エルフ、爆裂さす
「じゃ、フィズ武器になっごぶぁ!」
『きゅうらぁぁぁ!』
またフィズの尻尾を持って攻撃しようと思ったのにフィズに突撃された。
武器にされるのはお気に召さないらしい。
フィズはまるで怒りをぶつけるかのように口を大きく開き、竜魔法をフィオニキスに向かってぶちかました。黒い球体はそれを鮮やかに躱し、再び黒い球体がフィオニキスへと射線を閉ざす。
うーん、やっぱり魔力を吸収してる気がする。
しかもなぜか私の魔力じゃなくてフィズの魔力だけを吸ってるんだよね。
『きゅううう!』
攻撃が通らない事が気に入らないのかフィズがブチギレてる。だからひたすらに竜魔法を連射してる。でもひたすらに球体に吸収されてる。
黒い球体はというとしつこいくらいに私を追いかけてくる。さらに逃げ道を塞ぐようにアンデットが動く。引き抜いた精霊樹剣を振り回して吹っ飛ばすけどまたすぐに飛んでくる。
まるで時間を稼がれてるような感じがする。
そう考えるとわざわざ姿を見せたフィオニキスがただ空を飛んでるだけでこちらを見てるだけというのも理解できる。
フィオニキスの思い通りにさせるのはなんか気に入らない。
フィズなんかはすでに術中にハマってるのかひたすらな球体に攻撃し続けてるし。ドラゴンって負けず嫌いなところがあるからなぁ。
「大本を吹き飛ばそうか」
ちまちまちまちまとしつこい嫌がらせみたいな攻撃を受けるのはもうウンザリだし、また飛んできた球体を吹き飛ばし、瞬時に大量の魔力を注ぎ込んだ精霊樹剣を大きく振りかぶる。
魔力を放つだけだからひたすらに精霊樹剣へと魔力を注ぎ込み続ける。すでに以前精霊樹剣が壊れた以上の魔力を注ぎ込んでるけどまだまだ余裕がある。
うん、これなら大丈夫だね。精霊樹剣からバチバチと魔力が破裂してるような感じがあるけど壊れる様子はない。
『ふふん、いかに魔力が凄くても僕には効かないよ?』
「だよね」
フィエニキスがなんかイラッとする笑みを浮かべて私を見てくる。まあ、効かないというのが嘘でも本当でも構わないんだけどさ。
そもそもの話、大精霊と魔力で戦おうって話が間違いなんだよ。
だから私がこの魔力たっぷりの精霊樹剣を振り下ろす先はフィオニキスなんかじゃない。
「私は大本を叩くと言いました」
『ん? だから僕に攻撃するんじゃないの?』
「効かない攻撃は無駄だしだるい。だから絶対に効いて効果がある物にやります」
私は精霊樹剣を振り上げたまま、床を軽く蹴る。軽く蹴った場所は僅かに削れたような跡ができた。それを見て嗤う。
「なんかやろうとしてるけど、それって浮遊城があるからできるんだよね?」
『まさか!』
フィオニキスが私の思惑に気付いたのか慌てたような声を上げる。そして即座に動こうとするけどもう遅い。
私は魔力たっぷりに充填された精霊樹剣を全力で床へと叩きつけ、爆散さしたのだった。




