来たかも
「来ましたわよ! これからは私が仕切らせていただきますわよー」
と宣言しながら『ホホホーホホッホッホォ』と高らかに笑ったクィール。
ここはオクエン国海軍旗艦『チョット・ヨッタ・ミタイー』の艦橋指揮官室である。
「く、クィール……お前……」
と言ったのは彼女の母親であるジラクィであった。
この場にいるのは彼女ら親子と主権者である艦長であったのだが。
「なにかしら母上さま?」
「母上さま?」
「これからは私たちの時代」
「はぁ?」
「時代遅れの老害は死刑!」
「死刑!?」
「はい、論破ーw」
「……」
完全に調子に乗っているクィール。
「っふぉい! っおいい!!」
「なによ!? イイルカ?」
クィールの服裾を、後ろから必死に引っ張るイイルカの姿。それは迷子の子犬のように完全に脅えています。
「お、おおおお、お前ぇええ」
「だからなに?」
「前! まえぁっ!!」
「はあ?」
イイルカに促されて目前に視線をあげたクィール。
「ひっ!?」
そこには鬼がいました。それは元母親。
「クィール……ぅううう!!!」
「ひぃいぃ!? 母上さまーぁああ!?」
「どうやら、今まで甘やかし過ぎたようだねえぇえええ」
「ひっいーーーー?」
「病気も治って元気になったことだしぃいいい!」
「ひっ?」
「イイルカ並み、いやぁあ? それ以上に鍛えてやらにゃねえぇっええっ!!」
鬼は口から火炎を放つが、その勢いは天空の太陽さえ焼き尽くすどころか夜の闇も失わせるレベルであった。まさにそれは魔人。
というようにクィールには見えました。
「ひゃあああああああああ」
「……」
「ごめんあさーぁあああああああああい」
「……」
「ごめんさああああぁああぃぃあああぃいぃ」
「……」
その様子に恐怖したクィールは大号泣。
「ごねまさーぃいいいいい……ぅぅぅうううぅぅぅぅうぅ」
「……いい子にするか!?」
「あああいぃいいい!」
「よし!」
「ごめんあさーぃ・・・ヒュッく・・・ごめんあさーいい・・・ヒュウック・・・・・」
「よしよし」
「おかあぁさーぁあああんん」
母のジラクィ、クィールを優しく抱きしめました。
「よかったなぁ……クィール」とイイルカも号泣。
(完全に洗脳されてるーぅ)
その様子に絶句するその場の他一同。
「どうでもいいから、はやくしてくれんかな」と小さくぼやく艦隊艦長。
まさにドラマ!




