スケルトン、やり返す
『ぐぬぬぬ』
『せめきれない』
『むしろふり?』
『まりょくぶそく』
『こんごのかだいてきな?』
大量のスケルトンがディザスターを包囲して攻撃を仕掛けている。
スケルトンの攻撃ではディザスターには傷一つ付かないわけだけど、徐々にだけど動きが鈍くなってきてる。
精霊達が言うように魔力切れが近いのかもしれない。
「うげぇぇぇ」
それは近接型のディザスターと戦っていたハクも同じみたいね。
筋肉やら尻尾が膨らんでいたのが今は空気が抜けたかのように萎んでる。
ついでにディザスターに殴られたのか血を撒き散らしながら吹き飛んでいった。いや、足止めという素晴らしい仕事をしてくれた。ドクターに回復薬の指示を出しておこう。
『まずい』
『まりょくきれそう』
『おーばーろーどはみかんせいだしなぁ』
『まりょくさいそうてんはやくはやく!』
そんな言葉の途中でついにディザスターの魔力が切れたのか今まで機敏に動いていたディザスターの動きが止まる。
今こそチャンスよ!
「スケルトン融合!」
まだ残っているスケルトンへとあたしは魔法を放つ。
魔法を受けたスケルトンは近くのスケルトンと融合し、さらに近くのスケルトンと融合を繰り返していく。
融合を繰り返すたびにスケルトンの白い骨は徐々に黒く染まっていき、さらには光沢まで帯びてきた。
「ドクター、さらに生産よ!」
「ひひ、もう一本いっとく?」
そんなことを笑いながら言うドクターは既に注射器をターナトスへと突き刺して中身を挿入してた。そして生えてきた手足をさくさくと切り落としてる。
「おまえらにはじひのこころはねぇのかぁぁぁぁぁぁ!」
ターナトスが悲鳴を上げてるけどまるで聞こえてないように無視。慈悲の心? なにそれたべれるの?
落ちた手足はすぐにスケルトンへと変えて融合さしていく。
それを何度も繰り返している間に、一体の漆黒のスケルトンが出来上がった。
今までのスケルトンとは明らかにレベルが違うわ!
『よし、じゅうてんかんりょう』
『でぃざすたーさいきどう!』
「叩き潰しなさい! ブラックスケルトン!」
ディザスターが動き出すより早く、あたしはブラックスケルトンと今命名したスケルトンへと命令を下す。
ブラックスケルトンは素早く動き、骨の腕を大きく振り上げ、起動前の遠距離型ディザスターの頭に向かって拳を叩きつける。
それだけでディザスターの頭部は爆ぜ、奇妙な音を上げ煙を噴き出し動きを停止する。
『あー!』
『いっぱつ⁉︎』
『ずるした⁉︎』
精霊の文句をスルーしてさらにブラックスケルトンへと命令を出す。
今度は近距離型ディザスターへと向かわせる。
近距離型ディザスターの方は起動が完了したらしく、ブラックスケルトンの攻撃を滑るようにして躱すと即座に手にしている大剣による一撃を空振ったブラックスケルトンへと放つ。
ブラックスケルトンの拳を叩きつけられた地面は爆散。土煙を上げる中迫る刃をブラックスケルトンは回避も防御の構えも取ることなく頭蓋骨で受け止める。
刃と頭蓋骨がぶつかったことでとんでもない衝撃波が周りに発生。さっき巻き上がった土煙も吹き飛ばしてた。
『こいつ、かたい!』
『ほねのくせに!』
『かるしうむとりすぎ!』
「やりかえしなさい! ブラックスケルトン!」
叩きつけられた大剣を掴んだブラックスケルトンは空いた手で拳を作り即座に反撃。
ディザスターが盾で防御をしてるけどそれすら砕く! ついでに盾を持っていた腕も砕く!
盾が砕かれたことでディザスターは手にしていた大剣をも手放し、後ろへと大きく下がった。
いける! いけるわブラックスケルトン!
『なんでほねがおりはるこんくだけるの!』
『ないわーまじでないわー』
『くろいからつよいてきな?』
『でぃざすたーもよびうでをつかうよー』
ディザスターの壊れた腕が音を立てながら落下し、どこからか飛んで現れた真新しい腕が新たに装着される。
対してブラックスケルトンはディザスターが手放した大剣を構えてる。
「魔力を一気に足してブラックスケルトンで突破してやるんだから!」
『でぃざすたーふるぱわー』
『あれさえつぶせばぼくらのかちー』
『にくをきらしてほねをたつてきな?』
私の魔力で更に強化されたブラックスケルトンと更に放出する魔力が増えたディザスターは再度、激突したのだった。




