大精霊、披露する
「何⁉︎」
『また城がぁぁぁ!』
私はいきなり下から現れたから、フィオニキスは城がまた破壊された事に対して大きな声をあげる。
床を突き破るように現れたそれは壁だ。いや、大きいから壁のように見えるだけで何かの一部みたいだ。
警戒していると壁の一部が警戒な音を立てながら開き、そこからゾロゾロと現れた。精霊さんが。
『こちらがやみのだいせいれいさまがつくったしろでございまーす』
『ぼろぼろ?』
『れきしてきかちあり?』
な、なんか観光気分できてないかな?
先頭の精霊さんなんて旗を持ってるし。
『こ、この無茶な魔力運用、ソラウちゃんだな!』
「え、てことはこの壁って私の城⁉︎」
よく見たらこの壁、城の上の方の尖閣部分じゃない⁉︎ ソラウの奴、城を飛ばすだけじゃなくて城ごと突っ込んできたって事⁉︎
『わっはっはっは! どうじゃフィオニキス! 我が本気を出せばこんなもんじゃ! 貴様の今にも潰れかけの城とは雲泥の差じゃろ!』
精霊さん達と同じように出てきたソラウが腕を組み高笑いをしていた。
こいつ、たまたま私に当たらなかったけど下手したら私に直撃して死んでたかもしれなかったとか考えてないんだろうな。
というか城が飛ぶための魔力とかも私のだよね? ソラウがしたのって起動さして後先考えずにぶつかってきただけだよね?
『ではせいれいじょうしんへいきおひろめー』
『かくさんがたまどうほうてんかい』
『せいあつだぁ』
なんか観光気分だった精霊さん達がいきなり物騒なことを言い始めた。
なに、新兵器お披露目って?
嫌な予感を感じ取ると同時に床が僅かに振動する。いや、床が揺れてるんじゃなくて突き刺さった精霊城が動いてる?
床から伸びている尖閣部分も何やら動き出し、砲身の様な物が幾つも姿を現してる。
頭にうるさいほどに警戒の鐘の音が鳴り響く。
その警戒の音色に従うように私は一気に距離を取った。
それと同時に砲身が光を放った。
大量の砲身から放たれた光は瞬く間に周囲を蹂躙していく。光が走った壁は瞬時に切断され、光が直撃した部分は溶解する。
光は黒い球体に攻撃していたフィズにも飛んでいったけどフィズはそれを翼で軽々と弾いていた。さすがドラゴン、凄い。対して黒い球体はというと遂に許容量を超えたのか拡散さすことすらできずに吹き飛ばされ、いや消し飛ばされてた。
これは追い込んだフィズが凄いのか軽々と消し飛ばした精霊さん達が作った兵器が凄いのか悩まししいけど、どっちも直撃したらやばいのはわかる!
だけどフィオニキスも大精霊、至る所に飛び回り破壊の限りを尽くす閃光を黒い手を次々と操り防いでいた。あの魔法、やっぱり対魔法ぽいね。
『小っちゃいのの癖に!』
『なら我の追加魔法も披露してやろう!』
『ソラウちゃんまで⁉︎』
『これぞ我が新たに作り出した精霊魔法、氷の鏡じゃ!』
ソラウが声高々に宣言するとソラウの掌に青い正方形の板のような物が幾つも現れた。
『見るがいい、我の新たな力を!』
ソラウが手を振るとそれに呼応するように青い板はソラウの前に重なるように一列に並び、回転を開始。うん、嫌な予感がするよね。
『まずは挨拶がわりじゃ、アイスショット!』
ソラウの掌から魔法、アイスショットが放たれた。あれって一番ショボいとか言ってる魔法じゃなかったっけ?
そのショボい魔法が氷の鏡の一枚目に当たった瞬間、フィオニキスの腕が爆音と共に吹き飛んだ。
『は?』
「え?」
腕を吹き飛ばされたらしいフィオニキスは間抜けな声を上げ、私もいきなり腕が吹き飛んだのを見たから、同じような声を上げてた。
『ふはははは! これが氷の鏡の力じゃ!氷の鏡は通った物の威力、速度を底上げする物だからのう! 』
想像以上にやばいのだった!




