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精霊樹のエルフは働かない  作者: るーるー
魔王、遊びにくる編
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魔王軍、反撃する


「筋肉、つっこみなさい!」

「任せろ!」


 私の指示に全くの疑いを持つ事なくターナトスが大竜刀を振り翳しながら精霊達に向かって突撃する。


『さんかい』


 それを精霊達は即座にバラバラに逃げて回避する。

 そして退避した先には金属の輝きを放つ少女のような人形が幾つも並べられていた。


『カラミティぶたいしゅつげき!』


 どの精霊が放ったか分からない言葉に並んでいた人形、カラミティが駆動を開始。

 魔力を噴射しながら突撃するターナトスへと殺到してくる。

 あの輝きはオリハルコン⁉︎ それも一部じゃなくて全身なんてどれだけ物資に余裕があるのよ!


「ははは! 良さそうな獲物だな!」


 迫ってきたカラミティを見ながらターナトスは獰猛に笑う。そして振り上げていた大竜刀を振り下ろし、オリハルコンであるカラミティを頭から両断した。


『は?』

『なに』

『おりはるこんなんだけど!』


 普通なら斬れないはずのオリハルコンが斬られたことひターナトスへと迫っていたカラミティとやらの軍勢が一瞬動きを止める。そしてその隙を見逃すような獣ではないのよ、ターナトスは。

 振り下ろした大竜刀を跳ね上げるように上へと振り上げ、宙で硬直していたカラミティをさらに両断。

 そこから大竜刀を振り回す事でカラミティを更にガラクタへと変えていく。


『おかしいよ!』

『さいきんおりはるこんのかちがぼうらくしてるきがするよ!』

『もっとていねいにあつかってほしい!』

「何言ってるかわからねえなぁ!」


 精霊達の抗議を無視してターナトスは大竜刀を振るう。それだけでオリハルコンが紙切れのように切り裂かれていく。

 慌てる精霊達の姿に暗い笑みが浮かぶのを自覚する。

 本来、ドワーフが鍛えた最高峰の武器とはいえこの世界で最高硬度を誇るオリハルコンを切り裂けるわけがない。

 当然、ターナトスがオリハルコンをたやすく切り裂いているのには仕掛けがある。


「ドクターの魔法、使えるわね」

「ひひひ、儂のオリジナル魔法限界突破(ストッパーアウト)はうまく動いておるようじゃな」


 結構な歳なんだけどそれを感じさせないような動きでドクターは壊れたカラミティの残骸であるオリハルコンを回収していた。

 オリハルコンをターナトスが容易く切り裂いている仕掛けの種。それはドクターが作り上げた魔法、限界突破(ストッパーアウト)の効果にすぎない。


「ひひひ、限界突破(ストッパーアウト)を使えば容易く今までの限界を超えることができるからねぇ。まあ、使用者は後で副作用で地獄をみるんだけどねぇ」

「ターナトスだもの問題ないわ」


 あの筋肉ならそう簡単に死なないでしょう。


「ハク、マカーレフ」

「なんでしょう?」

「副作用付きの魔法はゴメンだよ」

「筋肉じゃあるまいし、そんな使い潰すようなことはしないわ」


 そんな勿体無いことしないわよ。

 筋肉(あれ)は前しか見れないバカだしね。


「バカが抑えてる間に集中突破よ!」

「「了解」」


 号令に二人が応え、魔王軍が動き出す。

 マカーレフの両手に巨大な炎の鳥フェニックスが現れ、赤から青へと色が変わってゆき、それを放つ。

 青いフェニックスが宙を舞いターナトスの周りを飛び回るカラミティへと翼を打ち付ける。


『ばかな!』

『ほのおで⁉︎』


 精霊達がまた驚いてる。

 フェニックスが翼を打ちつけたカラミティがまるで抵抗できずに溶けたしね。


「あら、おもったより柔いわね」

「あんたの魔法がえぐいのよ」

「ていていてい」

「ひぃぃ、勿体無い!」


 ハクはというと巨大化した尻尾で周りに散らばるカラミティの残骸を掴み取るとそれを空飛ぶカラミティへと投げつけてた。近づいてくるカラミティに対してはそこそこ形の残っている残骸をまるで鈍器のように尻尾で振り回していた。

 ハクの凄まじい膂力で振り回したり投げたりする物がオリハルコンなものだから同じオリハルコンであるカラミティにもダメージが入っているみたいだ。

 そしてオリハルコンが砕けるたびにドクターが機敏な動きで回収していた。


『あいつらおかしいし!』

『おりはるこんなんだけど!』


 ターナトス、マカーレフ、ハクの攻撃により一番硬い鉱物であるはずのオリハルコンは容易く撃退していく。

 なんかターナトスは吐血してるけど問題ないわ!


『むむむ』

『まおういがいにもくせん』

『しかたない。あたらしいやつのじっけんだ!』


 精霊達がなんか物騒なことを言ってた。

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― 新着の感想 ―
[一言] いや、おかしいのはお互い様でしょう。
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