エルフ、気に入られる
『ぷぷ、ザインガルドださ! そんでソラウ必死すぎ!』
『こ、この声は……』
「また大精霊?」
軽快な笑い声が響くとソラウが恐るように体をわかりやすく震わせた。
私はもちろんげんなりしている。だって脅威は去ったはずなのに私はまだ昼寝ができないんだから。
声の主を探すべく仕方なしに顔を上へと上げる。
するとそこには白いドレスを着た虹色に輝く髪く女の子が浮いてた。
この子も大精霊っぽいなぁ。
なんか纏う魔力が他のと全然違う。威圧感っていうのかな? 確実にさっきのザインガルドやソラウなんかとはランクが違う。
『大精霊より強いエルフって凄いね!』
「あ、ありがと?」
ニコニコした顔で褒めてきた。多分、褒められたよね? バカにはされてないよね?
なんか凄い楽しそうだし。目がね、なんかキラキラしてるんだよ。
楽しそうな物を見つけた時の精霊さん達みたいな感じ。
『時の大精霊のアイリス様じゃ。大精霊の中で最強の存在じゃ』
大精霊の中で最強。
そりゃソラウより威圧感みたいなのがあるはずだよね。
『あなた、ソラウのお気に入りのイルゼでしょう? 精霊達もよく騒いでるわ!』
「お気に入りかどうかはわからないけど契約はしてるよ?」
『ならお気に入りね! 大精霊はそんなに簡単に契約なんてしないわ。ある程度の資格がないと契約をした瞬間に魔力を吸い尽くされて死んじゃうもの』
なんか今とんでも物騒なことを言われた様な気がする。あとなんか体が微妙に動きにくい? 後ろに下がろうとしてるに私が動かそうと思うより遅れて体が動く感じだ。
『明らかに魔力がとんでもない量だし、ある程度の魔法も分解しちゃってるんじゃない? アイリスの時止めの魔法も無効化してるみたいだし』
なに、時止めの魔法って。この体が動きにくいのはその魔法のせいなの? もう慣れたけど。
『ば、ばか! お主、なんてもんを掛けとるんじゃ⁉︎ イルゼがただのエルフじゃなかったら死んでもおかしくない代物じゃぞ⁉︎』
『死なないって確信はあったよ?』
死ぬかもしれない魔法を知らない間にかけられてたなんて怖すぎるんですけど⁉︎
『ふふーん、アイリス、興味出てきたよ。この穴開けたのもイルゼなんでしょ? 唯のエルフがこんな空間を捩じ切る様、ましてや精霊界に繋がる穴を開けれるわけないじゃない』
やろうと思ってやったわけじゃないしできちゃったんだから仕方ないじゃない!
というか城が落ちてきたのが悪い。そしてそれは元を辿ればフィオニキスとファルゼが悪い。
私は無実を主張する。
『で、アイリスの力でこの穴は閉じれるのか?』
『どうかなぁ? アイリスも前にやったのはこんなに大きくなかったし、ここまで安定してなかったし勝手に閉じたよ? 下手に手を加えると他の空間に繋がったりしそうだけど?』
『……放置が一番良いということか』
『だよねー! 退屈しないよねー!』
なんかアイリスの目が私を捉えて離さない様な気がするのは私の気のせいかな?
次回で最終回となります




