表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルス・ゲーティア~無能と呼ばれた少年は、72の悪魔を使役して無双する~  作者: 北川ニキタ
第一部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/89

―18― 特訓の前に

 そんなこんなで水の魔術を教えてもらうべく、クローセルとオロバスの三人で近くにある原っぱに来ていた。

 今後も魔術を覚えるときは決まってこの原っぱでやることになりそうだ。


「それじゃあ早速ですが、水の魔術を見せます」


 そうクローセルが言うと、両手十本の指先から水をドバドバと出し続け、その水は宙を舞い、そして頭上に巨大な水の塊となった。


「おおっー」


 思わず歓声をあげる。

 無詠唱なうえ、魔法陣なしでこれだけの水を操れるのか。


「わたしは水の女神を食らったおかげで水の女神と同じ能力を手に入れることができました」


 水の女神を食べた、とさっきも聞いたがそれって口からむしゃむしゃと食べたのだろうか。

 そんな絵面を想像して、少し笑っちゃいそうになる。


「ノーマン様は自然魔術が体質的に無理なんですよね。どうやって教えたらいいのでしょう?」


 さっき道中でクローセルには僕が体質的に一般的な方法で自然魔術を扱えないと説明を済ませていた。

 自然魔術というのは大気に無数にいる微細の精霊を操って発動させる魔術のことだ。

 火、風、水、土が4大精霊と呼ばれよく知られている。


「それなら……」


 僕は左手のシジルをクローセルに見せた。

 そして降霊術を用いて火の魔術を覚えることができたと説明した。


「そんな方法があるんですね」


 クローセルは感心したように手を合わせる。


「でも、どうしましょう……。わたし、アイムさんみたいにそんな器用な真似できる気がしません」


 むむむ……、これはもしかしたら僕が降霊術を覚えるところから始める必要がありそうだ。


 しかし、僕は授業で降霊術を習ったことがなかった。

 基礎コースでは取り扱わない範囲だからだ。

 一応、たくさんの魔導書を読んできたので知識としては知っているけど……だからといって、できるとは思えない。

 魔導書『ゲーティア』にも降霊術の方法までは書かれていなかったし。

 となれば、どうしようか……。


 一旦、保留にしようってことで、僕ら三人は家に戻ることにした。


「お兄ちゃん、やっと帰ってきた!!」


 なぜか屋敷に住んでいるはずの妹が家の前にいた。

 なぜ、僕の家に妹がやってきたんだろう?

 と、疑問に思いつつ、あることを思いつく。

 妹から降霊術を学ぶのもいいかもしれない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ