」
「早くしろや。別に、お前でもええんやで。ミカハチロウと交尾するか?」
レイシアはミカハチロウの性器――つまり、八本のタコの足、しかもそのうち二つには人間の顔がついている――を見て、顔を真っ青にした。
「いやいや、私はショタ専門なんで……。えーとえーと。わかりました。私も少しですがマPがあります。それも合わせたら20000マP! このマナポイントを全部使えば、ギリギリ呼べるそこそこの悪魔がいます! しかもメス!」




